2011/10/03

Post #324 勝負は一時おあずけだ!

ついさっき、仕事から帰ってきた。朝の5時30分だ。
しかし、8時には再び現場に戻って、職人さんたちの陣頭指揮をとらねばならないんだ。しかも、今夜は最後の山場で、激戦区だ。もちろん、眠ってる暇なんかあるわけがない。
世界の涯の島国の首都、東京くんだりまでやってきても、相も変わらず愛も分からず、クレージーな仕事ぶりだ。ひきつった笑いが止まらないぜ。
Tokyo
出張中の俺を気遣って、普段は俺のブログに見向きもしない連れ合いが、珍しくブログを見て、俺と自意識過剰な被害者ずらした女どもと警察とのやり取りを見て、心配してくれたんだ。で、昨日のブログ、つまりフィルムの入っていないカメラで街撮りするという『肉眼レフ作戦』を見て、今度は馬鹿なことやってないで、大人しくしているようにとメールを送ってきた。
警察ともめても意味ないし、万一、逮捕されるようなことがあったら、わたしぁ、あんたのこと見捨てるとおっしゃる。これはこれで、いやーまいったなぁ、だ。さすが、籍が入っていないとこの辺のフットワークは実に軽い。軽くヘヴィーなパンチを繰り出してくる。蝶のように舞い、蜂のように刺す、まるで全盛期のモハメド・アリだ。
豊島区池袋のオマワリたちは、俺の仕事が意図せず激戦区に突入してしまった事と、俺の連れ合いの強烈な牽制球によって命拾いしたんだぜ。悪運の強い奴らだ。チョイと大袈裟か?
まぁいいさ、いずれ顔が凹むような強烈なのをお見舞いしてやるぜ。そう、スカンクの屁みたいに強烈な、皮肉の利いたのをお見舞いしてやるんだ。憶えてろよ、畜生め!
国家権力の末端との戦いは、一時おあずけだ!
仕事が忙しくてそれどころじゃないんだよ!
楽しみは取っておいた方が味わい深いものさ。
読者諸君、いささか拍子抜けだがご寛恕願おう。
そうそう、肖像権にビビりあがってる皆さんに朗報!
公務中の警察官には、肖像権はございません!
みなさん、警察官を見かけたら、どんどん写真を撮ってあげましょう!
もしも奴らが文句を言ってきたなら、『やましいことをしているんじゃないのなら、写真を撮られても平気なはずじゃないですか?それとも、何か違法な越権行為とかしているところなのですか?』と聞いてみるのはいかがでしょうか?
うひょ~、楽しみだ!
日本中のストリートスナッパーのみんな、頑張って日本中のオマワリの紳士録を作ってやろうぜ!ダッハッハッハッハ!

2011/10/02

Post #323 肉眼レフ、或いは警察官へのユーモラスな抵抗

読者諸君、ご機嫌いかがかな?俺はご機嫌斜め45度だ。
俺はこの不愉快極まりない池袋に、そう、俺を犯罪者呼ばわりする自意識過剰な女たちと、違法な職務質問を行う順法意識の欠けたオマワリのうろつくこの池袋にいるんだ。
冗談じゃないぜ、早く帰りたいってもんだ。
とはいえ、夜通し働いて気が付けば昼前まで働いて、やっと眠りにつけば、電話で起こされるという有様だ。そうそう出歩いたりしているわけでもないんでね。ビジネスホテルの狭い部屋に閉じこもって、ベッドに丸太のように転がっているのさ。
ちなみに丸太と人間を表現するのは、戦争中に中国で派手に悪さをしていた、悪名高い我が帝国陸軍の731部隊を想いださせる。毒ガスや病原菌を戦争に使うために、拉致連行してきた中国人を実験台にしてぶっ殺しまくっていたそうだ、お国のためにね。
その実験台にしていた中国の皆さんの事を、丸太と呼んで人間扱いしなかったらしい。
国家が個人の自由を抑圧していくと、こんな非人道的なことをいずれおっぱじめるって見本だ。今でも、奴らが作った毒ガスの処理に、日中両政府は多額の資金を投入している。嘆かわしいことだ。まぁ、イイんだけれど。

