2011/05/22

Post #191 Sunday Morning

俺は性懲りもなく、大阪くんだりまで出張し、最近プリプリと起こりまくっていた尻拭いの仕事をこなしたんだ。出張といっても、何の面白みもない。夕食は仕事が終わった後、コンビニで買った弁当だ。食ったのは何と朝の4時さ。そして、巧くもないコンビニ弁当をすきっ腹にぶち込み、眠りについたころには空はすっかり明るかった。もっとぐっすり眠っていたかったが、チェックアウトの時間が近づいている。
Osaka
まったく、金が欲しくて働いて眠るだけとはよく言ったもんだ。いや、それどころか俺はゆっくり眠ることすらできやしない。これが俺の人生さ。まったくお忙しい事だ。人生の密度が高そうだ。この調子じゃ、早く死んじまうんじゃないかって心配になるぜ。
とはいえ、ゴッホも太宰治もキース・ムーンもジミ・ヘンドリックスも、オーティス・レディングも俺の年にはとっくにくたばっていたぜ。俺の愛するThe Whoは、初期のヒット曲マイ・ジェネレイションで、『ジジイになる前に死にたいぜ!』と歌って物議を醸した。その言葉を実践するように、キース・ムーンは32歳で死に、ベースのジョンはラスベガスで年甲斐もなく薬をキメて女遊びをした挙句腹上死した。生き残ったピートとロジャーは、今じゃすっかりジジイになっちまったけど、素敵にイカれたジジイになった。確率は2分の1だ。お楽しみなこったぜ。

日曜日の朝くらいはゆったりしていたいぜ。そう、ベルベット・アンダーグラウンド・アンド・ニコのアルバム、あのアンディ・ウォホールが描いたバナナの絵のジャケットのあれだよ、あの一曲目、サンデー・モーニングみたいにゆったりとしていたいのさ。

時間はあるのさ。けれどこのホテルには、もういられないってことだ。仕方ないぜ、それが世の中の仕組みだ。掃除だなんだっておれが出て行った後に、やるべきことがしこたまあるんだろう。俺はもう少し眠っていたいのに。何しろ今夜もこっちで仕事が待っているからな。しかしそれまで12時間ほど暇を持て余してしまうのさ。

俺はこの街に、マシーンをブッ飛ばして、たった一人でやってきた。気楽なもんだ。誰にも気兼ねはいらない。俺の好きなように時間を使わせてもらうぜ。そうだ、車はこのまま有料駐車場に放り込んでおいて、久々に大阪の街でもぶらついて、写真を撮ってみようかな。たまには撮らないと、ただでさえ巧くないのにますます下手クソになっちまうぜ。文章もつまらん、写真もへたっぴでは、読者諸君に愛想を尽かされるも近いってもんだ。冗談じゃないぜ。
俺の道楽はこういう時にこそ、俺を助けてくれるぜ。こんな道楽がないと、性懲りもなくくだらないことに金を使っちまうことになりかねない。この街にも、そう、誘惑は多いものさ。朝からやってるキャバクラとか、人間としてどうなのよ?ってカンジだ。
Osaka
そんなわけで、俺は日中ここいらで暇そうな顔をして写真を撮って歩いてるだろう。天気がもってくれると嬉しいぜ。
読者諸君で、大阪あたりの人がいるのなら、そして、目の見えないカメが、海から顔を出した時、たまたま浮いてる木の板の節穴に首を突っ込むような感じで俺を見かけたら、声をかけておくれよ。因みに、これを『盲亀浮木』というのだよ。マレちゅうのマレ、滅多に無い事を意味する格言だ。諸君、憶えておきたまえ。

さぁ、出発だ。母を訪ねて三千里のマルコのように旅立つのさ。君たちは、有意義な日曜日を過ごしてくれ。頼むぜ。

1 件のコメント:

  1. ヤバい。俺がチェックアウトした途端に凄い雨だ。 機銃掃射を食らったような激しさだ。なんてこった、これが人生さ、ロックンロールさ。
    写真はヤメだ。それどころじゃねぇぜ。どこかで車を停めて、お休みさ。この激しい雨の音を聴きながらね。

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