2014/10/22

Post #1295

東門市場、台北、台湾
旅に出ると、俺はしばしば肉屋の店先の写真を撮る。
そこでは、日本のスーパーマーケットの肉売り場と違って、生々しい生き物がストレートに並べられ、あるいは吊るされ、売られている。
最初のうちは、面くらったものだ。
しかし、だんだんとそれがなんとも面白く感じられ、また、実にうまそうに見えてきた。

この手の写真を見て、グロテスクだとか感じるのは勝手だけれど、よく考えてみてほしい。
キレイにスライスされて、白いトレーに乗せられ、フィルムで包まれた肉は、まるでクリーンな工場で作り出されたもののように感じられるだろう。
けれど、それは俺たち人間と、さほど大差ない生き物を殺して、切り刻んだものなんだ。
旅行に行けば、そこらをニワトリが歩き回っているというところもあるので、そういったところでこんな店先を見ると、そこいらを歩いている奴や、コケコッコー!と鼻息荒く叫んでいる奴が、羽根をむしられ丸裸にされているのだと、ストレートに了解される。
解かりやすいったらない。

そう、その当たり前のことを、海外の肉屋の店先は気づかせてくれる。
俺たちが、他の命を奪って、自らの命を繋いでいるということを。
そして、俺たちが他の生き物の命を奪うという気の重い仕事を、どこかのクリーンな工場のなかにしまい込んで、見ないようにして暮らしていることを。

読者諸君、失礼する。だからと言って、俺はまったくベジタリアンじゃないんだぜ。

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