2012/04/22

Post #512 まったく不思議なんだけれど

Marrakech,Morocco
休みの日になると体調が悪くなるのは、いったいどういうことだろう。不思議だ。

2012/04/21

Post #511 鳥の巣箱を作ってみたんだ

久々にゆったりできた一日だった。とはいえ、この後ちょいと仕事に出かけなけりゃならないんだが。
ここんとこ忙しくってろくすっぽ家の掃除もできなかったからな。あちこちに綿ホコリが溜まっていやがる。醤油をかけて食えそうな勢いだ。仕方ない。俺は掃除をした。掃除は結構好きだし得意だからな。
掃除をしていると、ベランダに枯草や松葉なんかがちょろちょろ落ちている。
どうやら、スズメだかなんかの小鳥が運んできたようだ。そういえば、以前にも郵便ポストの中にそんな材料がしこたま運び込まれ、鳥が巣を作っていたことがあったな。あのときは、郵便物が来ないと困るので、卵なんか生まれて落ち着かれる前に、不本意ながら撤去したっけ。他にも、ベランダで布団を干していると、布団と手すりの間のスペースに、せっせと枯草を運んでくるスズメもいた。
ふむ、面白い。鳥の巣箱なんか設けてみるのも、乙な休日の過ごし方だ。掃除が終わると、俺はホームセンターに行ってみたんだ。しかし、そんなけったいなもん、今時売ってないよな。昔は売ってたんだけど。今じゃ、ゲンゴロウが一匹980円で、アメリカザリガニが一匹1280円で売られているご時世だ。鳥の巣箱なんか流行らないぜ。どうなってるんだ、この国は。
そこで俺は、倉庫にある端材を有効活用して、自分で作ってみることにしたんだ。ベニヤ板もあれば、ビスも電動ドライバーもある。もちろん丸鋸だってある。俺はあっという間にテキトーにつくてみたんだ。これで日々の生活にまたひとつ楽しみが増えたッちゅうもんだ。
小さな蝶番があったんで、屋根が開閉できるようにしてみたんだ。こっそり、中を観察できるだろう。
楽しみだ。小鳥の声で目を覚ますなんて、素敵な生活じゃないか?
それはそうと、昨日の朝現場のそばの駐車場に車を停め、足早に現場に向かっていると、公園のフェンスの向こうに一匹の黒猫がいた。
俺は、猫を驚かさないようにそっとカバンから愛用のコンタックスを取り出し、ワンカット撮った。で、ペシペシと猫に声を掛けてみた。これはトルコ人が猫を呼ぶ時の言葉だ。日本なら、チッチッと舌を鳴らすだろうが、向こうではぺシペシってカンジなんだ。君もやってみるがいい。意外と猫は反応してくれるものさ。
Marrakech,Morocco  肉屋の前にいつもこの猫は座っていた
急いでいるはずなのに、猫とか見るとつい立ちどまってしまう。俺は、自由人っぽい猫が大好きだ。
すると背後から『猫はお好きですか?』と声を掛けられた。
『猫の嫌いなひとなんているんですか?』俺は思わず聞き返した。振り向くとひとりの女性が猫に餌をやりに来たところだった。
『猫を嫌いな方は、結構たくさんいらっしゃいます』それは驚きだ。
『その証拠に、生まれたばかりの子猫は人間を怖がりません』へー、そうなんだ。
彼女は、野良猫の世話をするNPOの人だった。俺が見ていたその猫も、彼女が避妊手術を受けさせたそうだ。世の中には、立派な人もいるものだ。俺は彼女に『お力になれずに申し訳ありませんが、頑張ってください』と言葉をかけ、再び現場に急いだ。黒猫のご飯を邪魔しちゃいけないってもんだ。
俺は、猫は車に轢かれさえしなければ、結構気儘でよさそうだと思っていたんだが、猫には猫でいろいろと難しいことがあるようだ。世の中、なかなかに難しいものだ。せめてみんな、猫をいじめるのはやめようじゃないか。猫が暮らしやすい街は、人間も暮らしやすい街だと思うんだけどな。
読者諸君、失礼する。そろそろ仕事に出かけないといけないのさ。

