2011/01/08

Post #51 Fragment Of Fragments #7

Osaka
本日、相も変わらず帳簿関係で苦戦中。
よって、写真のみのUPで、ご寛恕願います。
アマゾンで買った写真集も、まったく見れないよ。トホホ…。

HomeTown

2011/01/07

Post #50 Transgender #3

まだ引っ張るのかと言われそうだが、生憎俺はかなりくどい。連れ合いからもいい加減うんざりされるくらいねちっこいんだ。
恩も仇も、ずっと忘れないぜ。もちろん君の事もね。
だから、もうイッパツいくぜ!
これでどうだ!
HomeTown In The MidNight Hour
以前働いていた会社にたまに来てくれていたアルバイトに、ニューハーフ志願の奴がいたんだ。
身長が180くらいあったんだけど、線の細い体つきだったな。いつも男の仕事というように、俺の仕事は何時だって肉体労働だ。おかげで中年太りやビール腹には無縁なんだが、彼は明らかに向いてない感じが漂っていた。
彼がニューハーフ志願って事はみんなが知ってる事で、日払いの賃金を貰うと,、せっせとホルモン注射をうちに行っていたらしい。なるほど、いくら単価が安いと言っても、そこはガテン系、コンビニなんかよりは割りがいいからな。彼が、自分にあまり向いていないと感じていても、そこそこ来る理由がわからなくもない。さすがにありゃ保険適応してないだろうからな。
そんな彼の事をみんな、好奇の目で見ていたぜ。例えば最近胸が膨らんできたとか、シャツの下にブラジャーが透けて見えたとか、そんな話しだ。みんな暇で、刺激に飢えているのさ。
俺はといえば、毎日現場をおさめるのに必死で、そんな興味本意の噂ばなしは聞き流していたんだ。それに、自分の主義として、人の趣味嗜好で笑いこけるのは、いかがなものかねぇ?自分が逆の立場だったら、いたたまれないぜ。
OK 、俺はこう見えて、リベラルなんだ。知ってたかい?この汚ねぇ社会で、俺たちが一番大切にしたいのは、各々の自由のはずだろ。なにも金持ちになるのだけが、夢や希望ってわけじゃ、ないだろう?彼の夢と努力を笑う資格は誰にもないのさ。
ある時の事だ。切羽詰まった現場で、彼が他のアルバイトと上手くコミュニケーションがとれなくて、もめていると聞いて、俺は現場の責任者として、様子を見に行った。
みると彼は明らかにやる気を喪失していたんだ。まぁ、仕方ねぇよな。自分の事を珍獣扱いする奴等のなかで働くのは、確かに苦痛だ。しかし、あくまで仕事なんだからな。それに自分の選んだ道がヘビーな道だと分かってんなら、ある程度は我慢もヒツヨーだろう。そうじゃないかい?

俺は彼に言ったんだ。『金貰ってやるからには、あくまで仕事なんだから、きちんと回りと折り合いをつけてやってもらわないと困るぜ』ってね。まぁ、内心は我ながら、正論ではあるが、酷な事いうぜとは思ってたんだが、なんせ現場は火の車。俺のケツには火がつく寸前だった。猫の手も借りたいくらいだ。彼にもきちんと仕事をこなして貰わないと困るんだ。そう、この社会はキビシーのさ。
すると彼はこう言ったんだ。『だって、あの人たちガサツなんですもの』
さすがの俺も、そのこたえにはまいったぜ。ずっこけたってカンジだ。俺は仕方なく、彼を別のポジションに転換したぜ。
HomeTown/Drankers  In The MidNight Hour
それから、彼はアルバイトに来なくなった。きっと、ホルモン注射がジワジワ効いてきて、胸と一緒に仕事や周囲との違和感も膨らんだんだろう。仕方のないことだ。
その後、彼の姿を見かけたって噂も聞いたし、一度、片側3車線もある大きな道の横断歩道も信号もないところを、ふらふらと渡っているのを、仕事帰りの車窓からチラリと見かけたこともある。しかし、会社を辞めた俺には、もうその後の彼の噂は届かない。

彼は今はどうしているだろうか?立派なニューハーフ嬢になって、どこかのクラブでチーママとかになっているんだろうか?もしそうなら、ささやかながらチップでもあげたいもんだぜ!

