2015/08/02

Post #1580

Kathmandu,Nepal
妊娠初期のカミさんを残して、独り東京に出張してるんだが、現場は相変わらず火を噴いている。
ヤバいほどに火柱が上がれば上がるほど、こっちもヤル気が湧いてくる。
睡眠時間を削っても、ジャンクなものばかり食う羽目になっても、俺はへっちゃらなのさ。暑さだって、地元名古屋のねっとり肌に絡みつくような暑さに比べりゃ、どうってことない。ねっとり肌に絡みつくのは、エッチなおねーさんだけにしてほしいがな。

一昨年の正月明けに亡くなったばあさんの納骨に関して、弟や父親ともめている。
俺は、自分が7,8月は仕事でいないので、9月になって俺が地元に戻ってから、お彼岸までにお寺さんにお願いして納骨するという話になっていたのに、何の連絡もなく、弟はお盆前に納骨を行うことを決めてしまった。
俺は猛烈に怒った。
どうしてわざわざ俺が頼んだことと真逆のことを、俺になんの相談もなしに決めるのか?
カミさんは、日にちを変えればいいじゃないというが、そういう問題では、ないんだ。

俺は親兄弟ながらほとほと愛想が尽きたので、自分の名字を捨てることにした。

ちょうどいい。子供も生まれてくることだ。そろそろカミさんとも正式に入籍するべきだろうし、それならそれで、ここはいっちょう、カミさんの姓を名乗ることにするか。

さらば服部一族。伊賀忍者の末裔たちよ。いつまでも天井裏に潜んでるがいいさ!

そうなると、会社の登記簿も書き換えないといけないな。これには5万円かかる。
パスポートだって、免許証だって書き換えが必要だろう。これも出費は出費だ。
けど、ケツの穴の小さい馬鹿どもと親戚づきあいを続けて、人生を浪費することに比べりゃちょろい。

まったく、セイセイするぜ。

生まれ変わるような清々しい気分だ。占い師のババアにも、さっさと入籍しろ!って叱られていたしな。渡りに船だ。

それをカミさんに相談してみたところ、『子供ができたから入籍しなきゃいけないなんて、どうして我が家が日本の慣習にしばられなきゃいけないの?』と、一刀両断されてしまった。どうやら、うちのカミさんにとっちゃ、日本の戸籍制度なんて、土人の掟と大差ないらしいぞ。

いつもながら、凄い切れ味だ。並の女ではこんなことは言えないぞ。いつだって、彼女は俺の予想の斜め上を行っている。

そのカミさんは、今まさに切迫流産の危機に直面している。

子供は胎のなかでスクスク育っているのに、子宮からチョロチョロ出血が続いているんだ。
家で安静にしてなけりゃ、せっかく授かった俺の子供が、流産してしまうんだ。
安静にしていなけりゃならないのに、カミさんの食事とかは、誰がどうするんだ?
俺は何百キロも離れた東京で、今までの自分のキャリアのなかで、最も重要な仕事に没頭していて、昼も夜もなくかかりきりだってのに。
安静にしているのはいいけど、飢え死にしちまったら元も子もないぜ。
くそ!さすが俺の子供、生まれる前から人生最大のピンチだ!冗談じゃない!


俺は、東京の現場を離れることもできない。
一族の糞野郎共に頭を下げるのも御免だ。
ニンゲンのクズと言われても、祈ること以外何もできないんだ。

読者諸君、失礼する。どうしてこう、いろいろあるんだ?人生退屈するひまもないぜ。

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