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| Paris |
それ以外は、何もかも順調な気がするのに、心のなかにわだかまる。
自分の発した言葉が、人の気持ちを考えていないものだったのではないかしらと思えてきて、悲しくなるんだ。
僕は、もう人の心を暗くするような言葉は使いたくないんだけれど、自分が正しいと思うことを言ったところで、それが相手にとって、分かっていてもどうしようもしがたい事だったら、言わないでいたほうが良かったのかとも思えてきたりもする。
単に相手を、今より辛い気持ちにさせただけかもしれないと思えてきて、自分が嫌になる。
どうしようもないことを、どうにかするためには、単なる言葉じゃなくて、一緒に何とかしようっていう強い意志と覚悟が必要だと思う。
じゃあ、自分にそこまでの覚悟と意志があったのか?
なかったつもりはない。
けれど・・・。僕にもどうすることもできないことについては、黙っておくほうが賢明なのかな?
でも、僕はどこかの政治家のセンセーと違って、自分の言葉を撤回したくない。
自分の言葉に責任を持ちたい。
じゃ、どうやって?
はたと考え込んでしまい、目つきが悪くなる。黙り込み、虚空をにらむ。
現場で職人さんが僕に叱られるんじゃないかって、萎縮するほどに。
だから、なんだか気分が沈む。
読者諸君、失礼する。あんまり気分がのらないんで、現場のそばの靴屋さんで、きれいなブルーの靴を買ってみたのさ。だからって、ブルースがどこかに消え去るわけでもないんだけどね。