ホテルの部屋に潜伏中とはいえ、俺が帰ってきた頃には大抵掃除をしてくれている。まぁ、自分の家じゃないので仕方ない。自分の家じゃ、そんなに頻繁に掃除なんてしないんだが。
そんな時、俺は夜勤明けの疲れた体を引きづって、街をぶらつく。どこかに気持ちのイイ公園でもあれば、芝生やベンチに横になって、ひと眠りできるのだが、お生憎さま、このいけ好かない池袋の街には、そんなほっとするスペースなどない。だから人間はトゲトゲぎすぎすしてしまうのだろう。
あぁ、緑が恋しい。マロニエの花咲くパリのリュクサンブール公園を思い出すぜ。あそこでは、綺麗に手入れされた芝生の上や、マロニエの木陰のベンチで、恋人たちが、いい大人が、子供たちが、横になって、楽しげにしていたり、昼寝をしていたりしたものだ。
Jardin du Luxembourg,Paris
日本でそんなことをすれば、たちまちオマワリがやってきて、これまた職務質問だ。サイテーだ。クソムカつく警察国家だ。1984だ。俺たちの自由はまやかしの自由だったんだ。オマワリどもは憲法を読んだことなんかないんだろう!
あぁ、パリに引っ越したいぜ。アデュー、ジャポンのムカつくオマワリども!
しかし、それも今は遠い。俺はこのごみごみした、電車の線路と百貨店と、夜通しぶらつく若者と、朝からギラギラしている風俗店ばかりの街に押し込められ、カメラも持つことを警察から制止され、鬱屈した日々を送っている。
吹き抜ける風には、嫌な臭いが混じっている。排気ガスと、風俗店のボディソープの香料の入り混じった臭いだ。そして24時間で営業し続けるラーメン屋のねぎの腐ったような臭いだ。
しかし、そんな白く塗りたる墓(これ、イエス様のお好きな表現ね)のように、表は綺麗胃に取り繕って、裏にはどろどろとした物欲と性欲とがしのぎを削っているような街に立つと、俺の目にはあらゆる景色がハイコントラストのモノクロ写真になってはっきり見えてくる。おお、主よ、見えてくるのです。
スゲー超能力だ!これぞまさに肉眼レフだ!
もうカメラはいらないんじゃないかってほどだ!
しかし、残念ながら肉眼レフの写真では、君たちに何も見せてあげることはできない。残念きわまる。
やはりカメラがないとね・・・。
しかし、そもそも一体あの警察の奴らは、どんな権限があって、俺の私権を制限しているのか?
一体どんな権限で、俺の財布の中身や、持ち物の検査をし、免許証の照会までしているのか?
しかも、自分の階級氏名を名乗ることもなく。
俺がどんな趣味を持っていようが、どんな格好髪形をしていようが、どんなライターを使ってどんな煙草を吸っていようが、奴らにはこれっぽっちもカンケーのないことだ。
くせ毛でモジャモジャしてたら覚醒剤をやってそうなのかよ?
目つきが悪けりゃ、犯罪者なのかよ?
調べてみれば、何らかの犯罪に関わっていることが明らかなもの、もしくはまさに罪を犯そうとしているモノ以外に、みだりに職務質問をしてはいけないと、職務質問法には書いてあるそうだ。
更に調べてみると、逮捕した人間に関しては、武器を所持していないか身体検査することが法によって許されているに過ぎないのに、俺は持ち物検査をされ、俺のプライバシーは権力によって丸裸にされてしまう。
しかも、あの勘違いした奴らは大抵こういうんだ。
『やましいモノじゃなかったら、見せることが出来るでしょう?見せられないっていうのは怪しいってことじゃないですか?怪しくないんなら堂々と見せればいいじゃないですか?』
つまりは見せなかったら犯罪者確定ってことだ!とんでもない脅し文句だ!警察は恥を知れよ!
正義ぶった小娘の肖像権は保護されて、俺の人権は、ほかならぬ警察によって蹂躙されているんだ。そいつはあんまりだ!
これは明らかに職務質問法の定める警察の権限を逸脱している。
法律を犯しているのは奴ら自身なんだ。
クソ!あんな国民の自由を抑圧してイイ気になってる奴ら、許しちゃおけないぜ。
怒りが燃え上がってくる。このまま負けるのは、面白くない。よーし見てろよ。
明日から抵抗だ。パルチザンだ。ゲリラ戦だ。パルメザンで、ゲリ腹とは訳が違うぜ!
しかし、正面からぶち当たっても面白くない。奴らに付け込む隙を与えるだけだ。
そこで、俺が思いついたアイディアを、親愛なる皆の衆にだけそっと教えよう。
題して、『肉眼レフ大作戦だ!』
明日から、ホテルの部屋の掃除中、カメラを持って繁華街をぶらつくのさ。
で、職務質問されたらこっちのもんだ。写真を撮られたとかいって警察に届ける自意識過剰ちゃんがいれば、なお良しだ!
俺はその時、奴らをぎゃふんと言わせるのさ。
そう、俺がこれ見よがしに振り回し、写真を撮ってるこのカメラには、なんとフィルムを入れないでおくのさ。さあ、ぎゃふんと言え!
写真を撮られた?どうやって撮るのさ?フィルムも無しで?
肖像権?写真も撮れてないのに何いってんの?
あんたたちこそ、俺を痴漢みたいに扱って、訴えてやろうか?
うふふ・・・、いひひ・・・、俺のこの常識を覆すユーモラスな抵抗作戦に、引っ掛かった奴らは唖然とするだろう。こいつぁ見ものだ、たまらないぜ。腹の皮がよじれちまうぜ!
ついでに片栗粉とかも、小分けにしてポケットに入れておこうか、おまわりに見せてやったら、覚醒剤かと思って大騒ぎだろう。こいつぁイイ!、傑作だ!思わず生活に張り合いが出てくるってもんだ!
Tokyo/こんなの撮るから痴漢扱いされるんだろう?
紛らわしいことするんじゃないって?イイだろう?ここは北朝鮮じゃないんだぜ。
あの戦争に負けたおかげさまで、国民は憲法によって自由を保障されているんだ。
フィルムの入ってない肉眼レフカメラで、エァギターならぬエァフォトをガンガン撮りまくろうが、誰にも迷惑かけちゃいないし、俺の自由さ。片栗粉を持って歩くのだって俺の自由さ。これは面白い。これはすでに一種のパフォーマンスアートだ。
君たちにその写真をお見せできないのは、これまた残念きわまるがね。一度くらいは真剣にやらぜてくれないか?腹の虫がおさまらないのさ。
よし、明日天気が良かったなら、フィルムの入ってないカメラを持って、肉眼レフでガンガン写真を撮りまくるぞ!燃えてきたぜ!
こんなバカなことを思いつくなんて、全く俺もフツーじゃないぜ。
しかし、馬鹿なことを真剣にやることで、そこには大きな意味が生じるとは思わないかい。だってこの世の中のたいていの奴らは、真面目に物事に取り組んで、ばかげた結果になってるんだぜ?バカげたことを真剣にやってみると、面白いことになるとは思わないか?
こいつぁ、いい!池袋の皆さん!世界初のエァフォトグラファーSPARKSの登場を、待っていてくださぁい!国家権力の手先、自由市民の敵対者たるケーサツの皆さん!今度俺に職質したら、目にもの見せてやるぜ!首を洗ってまっていやがれ!ダぁハッハッハ!
意味ないだろうなんて言わないでくれよ、面白ければ何でもいいのさ。しかし、君たちに肉眼レフの写真をお見せできずに残念だなぁ・・・。あぁ、俺のこの目玉がゾナーやテッサーやビオゴンだったらよかったのに。

