2026/09/21

POST#1968 高齢化社会の日本の、素晴らしい敬老の日

ベトナムの阮朝の旧都、フエ。この橋の向こうは観光客向けだ
今日は、敬老の日らしい。

俺自身がもう既に、もう少し敬ってもらいたいくたびれた初老の男だというのに、俺より元気溌剌なジジイの話でもするか。久々に俺の親父だ。

親父は昨日、俺の住んでる町会の連区主催の敬老会に参加して、ご機嫌だったようだ。

泥のように眠っている俺を気遣って、というか電話でたたき起こしてくれたことが何度もあり、その都度不機嫌に塩対応されたことですっかり学習したのか、住んでる高齢者サービス付き住宅まで、片道2キロくらいを歩いていきやがった。

元気なジジイだ。86だというのに、要支援も要介護も何もついてない。せめてポックリ言ってくれることを祈ってるが、最近、施設の近所の公園でやっている太極拳のサークルに入ったりしてますます元気だ。麻生漫☆画太郎自民党副総裁と同じくらいに元気だ。

この元気なジジイが、俺の頭痛の種の一つだ。

先日も小遣いを上げてくれと抜かしやがった。そもそも金の管理ができない男なので、俺は親父の借金の連帯保証人になっている親類に累が及ぶのを避けるために、銀行の焦げ付いた借金を肩代わりして一括で支払い、その後遺症に苦しんでいる。

そして通帳もカードも取り上げ、不要な銀行口座はすべて清算し、年金が入ってくる口座だけを残して、それも万が一に備えて年金が振り込まれるとすぐに俺名義の口座に移動する。

兄弟から月々集めた金と年金で、高齢者サービス付き住宅の住居費、食費、電気代、ベッドのレンタル代、何から何まで支払っている。

そんなに元気で暇そうにしているのなら、交通整理のアルバイトや、スーパーのカート回収のバイトでもして、自分の小遣いくらいは稼いでほしいくらいだが、ちゃっかり病院代だの、日常生活用品代だのといって小遣いをせがんでくる。

最初は、申し訳なさそうに頼んできていたのが、いつのまにか当然もらえるものだと勘違いしている。しかも抜け抜けと、いけしゃあしゃあと増額を要求してくる。

余りのことに頭にきて問いただすと、毎月2000円で聖教新聞を取っているらしい。

うちは、代々浄土真宗だ!ていうの。

創価学会に限らず、新興宗教は人間の心の空虚の中にするりと忍び込む。麻薬のようなものだ。陰謀論、投資詐欺、そんなものと大差ない。

40年以上前に死んだ俺の母は、全身癌に侵されながら、創価学会に入り、お題目を百万回唱えれば癌を克服できると信じて、残された命を題目を唱えることに空費した。

今思い出しても、腹の立つ話だ。その創価学会に、親父が取り込まれてる。

マルクスだっけか、宗教は麻薬だって言ったのは。まったくモルヒネみたいなものだぜ。

 そして、そんな親父との攻防があった直後、入所している施設のセンター長から、電話がかかってきた。

このセンター長はとんでもなく腹が出ているおじさんで、あんまりにも腹が出ていて重たいので、老人用の歩行補助機に体を預けて移動しており、そのために両肘にタコができているという不思議な男だ。

で、そのセンター長が言いにくそうに言うには、俺の親父はどうにも同じ施設に入っている同年代の女性、しかもちょっと裕福で認知が入っている女性とねんごろになっているようだというのだ。時間をずらして別々に散歩に出ては、公園などで落ち合っているということだ。高校生にでもなったつもりか?

私設のセンター長としては、それで金品のやり取りなどから入居者同士のトラブルに発展するのを警戒しているようだった。

はぁ?俺は頭のなかが真っ白になった。人間の性欲というのは、そんな老人になっても衰えないものなのか?