2012/04/20

Post #510 世の中には凄い奴がいる

世の中には、俺の予想を超えた凄い奴がいると、先日つくづく思い知ったぜ。
俺は例によって、百貨店の改装工事の監督をしていたんだ。作業は大詰めだ。気は抜けない。
俺は朝八時からぶっ通しで、次の日の朝7時半まで仕事をしていたんだ。昔々、バブルの余韻冷めやらぬ頃、24時間働けますかというCMがあったが、今の俺の職業は、それが日常茶飯事だ。そのCMが流れていた頃、まさかそんな職業に就く羽目になるとは、夢にも思わなかったがな。
この日、夜の部から合流してきた元請の監督は、作業が始まって間もなく、そこらにどっかり座り込みパソコンをいじりはじめた。俺は何やら書類でもやっているのかと横目で見ながら、錯綜する現場を駆けずり回っていた。職人さんが、あっちでもこっちでも作業をしている。こんな奴にいちいち構っちゃいられないからな。
暫くすると、奴はゴロリと床にの転がったまま、何やらむにゃむにゃ言っていた。寝言かと思いきや、携帯にイヤホンを取り付けて、まことにリラックスして電話している。夜中の12時ごろだ。どう見ても、仕事の電話とも思えない。しかし、俺は構っちゃいられない。多少現場は落ち着いてきたが、まだいろいろな職種の職人さんが、多方面で展開中だ。しかも、本来夜の工事を担当していた監督は、体調不良のため、俺に後を託して帰ってしまったんだからな。仕事をしないレベルの低い奴は、どこにでもいる。この程度はざらだ。
更にもうしばらくすると、奴は太った体を丸くして、だるまのように揺れながら眠っていた。さすがに俺はこのような態度は現場の指揮に関わると判断し、『お体の具合がよろしくないなら、お帰りになって、ゆっくりお休みになってはいかがですか』と言ったんだが、この男はヒキガエルのような声で呻くだけで、何のアクションもなかったんだ。俺を格下とみて舐めてやがるのか?
Marrakech,Morocco ここではロバも馬もよく働く。
仕方ない、奴は俺に仕事を出してくれている2次受けの会社のさらに上、元請から送り込まれてきている監督だ。俺にはこれ以上のことを言う権限はない。俺は放っておいて現場の指揮監督に専念することにした。それに俺自身も、肉体の限界を突破したとき、現場の隅で眠っていることはあるからな。しかし、それはやるべきことをやってやってやり続け、致し方なくなんだが。まぁ、このおっさんもいつかどこかで仕事をして疲れているんだろうと、前向きに考えることにした。俺はみんなからポジティブな奴だと驚かれてるんだ。とはいえ、仕事が始まってから数時間、奴はどっかりそこに胡坐をかいたまま、ピクリとも動かないんだがな。
それからしばらく経ったとき、ふと見ると、この菊池(あ、書いちまった。まぁいいか)というおっさん、目を覚ましたようだが、寝ぼけ眼で何やら一生懸命やっている。仕事ではない。ニンテンドーDSかなんかで、ゲームをやっているんだ。
俺は、仰天した。ここまで堂々と、仕事をコケにしている奴は初めて見た。俺の指揮監督下にある人間なら、叩きのめして退場だ。パワハラだとか暴力だとか非難されようが、俺は躊躇なく安全靴で延髄にケリを入れるだろう。しかし、奴は俺よりも立場が上の人間だ。さすがに延髄斬りはマズイ。
俺は胡坐をかいて、うつろな目でゲームをやっているこの菊池というサイテーの監督の前にヤンキー座りして、奴が気が付くかどうか3分ほど見ていた。マトモな奴なら、気まずそうにして止めるだろう。しかし、奴はレントン教授の世界に没頭している。心ここにあらずだ。イヤホンをつけて、タッチペンを走らせている。胸倉をつかんで、殴りつけてやりたいぜ。
『あんた、ゲームがしたいんなら、帰ってやったら?みんな一生懸命仕事してんだからさぁ』
俺は、我慢出来ずに言っちゃたんだが、菊池はぎろりと濁った眼で俺を一瞥しただけで、ゲームの世界を彷徨っていた。
こんな奴に構ってはいられない。世の中には、俺の想像を超える超低能な凄い奴がいる。しかも驚くのは、これが50をとっくに越えたいい年をしたおっさんで、毎月40万は貰ってるということだ。凄い奴だ。自分の仕事に真剣に取り組まない奴を、俺はケーベツするぜ。まぁ、奴が寝ていようが、ゲームをしていようが、現場は回っていく。奴ははじめっからまったく必要のない人間だったってことだろう。
読者諸君、何だか俺はいつも何かに怒っているような気がするよ。俺は見かけと違って、うむ、常識的で真っ当な奴なんだぜ。いや、自由に自分の思うままにふるまいたいと思うなら、誰からも納得される仕事をして、それで自分のやり方生き方を認めさせるしかないと思っているんだ。俺だけじゃないだろう。誰だって、そう思ってると思ってたんだが、俺が目にしたのは実際には、みんなと同じ事なかれ主義の奴らばかりだった。そして、事なかれどころか、ここまで仕事を舐めた奴がいるとは。
けど、俺はこんな奴らには、負けはしないさ。失礼する。