2011/11/20

Post #372 I Can't Standing

俺がホームタウン名古屋に帰ってきたら、中日、負けよった。
ボロ負けだ。元祖オレ流落合監督の最後の試合だというのに、あっさり負けよった。昔から、投手王国とか言って、それが実は貧打の裏返しという傾向にあったが、ここでそれかよ。ヒットの一つも打てない野手なんて、意味ないぜ。泣けてくるぜ。落合解任を狙っていた中日球団のお偉いさんも、今頃ガッツポーズしていることだろうよ。中日ファンだった俺の死んだおじさんも、こんな試合を見たら、墓場からゾンビの様に起き上がってくるに違いない。あの世にTVがないことを祈ってるぜ。
こんなことを書いても、名古屋人以外には殆ど共感してはもらえないだろう。所詮ローカル球団だ。しかし、仕方ない。いつだって、親会社の勢いのあるところがやはり勝つのだ。飛ぶ鳥も落とす勢いのソフトバンクと、20世紀の遺物たる新聞、それも名古屋の地方新聞では、勝負が見えている。むしろ、それを勘案すれば、よくやったというべきだろう。
俺は、もう立ち上がることもできないぜ。セバスチャン・サルガドの写真に出てくる難民の様に、毛布にくるまって、力なく転がっていることしかできないぜ。
HomeTown/Nagoya
それはさておき、今日帰ってくる電車の中で、胸を締め付けられっるほどに心ゆすぶられ、写真に撮りたい風景を見た。
二人掛けのシートの窓側には、やたら仕立ての良いスーツ(おそらくはオーダーだろう。)を着た、12歳くらいの少年が座っていた。少年は羽海野チカのマンガ『3月のライオン』2出てくる二階堂君のようだ。デブではないが、丸々としている。あどけなさの残る血色の好い顔は、疲れているのか、少し眠たそうだ。隣には、その母親と思しき女性が座っていたが、息子とは好対照に、年齢相応にやつれ、骨格が見て取れる。俺は人の顔を見ると、どんな頭蓋骨をしているのか、想像するようにしているんだが、実に骨格をイメージしやすい顔立ちだった。肌も年齢相応に荒れていて、これまた息子とは好対照だ。そしてまた、母親もずいぶんと疲れているようだった。息子の方に顔をあずけて、そこか険しい表情で眠っていた。
母親は、ショールを羽織っていたが、それを息子の肩にもかけてやると、二人はちいさな鳥のように身を寄せ合って、眠っていた。
どこにでもある光景だろう。しかし、俺は人間のいとおしさに、胸が締め付けられるようだった。
カメラはもちろん持っていた。しかし、日曜日の夕刻、家路をたどる多くの乗客の目の前で、この親子の写真を撮ることははばかられたんだ。もし、この親子の姿を写真に撮ったことを、周囲の乗客に見咎められたとしたら、どう説明するよ?とても美しく、いとおしい姿に、胸を打たれたから写真に撮らせて頂きましたって言って、みんな納得してくれるだろうか?無理でしょうよ。自分を特別な人間だとは思わないけれど、そう思うためには、それなりの感受性が必要だからな。
仕方ない、肉眼レフで心に焼き付けておこう。
この親子の姿を、俺は忘れないようにしたいもんだ。そして、この親子の姿に、美しさを見ることのできる心持こそを手放したくないもんだ。
読者諸君、失礼する。明日も仕事だ。なに、大した仕事じゃない。ほんの消化試合のような仕事だ。せいぜい仲間と気楽にやっつけてくるぜ。

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