2014/04/10

Post #1101

Goa Gajah,Bali,Indonesia
森の中の小道を下ってゆくと、小川が流れ、石造りの小さな橋が架かっている。
庭園の様に整えられているが、熱帯独特の深い森の気配に満ちている。
そんな道を上ったり下りたりしていると、山の斜面にはいくつも小さな祠がある。

名も知れぬ神々を祀っているのか。

俺の前に、髭と長髪をたくわえた男が現れる。
ふと、俺はボブ・マーリィを思い浮かべた。ドレッドではないけれど、ジャー(ヤハウェ)を信仰しているわけではないけれど、その物腰に敬虔さが、その表情に分け隔てのない寛容な心が見て取れる。

お互いに、『さらまっ・ぱぎー』、つまりおはようと声を掛け合い、あとは何を語り合うわけでもない。
けれど、十分だ。
森に満ちる神を仲立ちに、俺たちはつながっていると感じる。

見るがいい。彼らが祈りを捧げる小さな祠を。
それは俺が日本で見る祠と、ほとんど変わらない。
ここは熊野の森や、奈良の三輪山とも地続きなのだ。
俺にはこの時、このゴアガジャのボブ・マーリィが、同じ神の懐に抱かれている兄弟のようなものだったように思える。バリに生まれていた自分の姿のようにも思える。

彼もまた、俺と通じ合うものがあると思ったのか、にやりと笑って親指を立てた。

読者諸君、失礼する。

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