2011/10/15

Post #336 不機嫌な一日

昨日の夜中に、つれあいと口論になり、おかげで今日は一日、憮然として暮らした。
たいていのことは我慢するように心掛けているが、風呂にゆったり浸かっている時に写真を削除しろと言ってきたのだ。俺がのんびり風呂につかっている時に、大抵もめごとは起きる。かなわないぜ。
結果的に削除された写真に関しては、先日のPOST Fearless Drunkerを参照していただきたい。
内心は憤懣やるかたないのだが、そんなとことで、もう付き合いきれんから出ていくとか言われると、まったくかなわんもんだ。
一体どこに行くっていうんだ、夜中の3時に?
やれやれ、仕方ない、ココは一つ削除には応じるとしよう。
しかし、自分が納得いっていないことを表現するために、まったく大人げないけれど、写真のあった個所にこれ見よがしに削除されたことを大きく書いておくか。

だいたい、うちの連れ合いが俺のブログを見ると、ロクなことがない。
スピード違反していることが発覚して、さんざん説教を喰らったこともある。あの時も風呂につかっていたっけ。まいどまいどご苦労さんだ。

今回は、俺の写真がわいせつ物陳列にあたると主張していたのだが、それは違うと思うんだがね。生殖器が写っているような写真なら、それで検挙されても仕方ないが、どこにもそんなものは写ってはいない。写っていたのはおっぱいくらいだ。だからどうした?
うちの連れ合いは、極度の心配性だ。
俺がそれで逮捕されると確信している。そして、俺が逮捕されたら、無実を証明するように努力尽力するどころか、とっとと見捨てると公言している。いつもそういう事を言われると、籍が入っていないということが大胆なもんだなと感心するぜ。

しかし、そんな事を理路整然と説明してみても、納得はしないだろう。話せば話すほど、おかしくなるばかりだ。俺には、法の許す範囲のなかで(まぁ、これもところ変われば事情も変わるだから相対的なモノだが)表現の自由があるが、家庭の中では、法律論とか憲法解釈とは別次元の要素が働くものだ。
よって、まったくもって不本意ながら、削除。
俺の表現の自由を放擲することを余儀なくされた対価に、何を主張しようか真剣に昨夜は考えた。条件闘争って奴だ。しかし、まぁなんかで穴埋めできるようなもんでもないしな。さんざんゴネては見たけれど、何もいい考えは思い浮かばなかったんだ。
おかげで、今日は一日不機嫌だ。眉間からしわが消えることがない。

俺は、大好きなメープルソープの写真集を想う。
メープルソープは、日本では花の写真でおなじみだが、奴はほんまもんの変態だった。
性器、それも男性の性器のオンパレードだ。
メープルソープは正真正銘のホモだったからね、最初の頃はそんなんばっかりだ。
さすがに、そんな写真をこの日本でおおっぴらに評価するわけにもいかないから、花の写真とかが取り上げられるんだろうが、あれはAIDSで体力が衰えたメープルソープが、人間の生殖器の代わりとして撮った、植物の生殖器に他ならないんだぜ。そう、花とは植物の生殖器官なんだ。
まぁ、今回の投稿をウチの連れ合いが見たなら、波乱必至だろうな。
投稿そのものを削除しろと言われかねん。
今日はこの辺にしておこう。もう遅いか?
本日、プリント。フィルム一本。24カット。今年の春のブリュッセル。ただ今乾燥中。
よって、今日は昨日プリントしたトルコの写真をのせておこう。
Istanbul,Turk
付き合いきれんから出ていくだの、俺が家賃を払っているにも関わらす出ていけだのと言われたが、どうせ明日から一月近く出張だ。その間一度も家には帰ってこないんだ。お互い頭を冷やすにはもってこいだろう。
読者諸君、失礼する。俺は不機嫌なんだけど、どうぞ皆さんは御機嫌よう。

2011/10/14

Post #335 雨の日はプリント

本日、久々にプリント。トルコはイスタンブルのアジア側の町、カドキョイでのスナップ20枚。

出来のほうは、うむ、今一つか。仕方ない。上手く行くときもあれば、今一つな時もある。とはいえ、やはり今一つでは気分も高揚しないもんだ。なかには、こりゃイイってのもあるにはあるんだけど・・・。ずいぶん前に、師匠から下された厳しい評価を思い出す。『印画紙の無駄』 実際に、たった20枚焼くのに、ずいぶんと印画紙を無駄にした。そう、失敗だ。
今更ながら、忙しさにかまけて前回プリントして以来、一月以上ブランクがあったことが悔やまれる。いくら忙しいとはいえ、1日2日くらいは引伸機にフィルムを突っ込むことくらいできたのではなかろーか。
しかしまぁイイ。済んだことだ。ぼやいても始まらない。この借りは明日返させてもらおうか。
つまり、明日もプリントするつもりなんだが、はてさて、どうなるものかな。
Paris
本当なら今日ももう少しプリントしておきたかった。しかし、客先から呼びつけられたりしたからな。これぐらいが精いっぱいだろう。こう見えても、結構小忙しい男なんだぜ。
しかし、そろそろ涼しくなってきたんで、現像液の温度が下がってきた。こうなると、現像液に印画紙をぶっこんだ時に、なかなか像が浮かんでこないんで、時間がかかってどうしようもないぜ。せっかちな俺にはまどろっこしいッたらありゃしないぜ。何より印画紙の水洗が難儀になってくると思うと、気が重いな。
Paris
とはいえ、来週からまた長期出張だからな、やれる時にやっておくか。明日も雨だって話だしね。
読者諸君、失礼するぜ。Have A Nice WeekEnd!

