2011/06/29

Post #228 Suburbs

昨日から、一週間ほどの予定で、富士山にほど近い小さな町に仕事で来ているんだ。
相も変わらず、仕事は夜だ。そう、俺は夜の男なんだ。夜のほうが調子がイイんだ。とはいえ、富士山に近いだけあって、夜灯りをつけて仕事をしていると、大小さまざまな虫が飛来してくる。たまらないぜ。カブトムシとか来てくれればよさそうなもんだが、世の中、そんな風にはいかない。大方は蛾だ。中には手のひらくらいの大きさで、透き通った緑色の羽をした奴もいる。美しいのか薄気味悪いのか…、判断に窮するところだ。

例によって昼間は開いているので、とりあえず様子見ってことで車で街を流してみた。
どこも同じだ。日本の地方の町は、どこに行っても似たようなもんだ。
駅前はなんだかやたらと小奇麗に整備されている。駅から続く商店街はインターロッキングで舗装されていて、これまた小奇麗だ。さぞかし建築関係の会社が儲かったことだろう。
しかし、肝心の商店街は寂れきっている。小奇麗な商店街には、人影はまばらだ。それどころか小奇麗な通りから一本筋が違うだけで、昭和がそのまま風化してしまったような有様だ。言っちゃ悪いが、小奇麗どころか小汚いぜ。言葉を取り繕っても、味があるとか、侘びさびだ。もちろん好きでやっているわけではないだろう。当然だ。
HomeTown
しかし、地方では人々は車に乗って、国道沿いのショッピングセンターに行ってしまう。駅前の商店街では、人の姿が無くなり、軽自動社ばかりがあっちこっちしている。こうして町は、何時しか活気が無くなり、魅力を失い、寂れていってしまうんだろう。
日本が衰退していることがよくわかる。
人間がそこにいないんだ。
産業が無いから、人間がいつかないんだ。
人口も減ってきているそうだしな。いつしか、ゴーストタウンみたいな町がそこいらじゅうに出来ちまうことだろう。
いい事なのか、悪い事なのか、俺には判断するだけの見識はない。
ただ、自ずからそんな街で写真を撮ると、寂れた街角、崩れかけたビルの隙間、年老いた人々、そんな寂しい写真になってしまうんだ。日本中、どこに行ってもそんな写真しか撮れないのなら、ちょいとつまらないなってことだ。

いっそ中平卓馬のように、毎日同じ場所で写真を撮っても、ココは初めての場所だねぇなんて思えるのなら、まんざら悪い事でもないだろう。しかし、これでいいのかなぁ?
HomeTown
いっそ、考え方を変えてみようかな?
日本の地方の町だと思うからつまらないんであって、これが地球の果てまで、そう、地球を一周するほど突き進んだ世界の涯にある、名も知らぬ国の、名もない町だと思えば、写真も変わってくるかもしれないぜ。
自分自身の日本人の目や耳を捨てて、この国にはじめてきた旅行者のような目で、この日本中にごまんとある寂れた町々を撮ってみるってのも、面白いかもしれないな。
そうと決まれば、明日は日中、ぶらりと歩いて写真でも撮ってみるとするか。

読者諸君、失礼するぜ。そろそろ晩飯を食って、男の仕事に出撃しなけりゃならないんだ。御機嫌よう。

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