![]() |
| フエ、ベトナム この河を渡ると、かつての阮朝王宮だ |
本当に国を豊かにして、経済を回そうと思うのならば、そろそろ資産課税を真剣に検討するべきなんじゃないかな。
![]() |
| フエ、ベトナム この河を渡ると、かつての阮朝王宮だ |
![]() |
| ハノイ、ベトナム |
最低賃金が56円引き上げられて、全国平均で1177円になったそうだ!よかったね!朝日新聞『最低賃金、56円上げ1177円 過去2番目の上昇幅 全国平均🔗』
俺が唱えてる時給3000円には遥かに遠いけどな。
しかし、物価上昇が続いている。物価上昇に比べれば、賃金の上昇率は低い。お情け程度だ。こんなしょぼくれたお鳥目(おちょうもくというのだよ。昔のお金は真ん中に穴が開いていて鳥の目みたいだったからね)で庶民は我慢しとけって感じがサイコーに笑えるな。
しかし、心配ご無用!皆さんの大好きな政府の偉い人たちは、2029年度までに政府は、「物価上昇を年1%程度上回る賃金上昇」を社会通念(=ノルムっていうらしいぜ)として定着させる方針を掲げているんだろうだ。素晴らしい!素晴らしすぎて笑えてくる。むしろ笑いが止まらない。
だって、誰が金出すんだよ。政府が出してくれるわけじゃないだろう。それに政府が出したところで、そのおかげ様で、庶民の税金があげられたり、福祉が削られたりしたら、たまったもんじゃない。貨幣なんてのは、現代貨幣理論=MMTを考慮すれば、インフレにならない限りいくらでも発行することができるが、インフレ局面ではそうはいかない。つまり、今の状況では、あくまで庶民の税金が原資だということだ。だまされちゃいけない。
この方針に関しては、すでに方々から「民間への負担押し付けやないけ!」「言うだけなら簡単、猿でもいえる!」という批判や冷ややかな視線が強く存在している。
もっとみんな騒ぐがいいさ!
この目標が「お題目」と揶揄される背景と、それに対する政府の建前(施策)には以下のようなギャップがある。
「お題目」と批判される主な理由はこんなところだ
中小企業の原資不足は深刻だ。そんな余裕があるわけないだろう!
日本の雇用の約7割を占める中小企業・小規模事業者では、原材料費や光熱費の高騰分すら価格転嫁できていない企業がおおい。これから原材料コストの高騰が続けば、バッタバッタと潰れていく企業が増えるのは、あたかも燎原の火を見るよりも明らかだ。
そう、賃上げの原資そのものがないんだ。
しかも、労働者の皆さんの生産性向上の具体策だって底をついている。つまり、乾いたぞうきんを限界まで絞った状態にあるってわけだ。
自分は大して困らないエコノミストなどからは「実質賃金を上げるには労働生産性の伸びが不可欠だが、政府の方針にはそれを劇的に向上させる具体的な弾込め(つまり公金じゃぶじゃぶの成長戦略)が足りない」と指摘されているわけだ。批評家のセンセー方は、自分は金も出さなきゃ、対案も出さない。予想を言って外れても、しらばっくれているから平和なものだ。
しかし、庶民は、そうはいかない。生活が懸かっている。
おまけに言わせていただけば、この政府の方針は、一歩間違えれば、無理な賃上げによる企業の倒産や失業の増加を招くリスクもあるわな。
それに対して政府側の「言い分」と環境整備の建前はこんなところだそうだぜ
政府も単に目標を叫ぶだけでなく、「企業が賃上げできる環境を作る」として以下のような施策の総動員を掲げているそうだ。庶民の皆さん、喜んでくれ!