俺の親父は、実の母親を幼いときに亡くしている。そのためか、生涯にわたって女癖が悪かった。俺の母と結婚したのも、母と見合いしたときに、タイプじゃないと断られたのに腹を立て、遮二無二アタックし、様々な伝手を動員して結婚したのだが、釣った魚に餌はやらないという例えの通り、子どもだけ4人も産ませておきながら、他所の女の話が途切れたことのない男だった。

俺はネズミ捕りで捕まえたネズミを、家の前の側溝に沈めて殺している母の、真っ黒な深淵のような目を忘れることができない。

俺は子供の頃、存命中だった母が洗面所でうずくまって泣いているのを見たことがある。

母は俺には歯が痛かったから泣いていたと見え透いた嘘をついたものだ。

母が死の床にある時も、病院に父が見舞いに行くと、ほかの女の香水の匂いがして気持ちが悪いから帰らせてくれというほどだった。

母が死んでからも、あの女、この女と手当たり次第だった。節操がないんだ。

そして、去年引き払った親父の住んでいたアパートも、親父がある未亡人と一時期いい仲になって、彼女の持っている古い三階建てのアパートの一室に転がり込んだもので、賃貸契約書も何もなかった。さんざんその女性にカネをたかり、お互いに利用しあって、挙句愛想をつかされて放り出されたというのが現実だ。

もう、女はいい加減にしてほしいものだ。その年で、恋愛うらないでもやるつもりか?冗談じゃないぜ。

年相応に、年老いる。そして、この世に生まれ、修めるべきことを修めて世を去る。

この当たり前のことが、これほど難しいとはな。

この世に生まれて、修めるべきことってなんだ?

それは神様(というかこの宇宙そのものっていうべきかな)のよき目となり、耳となり、口となり、手となることさ。うなるほど金を儲けることでも、大勢の人々を手下にすることでもないんだぜ。


あぁ、こんなことを書いたら、また弟に叱られちまうかもな。

2026/09/20

POST#1967 過酷な日々を送っていた

2002年ごろの一宮にて コダックのリバーサルフィルムならではのえぐみのある色彩だ
ここ一週間ほど更新していなかったので、数少ない読者の皆様の中には、死んでるんじゃないかという疑念を持った方もおいでかもしれない。

大丈夫、俺たちはみんな、不完全な死者として生まれ、生涯かけて完全な死者へと完成していく。この宇宙では、ひょっとしたら死んでる方が通常な状態かもしれないぞ。

風邪を引いていたんだ。

しかし、前の現場の是正工事をふらふらしながらやっつけて、疲労困憊していたところに寝ていたところに息子にたたき起こされ、私立の中高一貫校の文化祭に連れていかされたんだ。去年まで女子校だというだけあって、生徒さんはほとんど女の子だ。

息子とカミさんが、製作体験とかやってる間に、俺は女子高生のお嬢さんたち相手に調子に乗った与太を飛ばしまくっていた。一見絶好調だが、それはろうそくが消える前に一番輝くというやつさ。

書道部で、おみくじを引かせてもらったんだがなかなか思うところがある内容だった。人生おみくじと恋愛おみくじがあったんだが、迷わず人生おみくじだ。老いぼれには恋愛なんて、40光年ほど遥か彼方の出来事だ。もう関係ない。女はもうこりごりさ。おっと、別に俺はミソジニスト🔗じゃないぜ。五十路ニストさ。おみくじにはこうあった。

中吉

 人生おみくじ💛

 変化

環境や心境に良い変化が訪れるよ

柔軟に受け入れてみてね

ラッキーカラー オレンジ

ラッキーアイテム イヤフォン』

だとさ。そして次の月曜日から新しい現場が始まったのに、風邪をこじらせ、発熱し、気味の悪い汗をかき、日々体力を極限まで消耗していた。

少なくとも体調に関しては悪い変化が訪れたよ!

