2015/01/06

Post #1371

Budapest,Hungary
先日言ってた『梁塵秘抄』で、もう一つ好きな今様をあげてみようかな。

『われを頼めて来ぬ男 
 角三つ生ひたる鬼になれ さて人に疎まれよ
 霜雪霰降る水田の鳥となれ さて足冷たかれ
 池の浮草となりねかし と揺りかう揺り揺られ歩け』

俺は手足が異様に冷たい。寒い時期に歩いていると、足の指先の感覚がなくなってくるほどだ。
そっからすると、冬の凍えるような水田に佇む鳥の足の冷たさを、毎日のように味わっているわけだ。
また、この年になるまで、しっくりする仕事に恵まれず、浮草のように漂ってきた。
これもその心細さは実感できるな。

けれど、残念ながら没頭の『われを頼めて来ぬ男』つまり、女性をして、わたしを頼みに思わせておきながら、訪ねても来ない男ってのだけは、ついぞ女性にそんなふうに思われたことがないので、そんな自分が少し侘しいもんだ。
女の人にそんなふうに思われなくても、はなっから『人に疎まれ』てるんじゃないかって思えるぜ。

男として、ロマンに欠けるなぁ・・。

仕方ないわな。こう長いこと社会の底辺を転げまわってるようじゃね。

読者諸君、失礼する。さてと、県税事務所でも行ってきますかねぇ・・・。

2015/01/05

Post #1370

Boudhanath,Nepal
今日からごそごそ動き出したんだが、頭の痛いことになりやがった。
正月気分は完全に吹っ飛んじまったぜ。力なく笑うしかないなぁ。

俺は自分のためだけの小さな法人を作ってはや5年ちょっと経つんだが、これが11月に決算なわけだ。するてぇと、1月の末には税金を払わなけりゃならないんだ。
世の中、税務署さんだけは待ったが効かないんだ。それが世の中の仕組みだゼイ。
俺は昨期、ケチケチ事業展開したおかげで、業界の連中からは守銭奴とかセコいと評されるほどだったのだが、おかげさんで、帳簿上は利益が出てしまったゼイ。
自分史上、過去最高だ。
しかし、そんなものはタカが知れているゼイ。
実際には、そこから今期の経費を絞り出したり、自分の給料を捻り出したりしなけりゃならんのだ。
そうすると、そんな利益はすぐに蒸発しちまう。その程度のちんけな商売なんだゼイ。
自転車操業だゼイ。毎日が綱渡りだゼイ。
インディペンデントは辛いなぁ・・。
で、利益が出てしまったので利益に対して15%の法人税を払わなけりゃならんのだゼイ。
法人税だけじゃない。復興特別税、法人県民税、法人事業税、法人市民税・・・。
いったいいくらになるのやらだゼイ。
この冬のやりくりに頭が痛いゼイ。
高額納税者への道は険しいゼイ。

それだけじゃない、まっとうで善良な小市民の俺は、社会保険だって厚生年金だって自己負担分と会社負担分を併せて、せっせと毎月お支払いしているゼイ。
いやいや、それだけじゃないんだゼイ。
毎月法人としては、児童手当拠出金なる金も、微々たるもんだが支払っているのさ。
もちろん、市県民税だって支払ってるぜ。毎日のお買い物にはきっちりかっちり、8%の消費税がついてくる。借家暮らしだから固定資産税がないのはちょっと救いだゼイ。

読者諸君は、俺がちんけな法人をやってるから、ケツの毛まで抜かれるほど税金を払う羽目になっていると思っているだろうが、諸君の給料明細を読めば、自分も結構な額の税金を支払っていることがわかるはずだゼイ!

で、何が言いたいかと言えば、これだけ税金をふんだくられてるのに、その金は一体何に使われてるんだ?って、俺は声を大にして言いたいぜ。
政府のお偉いさんが言う社会保障に使われてるなんてのは、真っ赤な嘘だと思えるゼイ!
俺にはなんの恩恵もないのか?ゴミの収集くらいしか、お上のサービスを実感できないゼイ!
介護職員の給料は安い。そして、俺の将来の年金額では、とても老後はおぼつかないぜ。生活保護しか道は残されてないのか?
いったいこの国は、どうなってるんだ。
これじゃ、金持ちも貧乏人も、上手いことやって税金をごまかそうって思ったって、無理もない話だゼイ!そんな手合いに限って、国益がどうこうとか言ってんじゃないだろうな?
けれど、どいつもこいつもそんなんじゃ、この国の将来はお先真っ暗だゼイ!
しかし、仕方ない。耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、なんとか税金を払うとするさ。なんとか運転資金を捻り出さねぇと、税金払って路頭に迷うことになりかねないゼイ!


読者諸君、失礼する。明日は県税事務所と市役所だ。FUCK OFF!ぜいぜい喘ぎごえが漏れそうだゼイ!

2015/01/04

Post #1369

Patan,Nepal
昨日、暇に任せて近所の書店に行き、平安時代末期の流行歌である今様をたくさん収めた古典『梁塵秘抄』(ちくま学芸文庫 植木朝子編訳)と、岩波文庫の伊勢物語を買ってきて読んでいる。

梁塵秘抄の中では、気に入っているのはやはりこれだな。

『遊びをせんとや生まれけむ

 戯れせんとや生まれけん

 遊ぶ子供の声聞けば

 わが身さへこそ揺るがるれ』

こんなのも好きだ。共感できる。

『美女うち見れば

 一本葛にもなりばやとぞ思ふ

 本より末まで縒らればや

 切るとも刻むとも

 離れがたきはわが宿世』

伊勢物語なら、これなんかどうだろう。

 『むかし、をとこ、臥して思ひ、起きて思ひ、思ひあまりて、

   わが袖は 草の庵に あらねども 暮るれば露の やどりなりけり』

今っぽく言うと、昔、一人の男がいた。恋い慕う女を寝ては思い、起きては想い、その思い余ってこう歌を詠んだ。「私の袖は 草の庵に宿っているように、一日が暮れるころには、あなたを想う涙で、露のおりたように、濡れ果てているものです」といったところでしょうかね。


読者諸君、失礼する。明日から仕事なんだが、しょせん俺は、遊びをせんとや生まれけむさ。