2011/09/09

Post #300 海峡慕情ボスポラス #3

う~、体調は最悪を脱していないというのに、忙しい。独楽鼠のようにくるくると回っているだけで、貴重な人生を空費しているようなブルースで、俺の心はいっぱいだ。財布がいっぱいになれば、そのブルースも少しは癒されるだろうが、世の中そんなに甘くない。人生には影のようにブルースが付きまとうのさ。
俺は、遠い旅の空を想い出す。そう、あのボスポラス海峡を照らす夕陽を思い出すのさ。
Istanbul,Turk
沈みゆく夕陽は、乗り合わせた人々の顔を照らし出していただろう。
ヨーロッパ側からアジア側に、往く人帰る人、それぞれに喜怒哀楽を抱きながら、同じ船に乗るのさ。
Istanbul,Turk
なかには、肩が凝ってる人もいるようだ。
人生が交差し、また離れていくそれがこのボスポラス海峡。
俺はそこから、はるかかなた、アジアのはるか辺境の島国で、狂ったように働いている。どうなってんだまったく。
♪ボスポラス海峡 はるかに離れ 今じゃアジアの果ての涯
疲れた体に 鞭打って 働き想うは 旅の空
ボスポラス海峡 男一匹ぃ~ ♪

読者諸君、また会おう。

2011/09/08

Post #299 海峡慕情ボスポラス #2

読者の皆さん、今日はついにダウンだ。朝、起きることが出来ずに、お客さんとの打ち合わせに激遅れてしもうたわ。社会人として失格だ。身体が異常に怠い。眠気が治まらない。きっと風邪だ。
案の定、先ほど行きつけの病院に行ってみると、熱があった。しかし、仕事は続く。
そんなわけで、今日はもう、これだけで勘弁して!俺には休息が必要なんだ。
Istanbul,Turk
シルケジのフェリー乗り場から、カドキョイ行のフェリーに乗って、ヨーロッパからアジアへと20分ほどの格安クルーズ。地元のトルコ人ばかりが乗っている。アジア側に行こうっていう観光客は、ほとんどいないようだ。やはり旅はそうでなくっちゃね。
おすすめの席はもちろんデッキ席だ。それも、客室の周囲の狭い甲板に並べられたベンチのデッキ席。奥から詰めて座らないと、あとから乗り込む人に迷惑だ。とはいえ、すねをけるようにして、どいつもこいつもお構いなしに自分の好きな席に向かう。海峡を吹き渡る風に吹かれながら、タバコを吸って、乗組員に叱られる若いカップルもいる。
そんなデッキ席だけれど、船の右舷のデッキ席に座るのがお勧めだ。
ヨーロッパからアジアへと吹く風を感じよう。波しぶきが時折顔にかかるほどだ。手すりに足をあずけ、リラックスして海を渡る。何も考えない素敵な時間だ。その間にも、フェリーはボスポラス海峡を南下するように進み、対岸のカドキョイを目指す。
すると、君にも見えてくるだろう、かつて中近東は言うに及ばず、北アフリカ、東ヨーロッパまでも支配したオスマン・トルコの皇帝の宮殿、トプカプ宮殿が、ギリシャ正教の総本山だったにもかかわらず、オスマン帝国に占領されイスラム教のジャーミーとなったアギァ・ソフィアが、そして六本の尖塔を持つスルタンアフメット・ジャーミーが。
俺はデッキで夕日に浮かびあがる栄華の跡を眺めながら、口ずさむ。

♪ボスポラス海峡~ 男一匹ぃ~ 夕陽に照らされ どこに行くぅ~♪

読者諸君、今日はこれで失礼する。俺は熱っぽい体に汗をかきながら、はるか遠くの海峡を想っている。あの潮風にまたあたりたいと想ってる。まぁ、津軽海峡ってのも悪くないけどね。

2011/09/07

Post #298 海峡慕情ボスポラス #1

今日は頭が痛いんで、あっさりと。睡眠不足と台風一過で急に秋の気温になって、風を引いてしまったようだ。しかも、筋肉痛にも苦しんでる。しかも、しかもだ、ほったらかしにしていた仕事の現金出納帳を整理したら、現金が足らない。まったく頭が痛いぜ。急な仕事のオファーは舞い込んでくるし。いや~、まいったな。
Sirkeci,Istanbul,Turk
ボスポラス海峡は、イスタンブルを東西に分かつ海峡だ。長さはおよそ30キロ。北は黒海に通じ、南はマルマラ海に通じている。海峡の幅は3.7キロ。もっとも狭いところでは800メートルだそうだ。
この狭いボスポラス海峡を挟んで、東がアジア、西はヨーロッパになるんだそうだ。いわゆる観光名所犇めくイスタンブル旧市街は、ヨーロッパ側にある。俺が宿をとったのも、旧市街だった。
多くの市民はアジア側の新市街にも住んでいる。だから、この海峡には交通手段としてフェリーが多用されているんだ。風情があるぜ。もちろん巨大な橋もあるし、来年には日本の大成建設が作っている海底トンネルも開通するそうだ。しかし、海峡だ。慕情だ。そうくりゃ、ココは船だろうよ。
かつてオスマン・トルコ帝国の皇帝が暮らしたトプカプ宮殿の裏手の坂を下り、そのまましばらく歩けば、シルケジ駅がある。かつてのオリエント急行の終着駅だ。この駅前の船着き場から、夕暮れ時にフェリーにのって対岸のカドキョイという古い街に繰り出してみたのさ。
シルケジの周辺は、行きかう市民でごった返している。そして、駅前の広場からは、巨大なモスクも見えるだろう。
Sirkeci,Istanbul,Turk
俺は、フェリー乗り場のあたりを歩きながら、口ずさんでいたのさ。

♪ボスポラス海峡 男一匹ぃ~♪

ふふふ・・・、まるで昔のド演歌のようだ。痺れるシチュエーションだ。俺は思わず雰囲気に酔ってきたぜ。俺のすぐ隣を歩くつれあいが、そんな俺をじろりと睨む。すぐさま俺は歌を続けたぜ。

♪ボスポラス海峡 男一匹ぃ~ 女が一人ぃ~ 男はほんのおまけですぅ~♪

読者諸君、これが苛酷な現実だ。男一匹、ひも付きの犬のようなもんさ。
さて、明日はフェリーにのる話だ。今日は頭が痛いんだ。とっとと眠らせてもらうとするぜ。読者諸君、御機嫌よう。くれぐれも寝冷えには気を付けておくれ。