2010/12/19

Post #30 The Idiot

Osaka
昨日の夜は、忘年会に行ってきたんだ。
ちっとも儲かってないから、正直言って気が進まなかったんだけど、仕方あるまい、これも男の義理だ人情だ、ロックンロールだ。けど、野郎ばっかり25人だろう…。たまらんな。
夜8時からなんて、絶対終電に間に合わねぇなぁと思いつつも、会費は2次会までのパック料金になってたからな、仕方ない、なるようになるさと腹をくくって出かけたのさ。

どうしても行かなけりゃならない理由があったんだ。この忘年会、例の電気屋のさっさん(Don't Forget to bring your wallet! 参照)の会社の忘年会だったんだが、さっさんと先日一緒に引いた電気のケーブルが、2、3日してもう一度現場に行ったら、全部盗まれていたんだって!数日前、プリントをしていたら、消え入りそうな声で『おれ、もう駄目ですわ…。』って電話があったんだ、実は。
で、さっさんかなり落ち込んでいたから盛り上げてやらないといかんなってね、俺なりに思ったわけだ。そう、俺はこう見えても優しい男なんだぜ。とはいえ、自分でそういうこと言う奴は怪しい。事実、俺が微笑んでいると、大抵の奴は俺がなんか悪だくみを思いついたって感じるらしいんだ。誤解だろう、それは。

それはそうと、俺の108の秘密の一つをここで明かすと、俺、実は痛風もちなんだ。女の人はまず発症しないこの病気は、ビールやあんきも、ホルモンなどに含まれるプリン体なるおいしそうな名前の物質を体内で分解するときに出来る尿酸が、身体の中で、ある一定以上の濃度に達すると、飽和状態になって結晶化することで起きる。つまり、その結晶が神経細胞に突き刺さるという、考えただけでも痛そうな病気だ。風が吹くだけでも痛いから痛風というのさ。
昔の日本じゃ、なかなかそんなもんにありつけなかったから、痛風は贅沢病って呼ばれていたんだけど、食べ物が肉食中心になってきた昨今では、結構若いうちから発作の起こるようになる奴も多いらしい、俺みたいにな。まぁ、俺の場合は尿酸を排出する機能が遺伝的に弱いらしい。まいったなぁ。
この発作は主に、足の指やくるぶしなんかによく発症する。骨折に匹敵すると言われる強烈な痛みとともに、みるみる足が腫れ上がってくるんだ。思い出しただけでも痛くなりそうだ。だから俺は酒を飲みに行くときは、必ず杖を持っていく。そう、殺傷力十分なクロームの髑髏の握りのついた杖だ。内田裕也かメープルソープみたいでカッコEぜ。これさえあれば、発作が出ても何とか帰ってこれるし、何かトラブルになっても、実力行使が可能だ。いい年こいて、そんな実力行使はしたくないのだが、人生には、望むと望まざるとに関わらず、災難は襲ってくるものだ。心構えだけはしておいたほうがいい。牙を抜かれた狼は死ぬしかないのだ。

Osaka
店に行ってみると、いたいた、あくの強うそうな男たちばかりだ。飲み会は初めのうちこそ、仕事の話をしたり、初対面の者同士が名刺を交換したりして和やかにはじまるんだが、だんだん酒が入ってくると、大変なことになる。野郎どもが25人。女性0だぜ。女性の目がないと、大抵男は暴走するんだ。まぁ、俺は酒を飲んで意識がなくなったり、何をやったか記憶がなくなったりするようなことはないから、頭の中は冷静だが、周囲の男たちの痴態狂態を見ては、大声で笑い転げていたぜ。
みんなたまってるんだな。
しかし、例のさっさん、最初のうちこそは隅のほうで静かにしていたんだが、俺が声をかけて隅から引っ張り出した途端に、『皆さん、聞いてください!今日、カミングアウトします!僕は、3年前からホモにめざめていました。僕はホモなんです!』とぶち上げやがった。俺は食っていた鍋のえのきを思わず、ブッ‼て噴いてしまった。みんなは、俺の驚きようを見て笑い転げたさ。しかし、ことの重大さを察知していたのは、俺だけだったんだ。何せ俺以外は、さっさんがホモだなんて知らなかったんだからな。
別に俺はホモだってことに驚いたわけじゃない。俺は2年前、本人から、初対面の時にカミングアウトされて知っていた。ホモだからって差別するつもりはねぇ。そんな狭量な人間ではいたくねぇんだ。理解はする。が、俺はホモじゃないからねというのが、俺のスタンスだ。しかし、しかしだ、『それが世間に知れたら、自分は終わりになってしまうから、絶対に誰にも言わないようにしてほしい』と、何度も何度もくどいくらいに言われていたのに、いきなりここでカミングアウトはねぇんじゃねーの!
しかも、さっさんは、どうして初対面の俺にカミングアウトしやがったかってーと、
①俺がホモに理解がありそうに見えたから(それは正解)。
②俺にもホモっ気があるように感じたから(それは誤解だ)。
③しかも、俺がさっさんの好みのタイプだったから(勘弁してくれ‼)。
雲行きが怪しくなった。風雲急を告げる展開だぜ。半分くらいは酒を飲んでいて聞いてなかったが、それを聴いたやつの大半は、またさっさんがジョーダン言っているんだろうって、思っていたんだ。
しかし、さっさん悪乗りし始め、自分の乳首にぶりの照り焼きをつけてから、ほかの奴に食わせたり、誰彼かままわず、男にキスをしたりするようになって、俺は焦った。
誰かが冗談半分でさっさんに『この中で誰が一番好みのタイプなんだ!』なんて、要らんことききやがった!『この中では、スパークスさん…』さっさん、恥ずかしそうに言うなよ。
俺は護身用にも使える杖を抱え込んだ。自分の身は自分しか守れない。こんなところでオカマを掘られるのは御免だ。
俺、ピンチ!どうする俺!しかも二次会はニューハーフクラブだって‼? 一体全体、どーなってるんだこの忘年会は!
次回に続くぜ

2 件のコメント:

  1. 笑える。
    大変な環境ですね・・・
    sparksさん以外はホモの件は知ってた
    ってことですか?

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  2. もちろん、僕しか知らない話しですよ!
    みんな酒飲み過ぎてもおかしくなってますわ。たち悪いわ。

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