木曜日も金曜日も、家のフローリングの床に寝転がったまま、死体のように眠っていた。

今朝も3時ごろ家に帰ってきたのだけれど、そのまま車の中でシートを倒して眠ってしまった。朝息子に起こされたくらいだ。そのあとも夕方まで泥のように眠った。

何せ、トラブル続きだ。他人には任せられない。俺が自分の足で踏ん張って、這ってでも収めていくしかないんだ。若い頃、倒れるまでやれ、倒れたら這ってでもやれと叩き込まれた。まったくその通りだ。俺の代わりは俺しかいないのさ。なんせ、フリーランスだからね。

うまくいかなかったからといって、誰かのせいにするような情けない真似はできないんだ。うまくいったら、自分についてきてくれた職人さんのおかげ。失敗したら、すべて自分の責任だ。それが一人前の仕事師というものさ。

さて、いったいこれからどんな環境や心境の変化が訪れるのかな。楽しみだぜ。とはいえ、女がらみだけはもうごめんだぜ。いろいろとこりごりなのさ。

2026/09/11

POST#1966 9月11日か・・・。俺はイスラモフォビアには反対だ

Istanbul,Turk
早いもので、2001年のアメリカ同時多発テロ事件🔗から25年、四半世紀だ。

俺の人生で起きた世界史的な事件のうちでも、東西冷戦終結、天安門事件と並んでビックスリーに入るね。

あれ以来、地球上にたくさんいらっしゃるイスラム教徒の皆さんに対する、いわれのない恐怖感を持つ人々がいるのは、まったく残念なことだ。なんせ地球人の4分の一はムスリムなんだぜ。

俺は、言うまでもないけれど、イスラモフォビア🔗には断固反対だ。

どんな宗教でも、いいやつもいれば、悪い奴もいる。そして、宗教的に守るべきルールが違ったところで、それを非難する資格もなければ、する必要もない。

すでに、俺たちの周りには多くのムスリムが暮らしている。息子の小学校にもムスリムの子息が通っている。給食はどうしてるんだろうな。学校給食はハラール🔗じゃないからな。

労働現場にも、インドネシアから多くのムスリムがやっていている。インドネシアは人口レベルで見ると、世界最大のイスラム国家だ。近年経済成長著しいマレーシアもイスラム国家だ。もちろん、日本の石油製品の大半は、湾岸諸国やイランなどの石油に依存している。

彼らの存在なしには、日本という国は成り立たないんだ。

ムスリムはその宗教的な教義のために、土葬の墓地を必要とする。それを水質汚染につながると頑なに拒否する人たちがこの日本にはたくさんいる。俺たちのじいさんくらいの代まで、どこに行っても日本中普通に土葬してたのにね。土饅頭って言葉は土葬墓地のことを意味してるって知らないわけじゃないだろう。

よく知らないからといって、感情的になって反発したり排除したりするのは、良き市民のあるべき姿とは言えないんじゃないかな。すでに、この国は疲弊して外部からの人々の力を借りなければ、社会のインフラの維持もできないんだ。わかってるだろう?

イスラム教徒だからといって、誰もがアルカイーダ🔗ISIL🔗みたいなテロ組織ではないんだとはっきり言いたい。日本にだって暴力団はいる。規模が違うからそれは不問に付すのか?あるいはターリバーン🔗のような抑圧的な社会を構成するわけじゃない。

確かに、価値観が違う面はあるかもしれない。

しかし、人間という実存存在に何ら変わりはないだろう?もっとも、何ら変わりもない人たちを穢多・非人といって差別してきたのも俺たち日本人だ。関東大震災の時に、朝鮮人を虐殺したのも俺たち日本人だ。15年戦争で、アジアでさんざん残酷なことをしまくったのも日本人だ。それを繰り返すような愚行をしてはいけない。

誰かを排除することで、自分のアイデンティティを確立することは、単なる分裂生成に過ぎないんだ。あいつじゃないから俺たちなんだっていう、恣意的な線引きなのさ。

あの日から、25年経った。俺たちは少しはマシになっただろうか?

かつてビリー・ブラッグ🔗は、19世紀の詩人ラドヤード・キップリング🔗の有名な一節 “What should they know of England who only England know?” を引いて、『イングランドしか知らない者は、イングランドのことを何も分かっていない』と歌った。

つまり「比較対象(他者)を持たない閉じた視点は、自己の姿すら正しく認識できない」という認識論的な真実をリスナーに突き付けたんだ。

俺は自分自身に問いたい。『日本しか知らない者は、日本のことを何もわかってない』

俺は日本以外の世界のことがわかっているだろうか?