2013/08/29

Post #921

Essaouira,Morocco
誰しも、自分の好き勝手にやりたい。
しかし、誰しも上手くいかなかったときの責任はとりたくないものだ。
俺は、そういう流儀は好きじゃない。
自分のケツは自分で拭きたいし、誰かのケツも拭きたくない。関取じゃねぇんだ、御免蒙るってもんだ。
しかし、俺を取り巻く社会には、そんな手合いがゴロゴロしている。
俺は、そんな連中と丁々発止の危ないやり取りをしながら働いているという訳だ。
俺は、そんな連中を、心底軽蔑しながらも、生きていくために付き合わざるを得ないのだ。
ふと、人間のいないところに、携帯電話の電波の届かないところに旅をしたくなる。

人跡絶えて久しい、中央アジアの土漠の埃っぽい道を歩いてみたい。
冷たい空気が張り詰めた、シベリアの森のなかを彷徨ってみたい。
狂ったようにカモメの乱れ飛ぶ大西洋の港町で、潮風に吹かれていたい。
一言半句も意思の疎通の出来ない人びとが犇めき流れるアジアの雑踏で、人の流れに身を任せてみたい。
それらの土地の不毛さも、この心荒む娑婆世界の不毛さに比べれば、豊穣とも清浄とも思えてくる。

旅というのは、生きていくうえで人が避ける事の出来ない様々なしがらみから、一時自分を切り離すことだとも思える。一種の無重力空間を漂っているようなものさ。
けれど、そんな時、俺は本当に生きているような気がしてくるのさ。

読者諸君、失礼する。俺は疲れているんじゃない。ただ、バカらしくて、どこか悲しく、どこかさびしく、やりきれないだけさ。

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