2014/11/19

Post #1323

Night Market,Fes,Morocco
今日は、日中出張先の古い街並みを見て回った。
朝の5時まで働いていたというのに、我ながら元気なこった。

日本の町には、二つの大きな特徴がある。
一つはやたらと電線があること。
これはイイ。俺は好きだ。
空にかかった五線譜みたいだ。
風景にリズムを与えているんだ。

もう一つは、人間がほとんど歩いていないことだ。
見かけるのは、人生の搾りかすみたいになった老人ばかりだ。
みんな引きこもりにでもなっちまってるのか?
これはいただけない。
いったい日本人はどこにいるんだ?
1億3千万人もいるってのに、どうなってるんだ?
東京や大阪にしか日本人は生息してないのか?
絶滅危惧種に指定される日も遠くないって思えるぜ。
どこに行ってもさほど変わり映えのしない風景、しかも人影もまばら。
写真を撮っていても、なかなかにノッテこないんだよ。


だからせめて、俺はいつだって、日本の町をカメラを持って歩くとき、飛行機に乗って、地球をくるりと一周して、やっとこさたどり着いた世界の涯の見知らぬ街だと思い込むようにしているんだ。
何故かって?
その方が新鮮な視点で町並みを見ることができるだろう。
で、わざとらしく、Wao!って驚いたみたり、Very Fantastic!と感嘆してみたりするのさ。
HAHAHA!おかしいだろう?

そうして今日も400年前から続く町並みを歩いていたら、学校帰りの小学生に、あいさつされてしまったよ。
HELLO!ってね。

読者諸君、失礼する。こう見えても、俺も日本人の端くれのつもりなんだけどなぁ。

2014/11/18

Post #1322

Lagankhel,Patan,Kathmandu,Nepal
深夜の百貨店やショッピングセンターで仕事をしているというと、なかには気味が悪いでしょうという人もいる。別に何か出る訳じゃないんだし、気にしちゃいないよっていつも思っていた。
しかし、昨晩、真夜中のショッピングセンターで出くわしたあの野郎には、驚いたぜ。

草木も眠る丑三つ時の深夜二時、職人のお兄ちゃん二人と俺は、休憩に行こうとバックヤードの階段を下りて行こうとした。
すると、職人のお兄ちゃんが、猛然とダッシュし始めた。何事かと思うと、何かいる!というのだ。
その何かは、一つ下の階の階段のすぐ脇の扉が開いていた小さな部屋に逃げ込んだ。とっさにお兄ちゃん、扉を閉めてそいつをその部屋に閉じ込めた。
小動物だ。
ペット売り場があるのかどうか知らないが、逃げ出したんなら捕まえてやらなけりゃなるまい。
俺たちはそっと扉を開け、灯りをつけて会議机の下をのぞき込んでみた。
そこにはモルモットくらいの大きさの尻尾の長い小さな獣がいるという。

イタチだ。

ペットショップに売ってるフェレットよりも、ひとまわり小さな茶色いイタチが、こっちを警戒して覗き込んでいる。尻尾は逆立って、もこもこに太くなっている。
俺たちは、確信したぜ。こいつは田舎に生息する野生の獣だって。
一見するとかわいい奴だ。しかし、野生の獣を見くびってはいけない。奴らは愛玩用の生き物じゃないんだからな。こんな奴が昼間に店の中を走り回っていたら、大騒ぎだ。

なんとかして、こいつを捕まえて、外に放り出さないといけないな。
守衛さんに連絡しても、自分はイタチを見かけたことはあるが、捕まえたことはないし、独りなのでここを離れるわけにいかないので何とかしてくれと言いやがる。
俺たちだって、イタチを捕まえた経験なんてありゃしないよ。初体験だ。
もっとも、人生には要所要所で、いろいろと初体験ってことがあるがな。今夜それが来るとは思ってもみなかったぜ。

俺たちは、そこらへんの掃除道具入れから箒や塵取りを持ってきて、深夜のイタチ捕獲大作戦を開始したんだ。
しかし、奴は素早い。小さな部屋の中を縦横無尽に駆け巡り、家具の上に飛び上り、俺たちの足の間をすり抜け、クロスの凹凸に爪をかけ垂直の壁によじ登る。忍者と戦っているみたいだ。
俺にはイタチごっこって言葉の意味が、初めて身に染みて分かったぜ。こいつはキリがないな。

しかもそのうち、何とも言えない獣臭い異臭が部屋いっぱいに立ち込めてきやがった。腋臭の軍団とエレベーターに乗り合わせたような気分だ。
イタチは危険を感じて、ケツの穴の周りにある臭腺から臭い液を吹きやがったんだ。スカンクと同じだぜ!職人のあんちゃんは、その臭いが手にしみついて困り切っていた。
限界だ。頭がくらくらする。吐きそうだぜ。こいつが噂に聞く、イタチの最後っ屁という奴だ。予想以上に強力だ。勉強になったぜ…。

俺は、仕方なく二階にあるその部屋の窓を開け、イタチをそこから外に追い出すことにした。イタチには悪いがな。出ていってくれとたのんだところで、自分から通用口におとなしく行ってくれるような、聞き分けのイイ奴じゃないってことは、よくわかったよ。
一瞬の間に、イタチ野郎は夜の闇のなかに消えていったぜ。何とも言えない臭いだけを部屋いっぱいに残したままでな。
その窓の下には、俺たちの車があったんだが、イタチは無事に逃げてくれただろうか?
むかし、まんがでイタチの仲間のオコジョが出てくるマンガがあったが、実際にはあれは飼えねぇな。臭くてたまらないし、あんな奴が部屋にいたら、落ち着いて眠ることも出来やしないぜ。

読者諸君、失礼する。君もイタチ野郎には気を付けた方がイイ。そういえば、フランク・ザッパのアルバムにも邦題『イタチ野郎』ってのがあったなぁ。今度買ってみるとするかな。このイタチなら飼えそうだからな。

2014/11/17

Post #1321

Lagankhel,Patan,Kathmandu,Nepal
本日、写真のみお送りしよう。
ちょっと疲れたよ。
ネパールの写真のストックがなくなってきたんだ。もちろんプリントしたもののことだ。41本のフィルムのうち、まだ1本しかプリントしてないからな。君たちに今までお送りしてきたのは、ほんの20分くらい、通りをぶらりと歩いた間の写真ばかりだ。これがすべてだと思っちゃいけない。
くそ、俺はものすごくプリントしたいんだが、出張してちゃどうにもならないな。
楽しみにして待ってろよ。

読者諸君、失礼する。御機嫌よう。