2011/10/01

Post #322 ココが思案のしどころだ

昨日の件があって、俺は悩んでいる。
この道をこのまま進み続けるべきか、大人しく立ちどまり、権力や世間の皆さんの肖像権とやらを尊重すべきか。
見ることと、写真を撮ることの間には、一体どんな違いがあるのか?
カメラを持って歩かないようにとは、いったいどういう意味なのか?誰もがケータイ電話を持ち、それにはまず間違いなくカメラがついている時代に、何故、スナップシューターだけがカメラを持つことを禁じられねばならないのか。
警察官の言葉が、呪縛のように俺の中に響いている。
俺にぶつけられた憎悪の塊が、俺を揺さぶる。
ココが思案のしどころだ。
かつて、アンリ・カルティエ・ブレッソンは目立たないカメラを切望していたという。なので、彼はブラックペイントのライカを愛用していたという。
ブレッソンが、ウィリアム・クラインが、北島敬三が、森山大道が、荒木経惟が、同じような状況に陥った時、どうするだろうか?
写真評論家の飯沢耕太郎氏も、ここ十年ほどの間、肖像権の問題によってスナップ写真の衰えが激しいと嘆いていた。そしてそれが将来、この時代の風俗習慣流行を検証することを難しくしていくだろうと予見していた。
俺達は、いつの間にか、ジョージ・オーウェルの『1984』のような、奇妙な世界に、ビッグブラザーなる権力に常に監視され、自由のない世界に生きているようになってしまったようだ。
権力の手のひらの上にのっている限りは、自由に生きているように錯覚しているが、ひとたび、自律的に何かを始めると、すぐに向こうからオマワリが二人連れでやってきて、俺を職務質問する。
全く嫌な世の中だ。
不正義と退廃がはびこっているというのに、それらはプライバシーや肖像権の名のもとに権力によって擁護され、記録として残すことは許されないことだろう。そういった人間の姿こそ、もっとも生々しく、もっとも俺を惹きつけるものなに。
Paris
権力にとって、カメラは拳銃のように危険なものなのか。
英語では、撃つのも撮るのも同じShootだ。オマワリが目を光らせるのも解かる。
俺は、夜勤明けの睡眠不足の身体一つで、都会の群衆に対峙するとき、まるで素っ裸で対峙しているように感じる。何を見ても、俺にはそれがモノクロの写真になって見える。拳銃一丁も持たずに戦場に放り出されたような気分だ。
ココが思案のしどころだ。
親愛なる読者諸君、とりわけコメントをよせてくれたたけはらさん、M社さん、Aria_msさん、ありがとう。心から感謝しています。
俺は独房のようなビジネスホテルの部屋で、一人自分の行方を模索している。