2014/12/02

Post #1336

Zagreb,Croatia
急に寒くなってきた。懐はいつだって寒いが、12月に入った途端にこの寒さとは、ちとゲンキンというものではなかろうか。
伊吹おろしと呼ばれる寒風吹きすさぶ中、髪を切りに行ってきた。
例によって、ガンガン上の方まで刈り上げて、細いバリカンでラインまで入れてある。年甲斐もないとはこのことだ。じじむさくまとまりたい奴は、勝手に老け込んでいるがいい。俺にはカンケーないのさ。風が吹くと側頭部が寒くって仕方ないぜ。
カミサンにはなんだかキン肉マンに出てくるラーメンマンみたいになってるよなんて言われてしまった。闘将ラーメンマンか。悪くない。カンフーシューズとナマズ髭が必要だな。

その後、今日はプリントをした。23カット。本当はあと5カットほどやらねばならなかったんだが、いかんせん、気温が下がってしまっているので、印画紙を現像液に入れても、液温が低いので、なかなか白い印画紙から画像が浮かび上がってこないのだ。
時間がかかって仕方ない。
そうこうしているうちに、カミサンが仕事から帰ってきちまって、タイムアウトだ。
けれど、明日がある。明日、もう一度トライだ。

小さく暗い暗室に入っていると、外の世界がどうでもよくなる。
この狭くて暗い空間のなかに、俺の世界がすべて詰まっているように感じるんだ。
もちろん、その世界はネパールやバリやモロッコやパリと直接繋がっている。
広くて豊かな世界だ。
見も知らぬ行きずりの人々の姿を、印画紙に焼き付けながら、そこに写っている人々が、さまざまな煩悩に振り回されて生きている卑小な名もない人々が、愛おしく思えてきて仕方ない。神様だか仏様だか、何かしら超越的な存在に対して、その人たちの幸せを祈らずにはいられない。
おかしいかい?
けど、俺は暗室でプリントしているとき、本当に充実していて、これ以上はないってほどに幸せなんだ。なんていうか、世界そのものと自分が溶け合っていくような感じなんだ。
もしも一生これが続くなら、本当にどれほど幸せな事だろう。そして、その内側に漲る多幸感は、何時しか溢れ、被写体の皆さんに注がれるってわけだ。
出来る事なら、君にも分けてあげたいくらいだ。

これに匹敵するのは、頭が真っ白になるくらい激しいセックスくらいだろう。
その一方で、性的に満たされすぎると、写真がダメになりそうだとも思う。
セックスも写真も、同じ生命力の根幹から湧き上がってくる衝動によって成り立っているように、俺には思えるからだ。
けど、セックスはやっぱり相手がないとできないしな。
その点、プリントは時間さえ作ればいつだってできる。
やっぱり俺には写真だな。

読者諸君、失礼する。俺はきっと、どこかおかしな人間なんだ。けど、おかしな人間のほうが、面白おかしく生きることができるもんだぜ。人生は一度きりだからな。だから、明日もプリントさせてもらうぜ。

2 件のコメント:

  1. いいですね〜〜。

    私ならおそらく右端の人はトリミングします。
    sparksさんは、ありのままで〜って入れたんですかね。

    教会と空、さらにその奥の建物が素敵にプリントされてます。

    返信削除
  2. いやぁ、ほんとーのドラマは画面の外にはみ出して展開していくというか、ぶっちゃけあんまり気にしてないんですよね。
    だって、現実ってそうでしょ?
    たぶん、この人トリミングすると、街灯のフレアが入らなくなるんで、そのままでGO!したんだと思います。いつだって、適当です。

    返信削除