2011/10/13

Post #334 元祖肉眼レフの思い出

先日、フィルムの入っていない写真を使って写真を撮るふりをして、俺を犯罪者扱いするオマワリや、自意識過剰に肖像権を振りかざすバカ女どもをけむに巻いてやろうと考えていたと話しただろう?そう、『肉眼レフもしくは警察官に対するユーモラスな抵抗』という話しだ。あのときの肉眼レフってのは、俺の発明じゃないんだ。実はそれには元祖肉眼レフの先人がいた。俺がこうして書き記していなければ、その方は後世に残ることもないだろうから、忘れないうちに書いておこう。いや、決してネタが無いわけじゃないんだがね・・・。
もう10年近く前になるだろーか。夏の終わりの夕暮れ時、俺は行きつけの写真屋まで、ラボから帰ってきたフィルムを受け取りに行ったんだ、自転車に乗ってね。
道すがら、ベルトに着けたケースから愛用のコンタックスT3を取り出しては、どうということのない地方都市の路地裏をパチリパチリと撮っていた。薄汚れた看板や、猫が覗いているような家々の隙間なんかだ。ルートはいつも気まぐれだ。信号が赤なら、行ったことのない方向にぷいとまがってしまったりする。陽は気まぐれってことさ。
で、市民病院の横にあるグランドで、俺はそのお方に出会ったんだ。
それは頭にタオルを巻いたじいさんだった。白い肌着にステテコ、腹巻もしてたんじゃないだろうか。今となってはおいそれとお目にかかれないファッション・センスだ。トラッディショナルな爺さんスタイルだ。
しかし、それだけならどうちゅうこともないじいさんなんだが、その手にはしっかりと一眼レフが握られていた。そして、沈みゆく夕陽にカメラを向けたり、グランドでサッカーに興じる子供たちを撮っていた。こんななんでもない風景を切り取ろうとは、このジジイ、只者じゃないな。俺は直感したぜ。
HomeTown/元祖肉眼レフじいさん
俺は、そのおじいさんの放つ常人ならざるオーラに魅かれて、つい話しかけてしまった。
実は俺は、尋問のプロだ。初めて会った人からも、いろんなことを聴きだしてしまう才能がある。俺の前では、大方の人は、自分の出身や家族構成や血液型なんかをすぐに話してしまう。面白くなってしまう程だ。君たちも、俺に会った時にはよほど気を付けてかからないと、不用意にいろいろ話して後悔することになりかねんぜ。ふふふ・・・、君たちに会うのが楽しみだな。
俺は、このじいさんにちと興味があったんで、いろいろ聞いてみた。しかし、かなり昔の事なんで、細かいところは覚えてないんだな。残念。
じいさんが、夕陽を眺めながら、頭の中から言葉を拾い集め、不明瞭に発音していたところを解析すると、このじいさん、すぐ近くのお好み焼き屋の店主の父親らしい。一階が店舗で2階が住居。とはいえ何軒かの店舗が並ぶ長屋のような建物なので、どうにも家の中には居場所がないようだ。
なので、表に出て、趣味の写真を撮っているんだという。
しかし、俺はこの年金暮らしのじいさんが、やたらとシャッターをきっていることに、いささか違和感を覚えた。カメラは当然デジカメではない。フィルム代や現像代も、失礼ながらこのじいさんには決して安いものではないだろう。にもかかわらず、じいさん気の向くままにカメラを構え、老眼をモノともせず、ガンガン激写している。
おかしい。
自分で言うのもなんだが、一を聴いて十を知る、ただし2から9は抜けている俺の怜悧な脳みそが、フル回転していた。そうして導き出された答えは、そう、肉眼レフだ、これしかない!
俺はこのじいさんが自分の網膜をフィルムにして、脳裏にこの世の情景を、そう遠くないいつか、永久にオサラバしてしまうであろうこの世の情景を、写し取っているに違いないって思ったんだ。
そう思えば、夏の夕暮れの風景なんて、死んでいくときに、ふと脳裏によみがえらせるのにもってこいの哀愁が漂ってるんじゃないかな。西方浄土ってカンジもするしな。極楽往生間違いなしだ。
俺は、じいさんに決めポーズを撮ってもらい、同じ写真の修羅道を歩むフォロワーとして、じいさんのポートレートを撮らせてもらい、その場を後にした。いつまでも付き合ってると、写真屋が閉まってしまうからね。
あれから、ずいぶんな歳月が過ぎた。俺もすっかり中年だ。じいさん、今でも達者に肉眼レフで写真を撮っているだろうか。それとも、もうとっくにあっちの世界に行ってしまっただろうか。結構丈夫そうだったからな。ひょっとすると、今でもあのグランドの隅で、一眼レフを構えて、肉眼レフと洒落込んでいるかもしれないな。
ジジイになったら、そんな写真の楽しみ方も悪くないって、俺は常々思ってるんだ。
HomeTown/じいさんだけじゃ寂しいんでもう一丁!
読者諸君、今日は一日、来たるべき仕事の段取りで暮れてしまった。やらねばならない事とやるべき事と、やりたい事は必ずしも一致しない。その中で、うまいこと落としどころを探っていくのが、人生の醍醐味ってことだろう。明日こそは、そう、明日こそはプリントしたいもんだ。