まず価格転嫁の徹底だ。
下請け企業が労務費や物価高騰分を大企業(発注元)に適正に上乗せできるよう、公正取引委員会などを通じた監視や指針の周知を行っているんだそうだ。しかし、公正取引委員会に告発=チンコロしないと彼らは動いてくれない。俺は中小企業庁にチンコロしたことがあるが、普通はその後の取引の減少や報復措置を恐れてできないもんさ。残念だね。
でもって、もう一方の攻めの姿勢として生産性向上のための投資支援だそうだ。
人手不足が深刻な宿泊・飲食などの業種へ省力化投資(IT化やロボット導入など)を促すため、官民で60兆円規模の投資計画を進めるとしているんだとさ。良かったな、どこに行ってもホテルがロボットだらけの変なホテル🔗みたいになるかもな。てか、それでどうにかなる問題か?ロボットが増えても、俺たちが豊かになることと何が関係あるんだ?労働者が首切られて困窮するだけじゃなかとですか!
で、政府の切り札が公定価格の引き上げなんだが、俺はこれにも疑問符が大陸横断ウルトラクイズ🔗の帽子のように、ピコンと?マークが飛び出すぜ!
つまりこの施策は、政府がコントロールできる医療・介護・保育などの分野(エッセンシャルワーカー)の処遇改善を進めるとしているんだそうだ。ただでさえ、この分野への財政負担が大きいから、当然、今の自民党や維新の施策の方向性からすれば、受益者負担の拡大、つまり庶民の負担を増やす方向に進む以外考えられないだろう!
まったく、何をかんがえているんだ?
![]() |
| 那覇 分岐点 |
大体、標準的な経済の成長の目安がこの数字、年率3%から5%だ。
しかし、年率3%で20年成長したり、20年お金を借りていると、資産はほぼ倍になり、負債はほぼ倍になる。これが富裕層が益々富み栄え、負債を抱えている庶民がいつまでたっても富裕になれないからくりの一つだ。
この基準ってのは、もともと地主が土地を貸していた時の年間所得をもとに標準とされているんだ。要は、一年間その土地を借りると、土地代金のおおよそ3%から5%を支払うことになるという慣行だ。
これが金融の仕組みにそのままビルトインされたってわけだ。
この辺りのことは、トマ・ピケティの『21世紀の資本』や『資本とイデオロギー』などを読むと詳しくわかる。まぁ、資本主義って大きなシステムは、資本家が富み栄え、庶民はいかさぬように殺さぬようにカツカツやっていくというように設計されているということだ。まるで徳川幕府のようだが、そんなのよりもさらに巧妙だ。
この世界に、ほかの道はないのか。俺は思案に暮れる。
さまざま思案した末に、イスラーム金融論に関する本を買って読んでみることにした。名古屋大学出版会刊行 長岡慎介京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 教授の書いた『現代イスラーム金融論🔗』という硬派な本だ。ビックテック企業のAmazonではなくて、近所のくまざわ書店にe-hon🔗で注文して取り寄せたんだ。近所の本屋さんの利益になってほしいからね。近所の本屋さんがなくなると、その地域から知の前線基地が消える。知の前線基地が減ると、ますますみんな阿呆になっていく。だから地域の本屋さんを応援しないといけない。
イスラム金融は古くから、イスラム法にのっとって、利子を取ることを禁じていた。
これは、中沢新一が述べているように、一神教と深く結びついているという見方もある。キリスト教圏で発達した近代金融は、神と子=イエスキリストの間に増殖してゆく精霊とい存在を置いた。この精霊が増殖することが、資本の増殖へと援用されたという見方だ。
一方で、同じイスラム教では神と預言者ムハンマドの間に、精霊のような存在は考えられていない。融資は相互の信頼と一種の喜捨=イスラム教徒が行うべき善行の一つとしてとらえられている。
イスラム教というだけで、拒否感を示す人々は多い。しかし、それは人間を記号に還元する愚かな行為だ。その意図するところを現代的な意味を知りたいと思ったのさ。
見れば見るほど、知るだろう。
知れば知るほど、わからなくなる。
わからなくなるという、森の中を歩くような感覚を愉しみたいのさ。