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| Fes,Morocco |
妊娠しているカミさんが、なんだか無性にパスタが食べたいというので、仕事帰りに百貨店の食品売り場でなんやかんやと買い物して、雨のなか家路を急いだ。水あめでふやかしてないベーコンと生クリームを買って、カルボナーラを作ろうと思ったのさ。
途中でカミさんから電話がかかってきて、なんだかいつもと違って不安だから、病院に行きたいというんだ。かなりうろたえている。流産しかかってるんじゃないかってオロオロしていた。
俺は、『病院で見てもらってから泣けばいい。急いで帰るから待ってろ』と言うと、雨足の強まってきた夜道を急いだ。
帰って食材を冷蔵庫に放り込むと、俺はカミさんを車に乗せて病院へと急いだ。とはいえ、妊婦を乗せているので、安全運転だ。事故はもう懲りてるのさ。
結果的には問題なかったようだ。やれやれ。
最近、おなかの中の子供が動き始めているようだ。
で、その頃から、うちのカミさん面白いことを言うようになってきやがった。
どうにも肉っぽいものとか、甘いものが無性に食べたくなるという。
俺はかなりの肉好きなんだ。やっと気が合ってきたな。酒飲みっではないからかケーキも大好きだ。コーヒーショップでしばしばケーキセットを楽しんでるのさ。
カミさんは、いままでそんなモノを食べたいって思うことなんかなかったそうなんだ。
カミさんが言うには、きっとおなかの中の子供が、そういうものを欲しがってるんじゃないかっていうんだ。今日のパスタも、ふと食べたくなったっていうんだ。
肉も、甘いものも、パスタも俺の大好物だ。
カミさんは言うんだ。俺の好きなものばかり食べたくなるってことは、きっとおなかの子は、俺にそっくりな子供が生まれるに違いなってね。
それだけじゃない。車や新幹線に乗ってるときに、しばしばおなかの中で赤ちゃんがもぞもぞ動くのを感じるんだそうだ。
俺も車は大好きだし、新幹線や離陸する直前の飛行機なんかも好きだ。
やはり、俺によく似た子に違いないってカミさんは言うんだ。
そいつは楽しみだな。
読者諸君、失礼する。カルボナーラは上手くできたぜ。もちろんおいしかったさ。