2011/01/06

Post #49 Transgender #2

う〜ん、ヤバい。またしても窮地に陥ってしまったぜ。今日は税務署に行って、納税の手続きについてソーダンしてきたんだ。で、家に帰って損益計算書と貸借対照表を作っていたんだが 、貸借対照表が合わないのだ。知っての通り貸借対照表は貸方と借方、双方の金額がぴったり合わないといけないんだが…、これが合わないんだな。う〜ん、もう今日はヤメだ。明日だ、明日。明日は帳簿を全部チェックしてみよう。

HomeTown
今日はひとつ、トランスジェンダーの方にまつわる思い出ばなしをしよう。例によって写真には何にもカンケーない話だ。
今から20年近く前、名古屋の栄の地下街を歩いていた時の事だ。当時の俺は、今みたいにもじゃもじゃしてなかったし、スーツも来ていた。いわゆる好青年ってやつを演じていたんだ。仕方ない、前も言ったように、宗教関係の仕事だったからな。
すると、一人の和風を着たご婦人が道に迷っているのを見つけたんだ。名古屋は昔から地下街が発達しているといわれる。このために名古屋の地下街は複雑だと思われるかもしれないが、実は意外と単純で、規模もさほどではないんだ。俺からしたら大坂や東京のほうが、はるかに複雑で規模もでかい。しかし、どんなところでも道に迷う奴は迷うもんだ。とりわけ女はよく迷うんだ。
悪くいえばお人好しでお節介、よく言えば親切で善良な青年だった俺は、その明らかに迷っている風情のその和装のご婦人に、よせばいいのに声をかけた。『どちらに行かれますか?』ってね。その声に振り向いたご婦人の顔には、安堵の色とともに、フレディー・マーキュリーみたいな口髭が張り付いていたぜ!なんてこった!
さすがの俺も、こんときは引いた。ドン引きだ。声をかけて失敗したと思った。だって、女装しかも和服にヒゲだぜ?どっちかにしろよ。しっかりファンデーション塗って、化粧までしてるのにヒゲはないだろ、ヒゲは!あんたはマカロニほうれん荘のきんどーちゃんかよ?それとも、そりゃなんかの罰ゲームかよ!
しかし、人を外見で差別しちゃいけないんだ、差別する奴はいつか自分が差別されても、それを受け入れるしかないからな。
俺は平気のへーざだぜって顔で、『迷っておいでなら、ご案内しましょうか』なんてかましたんだ。すると、ヒゲオバサン、これまた嬉しそうな顔で言うんだよ『あたし、地下鉄の改札がわかんなくなっちゃって…、よかったら教えてくださる?』ってね。俺はとっさに『改札でしたら、僕も今からそちらの方にまいりますから、一緒にお連れしましょう』って言ってしまったんだな。
そしたらヒゲオバサン、にっこり笑って、ありがとうって腰をくねくねさせながらお礼を言うんだよ。マンガだったら、絶対にハートマークが、おばさんの廻りに描かれていただろう。まいったなぁ、まったく…。

HomeTown
そんなこんなで俺は、ヒゲのオバサンを連れて歩きだした。オバサン、なんだか嬉しそうだぜ。で、歩きながら俺に言うのさ『あんた、イイ男ねぇ』ってね。俺は焦ったぜ。今夜付き合わないかって言われたら、問答無用で、ダッシュしてたろう。写真でお届けしてるような方なら、お付き合いしてもイイかもしれないが、ヒゲオバサンじゃねぇ。これは差別とは言わないよな?
ヒゲオバサンのトークは続く。『名古屋の地下街って、広くて込み入ってるでしょ、だからアタシ、分かんなくなっちゃって、困ってたのよ、助かるわ〜。ところでアナタ、お化粧してんの?』 化粧?なんのこっちゃ?『いえ、してないですけど』『あらあら、そうなの?アナタの目、アイラインひいてるのかと思ったのよ』 俺は色が黒い。だから、目の回りの粘膜というか、目の輪郭部分の色素が一段濃くなっていて、見ようによってはそうも見えなくもない。ヤバい、このオバサン、俺の事を同類と思ってないよな?俺は必死に、しかし気にもしてないって口振りで、『あぁ、そりゃ生まれつきなんです』って言うのがやっとだったぜ。
『本当にイイ男ねぇ』なんてダメ押しされた頃、改札が見えてきた。やった!『ほら、あの階段を昇ってすぐ右が改札ですよ』そしたらオバサン『あらあら、ホントにありがとう。またどこかで会いましょう』だって。オバサン、切符を買って改札に消えていったぜ。Thanks God! こうして俺はなんとかピンチをまぬがれたぜ。
今の俺ならもっと余裕で状況を楽しめたんだろうが、いかんせんハタチそこそこのボーヤじゃ、無理だろ。しかし、こうしてみると、俺は昔からホモとかの人に好かれるんだなぁ。俺は若い女の子に好かれたいんだがね。なかなか人生、そうも行かないぜ。
まぁ、それが人生さ、ロックンロールさ。