2011/10/31

Post #352 Halloween

世の中はハロウィンだそうだ。
繁華街に行けば、ここ何日かそんな恰好をして浮かれた老若男女を目にする。ハロウィンとは何の縁もゆかりもないような蕎麦屋の店先に、Happy Halloween! なんて貼ってあるのを見ると、思わず苦笑いだ。日本人は、なんでもへーきで受け入れる。その不見識とすら思えるほどの不定形さが、日本人の真骨頂なんだろう。OK、せいぜいみんな楽しんでくれ。この不景気な世の中、羽目を外して楽しむのは、悪いことじゃないぜ。おまけに今年は世界の人口がついに70億を超えたとか言って、お祝いムードだ。何が目出度いもんか。こんなんじゃ、そのうち人間の重みで地球がつぶれてしまうわ。TVのノー天気な報道に、いささかげんなりするぜ。人間が増えたって、地球の資源は限られているんだぜ。所詮俺達は月や火星じゃ暮して行けやしないんだ。きっとそのうち、紛争や資源の奪い合いが激しくなるに違いない。仕事だって、ますます少なくなってしまうだろう。一体どうするつもりだよ?浮かれてる場合じゃないだろう。
しかし、俺は会計監査のように、全く浮かれてなんかいやしない。
俺がもし浮かれていたら、馬鹿笑いをはじめないうちに、悪い知らせを耳打ちしてくれ。
なんせ仕事は気が抜けない段階に差し掛かっているんだ。毎日が山場だ。しかも月末だ。振込だの引き落としだのと、いろいろと金も出ていくんだ。それになにより、出張中でも帳簿はきっちりと〆ておかないとな。なにしろ来月末は俺は決算なんだ。そろそろ準備をしておかないと、ケツに火がつくってもんだ。去年の決算はひでぇ目に遭ったんだ。何がハロウィンだ、収穫祭だ。俺はなんだか、永遠に収穫期を迎えることのない、哀れな農夫のように働いているのさ。おかしなもんだぜ。
HongKong
ちょうど二年前の今頃、俺は香港に行っていた。さしたる展望もなく、後ろ足で砂をかけ、つばを吐き捨てるようにして会社を辞めた直後だった。働くことにうんざりしていた。見通しがつかず、毎日近所の河で、呑気に水面に浮かんでいるカモを眺めて過ごしたんだ。
そうさ、この先一体どうするもんかと、毎日悩んでいたんだ。悩んでいても、旅行には行ける。悩んではいても、写真は撮れる。不思議なもんだ。
あれは不安な時期だったけれど、不思議と充実した旅だった。
ハロウィンが巡ってくると、いつもあの頃のことを思い出す。
そう、ハロウィンが来ると初心に帰ってしまうのさ。
読者諸君、今日もこれまた結局、どうでもイイ、内容のない、ごく私的な話でスマン。俺は私小説が大好きだったんだ。太宰治とかね。それじゃ、失礼させてもらうぜ。君たちにとって、この10月は実りある一か月だったかい?浮かれているうちにもう今年も残りわずかになっちまったぜ。人生だって、おんなじように過ぎていくのさ。有意義に過ごしてくれよ。じゃぁ、また会おう。

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