2015/06/29

Post #1545

Copenhagen,Denmark
ハウスハズバンドのように暮らしている。
カミさんの体調がすぐれないので、食事を作ったり、洗濯したり、風呂掃除したりして暮らしている。
押し入れから扇風機を出したり、カミさんを車に乗せてタオルケットを新調しにつれて行ったりしてるのさ。買い物に行けば、荷物を持つのは俺の役目だ。夕方の風が冷たければ、自分の上着を脱いで着せてやるのさ。
意外だって?
俺はこう見えて、女性には優しいのさ。
なにしろ、7月から2か月以上出張で家を空けるからな。
せめて、今できることはやっておいてやらないとな。
とはいえ、それはあと数日しかできないんだが。

その仕事のことを考えると、いろいろと不安になる。
果たして俺にできるかどうか?
工期内に問題なく、事故なく、何事もなく終わらせることが出来るかどうか?
クライアントが満足するだけの働きができるかどうか?
初めて一緒に仕事をする職人さんたちと、うまく意思疎通できるだろうか?
名古屋弁はきっと通じないだろうしな。不安がつのるぜ。

そのために図面と工程をできる限り頭に入れようとはしているけれど、実際に打ち合わせていないとわからなことが山ほどある。
何時だって、新しい現場に乗り込む前は、不安でいっぱいだ。
どれだけ経験を積んでも、現場では予想もつかないことがおこるからだ。
予想もつかないことがおこったとき、どれだけ素早く状況を把握して、最善の対処法を考えることができるかが、俺の手腕の見せ所だ。
そのためには、今のうちにイメージトレーイングして、不安要因をできるだけ洗い出しておかないとな。
俺は悲観的な楽観主義者なのさ。悪い事態を想定しておけば、うまくいったら御の字って思えるだろう。

もちろん、カミさんの体調のことも心配だ。
俺が家を空けている2か月間、無事にひとりで生活できるだろうか?
この2か月の間は、非常に重要な時期なんだ。出来ることなら、ついていてやりたい。
なにしろ、俺にもカミさんにも、万が一の時に頼りになる親類なんていないからな。すぐ近所に住んでいる俺の親父は、まったくもって、こういうことには役に立たないし、恩着せがましい男だから、あまり頼りにはしたくないんだ。

そして、先日やらかしちまった事故の件も、なかなか進展せずにもどかしい。
車の修理費の見積もりなんて、なんと驚愕の60万円だ。いくら保険に入っているって言っても、腰が抜けちまうぜ。
責任割合の件でも、どうやら保険屋同士でもめているようだしな。

正直に言っちまえば、とてもこんな状況で長期出張なんてやってられないんだが、俺もいつまでものんびり遊んで暮らしているわけにはいかないんだ。稼いで飯を食っていかないといけないんだ。遊ぶ金だって、そこそこ必要だ。

いろいろと考えると、いてもたってもいられない。
そんな時こそ、一人静かに暗室にこもってプリントでもしてみたいが、カミさんの調子が悪いのに、のんびり趣味に没頭するってのは、なかなかに難しいもんだぜ。
そうこうしているうちに、出発の日は、刻一刻と迫ってる。新しい修羅場が俺を呼んでるんだ。
そう、なんだかんだいっても、結局は立ち向かうしかないんだ。

そんな鬱屈した思いを抱え込みながら、せめて今だけはハウスハズバンドのように暮らしているんだ。かつてのジョン・レノンのようにね。

読者諸君、失礼する。俺だって、たまには弱気になるもんさ。けど、走り出したらそんなこと言っちゃいられないだろうよ。

3 件のコメント:

  1. Sparksさん、現実的な応援は出来ないけれど、全て巧くいくように祈ることはできます。
    僕自身もあなたの写真の人間への好奇心、愛情、性愛から勇気を貰っているのですから。
    それぐらいは、させて下さい。

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  2. Sparksさん、直接応援することは出来ませんが、心配と祈ることはできます。
    あなたの写真から貰ってる人間愛と性愛、好奇心に尊敬の念を込めて…。
    奥様を大事になさって下さい。

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    1. Kiyotakoさん、ありがとうございます。いたみいります。
      何事もバンジージャンプみたいなもので、飛び込んでしまうまでは、心がすくんだりします。とりわけ、自分一人のことならどうなっても構わないんですが、仕事は相手のあることですし、やるからには喜ばれる仕事がしたいと思っているので…。
      おことば、励みになります。
      まだ大きな声では言えませんが、実はカミさんは妊娠したようです。まだ6週目に入ったところなんで、チリメンジャコみたいなもんで、いつ流産してしまうかわかりませんから、大きな声では言えません。特にこれから2ケ月くらいが一番不安定な時期なので、よりによってこの時期に一緒にいてやれないとは!と不安になります。
      こればっかりは、男の僕には、祈るしかできません。
      Kiyotakoさん、ほんとうに、ありがとうございます。

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