2015/04/02

Post #1457

Zagreb,Croatia
昨日、美容院で髪を切ってもらっていると、隣に騒がしい女が客としてやってきた。
金髪に染めた髪の根元は、いわゆるプリンのような状態になっている。
ちらりと見ると、背も低く、額も狭く、並びの悪い歯は、黄ばんだような色をしていた。おまけに全体に上から押しつぶしたような印象を受ける女だった。神様も、ときに残酷な仕打ちを人間にするものだな。見かけで人間を判断するのはいけないが、立ち居振る舞いや喋り方で、人間は判断することができるものだ。何しろ俺にはスカウターがついているからな。

その女は、メイクをしてもらいに来たのだというが、その野卑な印象が強い顔は、メイクでどうにかなる類のもんじゃねぇな、残念ながらという残酷な印象を俺に抱かせた。
俺は、知性やウィットの感じられない女性は、あまり好きではないのだ。淫らな女は嫌いじゃないけど、野卑な女は苦手なんだ。生理的に、ダメなんだ。すまん。

その女のいささか興奮したような口ぶりからすると、すでにかなり酔っていたようだ。美容師のおねーさんにだみ声でべらべらしゃべり続けている。
そのうちに殺すの殺さないのと、穏やかならざる単語が飛び出してきている。

そうして、美容師のおねーさんのおざなりなマナ返事に物足りなくなったのか、その女は俺に話を振ってきやがった。
おもしれー、受けて立つか?

『・・・おにーさん、そうは思わないですか?』どうにも、俺のアウトローな雰囲気を憚ったのか、それとも卑屈なだけなのか、一応は敬語だが、突如おにーさんと呼びかけられて、俺は何だぁ?って感じだったのさ。眉を片方だけ上げて、いささか不快感を表明してみた。

『殺す、殺すって口でいうやつは、実際に殺せないですよねぇ、そう思いませんか?』
知らねぇよ。殺すも殺さないも、縁があるかないかだけの問題だと俺は思ってるんだが、面倒なんで『あぁ。、そうかもしれないな。殺す、殺すって言ってるうちは、心の圧力が減圧されるからな。』
『そうですよね、殺す殺すっていうやつで、実際に殺せる奴はいないですよね。』女は激しく同意する。
『殺したいと思ったら、黙ってさっさと殺めればイイ。人間はバールで思い切りたたいただけで死ぬ』
俺はうんざりして答えたよ。まったくだ。現場には、いろいろと便利なものが転がっているからな。

『もし、相手を殺して、最高で死刑、最低で懲役3年だとする。で、それが割に合うと思うなら殺せばいい。けど今更俺は御免だがね』
憎しみに駆られて誰かを殺すより、女の子とイチャイチャしてるほうが、よっぽど楽しいものさ。

俺がそんなことを言うと、女はさらに何やらまくし立てている。あぁ、面倒だなぁ。

『自分の人生を棒に振っても、相手を殺したいと願うんなら、一思いにやっちまえばいい。俺は若いころ、日本刀が押し入れの中にゴロゴロしてる組織に入ってて、そこにいた連中は、ボスから殺って来いと言われれば、即座に日本刀を持って、殺しに行っただろうよ。俺はそんな世界にいたから、あんたの言うことはよくわかる。割に合うと思えて、どうしても殺したけりゃ、黙ってすぐに殺すんだな。』

これは嘘じゃないんだけど、美容師さんたちもその女も、俺の気怠そうな態度で発せられた言葉に、ドン引きしてしまった気配が伝わってきた。
もちろん、俺はちゃんと分別のある常識人だから、そんなことはしないさ。
第一、それは縁と機会がなけりゃできないことで、決してやろうと思って簡単にできることじゃないんだ。
しかし、まいったなぁ・・・。

女は、当惑したように、話を変えようとした。自分の旦那に困っていること。俺は、こんな女でも所帯を持っていることに、かなり驚いたが、そんなことはおくびにも出さず、即答した。
『そんなに困ってるんなら、別れりゃいいだろう』

連打だ。さすがに酔っぱらいの女も一瞬絶句したが、そこは酔っぱらいの強み、なぜ、自分の旦那に困っているかという事を、くどくど話し出した。俺には関係のない話だが。
曰く、自分は今までいろんな男に苦労して来て、やっとまともな人と所帯を持ったんだけれど、その旦那が酒を飲んで喧嘩して、相手を殴って捕まったのだという。よくある話だ。おかげで、その殴られたほうは片目を失明してしまったそうだ。
俺は苛立つ。

『酒を飲んでも、飲まれるな!』俺はぶすりと宣告するように言い放ったよ。

俺が髪をすすいでいる間に、女は金を払って帰って行った。金を払ってメイクをしたにもかかわらず、ちっとも見れたもんじゃない。やはり、人間性は顔に出る。土台が悪けりゃ、どうにもならんもんだ。金をどぶに捨てているようなもんだ。

冗談じゃない。どうして俺はいつもこんな目に合うんだ。
出来ることなら、もっと魅力的で常識的な女性に話しかけられたりしたいもんだぜ。

俺はいつもこんなくだらない話を聞くと、シベリアかアマゾンの奥地にでも旅立ちたくなるよ。人間のいない、清浄な世界にね。
けれど、こんな奴らがごまんといるのが、俺の生きている世界だ。貧乏人の世界だ。いついかなる時も、寛容さを保つのは、ホント~に難しいもんだ。

読者諸君、失礼する。世の中には、いろんな人がいる。面白いもんだが、気がめいるぜ。

2 件のコメント:

  1. >冗談じゃない。どうして俺はいつもこんな目に合うんだ。
    >出来ることなら、もっと魅力的で常識的な女性に話しかけられたりしたいもんだぜ。

    類は友を呼ぶ・・・友は類を呼ぶ・・・あれ?類は類を呼ぶ・・・・・・
    失礼しました・・・・・(;一_一)

    先日は、お誘いありがとうございました。
    岐阜、一宮、名古屋・・・どこでもいいから飲みたいですね。
    私は、休みなしの会社でシフト制ですので休みが不定期です。
    一勤務24時間・・・な事をしております。

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    1. のぼるさん、魅力的な女性とのあれこれは、ここにはかきゃしませんよ。(^-^ゞ
      いや、あったとしてですが…。
      一勤務24時間はきついですね。激戦区真っ只中の店舗屋みたいです。
      僕も仕事がある時が仕事で、ないとき休みというヤクザな稼業ですが、一度万障繰りあわせて、是非ともお会いしましょう。メールのコンタクトフォームからご連絡下ってもよいかと思います。岐阜でも、大垣でも構いませんよ。お待ちしてます!

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