2013/09/14

Post #937

Praha,Czech
プラハの街角の乞食。
彼は左手の薬指が無い。そのことと彼の境遇が関わっているのかどーか、そこはよく解らない。
まるで短距離走のクラウチングスタートのような姿勢で、道行く人々からの御恵みを待っている。
けっこうこの姿勢はきついものがあると思われるのだが、如何なもんだろーか?

プラハは乞食が多かった。浮浪者という言葉は問題の本質を隠蔽する響きがあるので、俺は好きではない。あくまで、乞食と書かせてもらう。かつて、共産主義時代はそんな人々はいなかったのだろうか?時代が移り、チェコはEUに加盟し、否応なしにグローバリズムに組み込まれてゆく。その中で、時代の変化について行けなかったものは、道端で物乞いして暮らすしかないのだろうか。いろいろと想像が広がる。ひょっとしたら、この乞食のおっさんだって、かつて共産主義時代には、結構羽振りが良かったのかもしれない。

そこいらに見かける乞食の半分くらいは、乞食モドキのように見受けられた。
けっこうな大型犬を連れて、身なりも悪くないような奴が道端に土下座するようにうずくまって、物乞いしていた。きっとカフェでコーヒーを飲んだりする金が欲しかったんだろう。犬は退屈そうにしているが、乞食の手で頭を押さえつけられていたりするので、ぐったり動かない。
俺は、その手の乞食モドキには、小銭を与えることはしなかった。
俺が小銭を与えるのは、俺が真剣師と呼んでいた、真剣味がむんむん漂っているような奴だけだ。
その真剣な気迫に負けて、小銭を紙カップに入れてやると、たいそう喜んでくれる。メルシーボクー、ダンケシェーン、サンキュー、謝謝と、知っている限りの言葉で感謝の言葉を述べてくれる者もいた。乞食の芸とも言うべきか。
コインに裏と表があるように、どこの世界にも日の当たる奴と当たらない奴がいるってことさ。
それが現実だ。
読者諸君、失礼する。写真をネタにして文章を書くことは、本当は写真そのものの力を減殺するような気がして、俺は好きじゃないんだがね。たまには良しとするか。

1 件のコメント:

  1. 決定的瞬間? ではありませんでした。
    継続的努力の一考察。。。

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