2014/03/18

Post #1078

安平、台南
昨日のプリント46カットの中からの一枚。
俺にとってプリントは、涯のない難行苦行のようだ。その証拠に、何時だって準備が億劫で、始めるまでに時間がかかる。準備が整ってからも、やれお茶を一杯飲んでからとか、煙草を一本吸ってからとか、なんのかんのと理由をつけて、先延ばししているわけだ。

けれど、やめられない。で、始めると夢中になってしまう。
デジタルしかやったことのない人には、分からない感覚かもしれない。なにしろとんでもなく手間がかかる作業だ。しかも失敗するとやり直しも効かない。だいたいが狭くて暗くて孤独な作業だ。おまけに、終わった後は髪や身体に薬品の臭いが染み込んでいる。
おまけに言うなら、コストもかかる。フィルムや薬品、印画紙は軒並み値上がりしている。それどころか、先日俺は行きつけの工具屋に、小型のエアコンプレッサーを注文してしまった。プリントには埃が大敵だからな。スプレー缶じゃ中長期的なコストパフォーマンスが悪すぎる。連続して使ってると、缶の表面に霜がつくほど冷えて持っちゃいられなくなってくるしな。

どうしていつまでも、こんな時代遅れな手法にこだわり続けるのか、自分でもよくわからないもんだ。嫌になったら、きっぱりやめるさ。
けど、どう考えてデジタルじゃ、自分がしっくりくる写真にはならないんだって、分かってるんだ。撮影の段階から、プリントまで含めてね。第一、昨日も近所のカメラ屋に行ってみたんだが、欲しくなるようなカメラが、現行商品で全くないんだよ。カメラ本体が小さいのに、レンズだけやたらデカいとか、意味が分からないぜ。今のカメラメーカーには、写真機の美学がわかる奴はいないんだろうか?とても恰好悪くて、使う気になれないよ。仕事で使う分には、便利この上ないけどね。

だいたいみんな、デジタルだったら、写真をプリントしないでしょ?
モニターで見て、終わりってことになっちまうんじゃないかな。
写真には、重さがある。一日で仕上げたプリントの束を、まとめて持った時の手応えが。
あぁ、こんなことばっかり言ってるから、ますます世間から相手にされなくなるんだよね。

読者諸君、今日は失礼する。

0 件のコメント:

コメントを投稿