2012/01/10

Post #424 10/Jan/2012

俺達は、モロッコの首都ラバトの空港に到着したんだ。ちいさな空港だ。飛行機から降りると、とぼとぼと暗い駐機場を歩いて、空港の建物に入り、適当な入管検査を受けた。係りのおやっさんは、ロクに見もしない。取材目的だとみなされると、フィルムが没収されるという話も聞いていたんだが、全く以てそんな気配もない。本当にそんなんでいいのか?って思うくらいで拍子抜けもいいところだ。
そこにはアジズというタクシーの運ちゃんが、俺達を迎えに来てくれていた。気のよさそうなおっさんだ。
俺達はアジズのくたびれたベンツタクシーに乗り、宿に向かった。2、3メートル、場所によっては5メートルくらいの高さの城壁にぐるりと囲まれた旧市街(これをモロッコではメディナというんだ)の、入り組んだ路地の奥にある小さな宿だ。だからタクシーは途中までしか入ってこれない。道幅は2メートルくらいだ。旧市街はどこもそんなもんらしい。薄暗い路地のあちこちで、ヒマそうな若者がたむろし、子供たちが珍しそうにこちらを見ている。
宿は、首都ラバト郊外のサレという町にある。かつては栄えた町だったんだが、何百年か前には海賊の根城になってすっかり荒れ果てたそうだ。でもまぁ、今は海賊もいないし、静かな田舎町って風情だ。
次の日、俺達は河をへだてた対岸のラバトに行くことにした。タクシーで行けばあっという間だが、それじゃ面白くない。宿の女将さんのジャンヌに道を訊ね、俺達はブラブラと旧市街の城壁に沿って歩き出した。まずは船着き場に行かなければね。彼女が描いてくれた地図には、手漕ぎボートの絵が描いてある。この21世紀に手漕ぎボートか?面白い。
そして、温かな日差しの中ブラブラと歩いてゆくと、城壁に上れるポイントがあったんで、上ってみることにした。ひょいと城壁に上ってみるとそこには、一面の墓地が広がっていた。何百年もの間、人々が葬られてきた広大な墓地だ。墓地の向こうには、俺たちが目指すラバトの街が見える。
Rabat,Morocco
それはなかなかに壮観で、こんな墓に入るのも悪くないなと思えるような墓地だったんだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