2014/01/12

Post #1017

Budapest,Hungary
本日、いろいろあってこれだけ。
男はつらいよって風情がにじみ出ているおじさんの写真だ。八の字になった眉毛と眉間のしわが、人生のほろ苦さそのものを顕わしている。

今日はひょっこり休みが取れたのだが、眠って、散歩して、日が暮れた。
で、カミさんが会社からインセンティブもらったってんで、鰻を食いに連れて行ってくれるってんで、近所の鰻屋に行って、うな重カッ喰らって、満足してダラダラしてるってわけです。
森山大道の件は、また明日。
読者諸君、失礼する。人生は、ダラダラするためにある。断言する!

2014/01/11

Post #1016

HomeTown/Nagoya
恥ずかしながら45歳になってしまった。
中年も中年だ。格好悪いぜ。昔は壮年という、もう少しピリッとした呼称があったはずなのに。
中年なんて言うと「ちゅう」の語感に締りがなくなってたるんだ腹を思わせる響きがある。
壮年っていうと、なんか人生の袋小路を抜けて、ようやく平原に出たような響きを感じるんだが。

この年になると、誰も祝ってはくれない。祝ってもらっても、小恥ずかしい。
仕方なく、自分で自分にプレゼントを用意することにした。
アマゾンから届くようにしたのだ。さすがにギフト包装は止めておいたがね。
俺が自分に贈った祝いの品は以下の三点。

①ジェームス・ブラウンの“In the Jungle Groove”。
ノリノリあげあげな70年代初期のファンクチューンばかりを集めたコンピレーションCDだ。
もう、歴史的名盤!方々でサンプリングされまくってるので、どれもどこかで耳にしたようなフレーズで満載だ。とても40年以上前の演奏とは思えないぜ。シンプル、かつパワフルだ。黒汁全開だ!
俺にとっていい音楽とは、自然と腰が動いちゃうものだ。牛の乳の出がよくなる音楽じゃない。

②マイルス・デイビスの傑作アルバム“On The Corner”
これもファンク!もうこれはジャズっていうよりファンクだよ!
当時のマイルスは、ジミヘンとセッションしようと思ってるうちに、ジミヘン死んじまったり、スライ&ファミリーストーンをギンギンに意識してたりして、もうすでにいわゆるジャズからはるか何マイルも先行していたの。名盤なんでLPでも持っていたけど、気軽に聞きたくてCDを買ったわけ。

③森山大道『沖縄』
74年に森山大道が沖縄を訪れ、ハーフサイズカメラで撮った写真を、およそ40年の時を経て一冊の写真集にまとめたもの。これについてはまた明日。

読者諸君、そろそろ夜の仕事に出撃せにゃならぬ。誕生日が特別なのは子供のうちだけだ。百歩譲って、水商売の女だけだ。とはいえ、この俺も君たちのプレゼントならいつでも喜んで受け付けてるけどね。
 

2014/01/10

Post #1015

HomeTown/Nagoya
日頃、自分でも判ってるのかどうか怪しいような小難しいことを縷々述べてはいるけれど、俺自身としては、いわゆる『もののあはれ』が好きなんだ。
本当は、政治だの世界だの大きなことよりも、女性と互いに仲良くなって気持ちよくなったりする方がはるか好きだし、人生にとって大きな意味があると思うのさ。刹那的だとしてもね。

愉楽の波は、その瞬間に体の奥底から湧き上がり、潮が引くようにすぐに掻き消えてしまう。
掻き消えてしまうから、何度でも味わいたいと想うものなんだろう。

だから、眠れぬままに読みふけっている金子光晴のこんな詩が、自分の想いと寄り添ってゆく。

愛情 55

はじめて抱きよせられて、女の存在がふはりと浮いて、
なにもかも、男のなかに崩れ込むあの瞬間。

五年、十年、三十年たつても、あの瞬間はいつも色あげしたやうで、
あとのであいひの退屈なくり返しを、償つてまだあまりがある。

あの瞬間だけのために、男たちは、なんべんでも恋をする。
あの瞬間だけのために、わざわざこの世に生れ、めしを食ひ、生きて来たかのやうに。

男の舌が女の唇を割つたそのあとで、女のほうから、おづおづと、
男の口に舌をさし入れてくるあの瞬間のおもひのために。

金子光晴 『愛情69』より、「愛情55」


ああ、そうだよな。あの瞬間のおもいのために、男なんて生きているに過ぎないんだと、俺も思うよ。まったくだ。それがわからんような男なんて・・・。
『女のほうから、おづおづと』ってのがまたイイ。この恥じらいを含んだ語感がたまらないな。
あんまり煙草を吸いすぎて、口が臭くならないようにしないといけねぇな。口臭ぷんぷんじゃ、どんな物好きな女の子も、鼻をつまんでそっぽを向いちまうだろうよ。

しかしまぁ、こんなことばかり書いてると、またカミさんに叱られちまうわな。

そんな切なさとエロスの漂う、駘蕩たる雰囲気の写真が撮れるようになりたいと思いながらも、まだまだ自分の写真は荒々しく、また理が勝っているように思える。残念なことだ。

読者諸君、失礼いたす。国家だの会社だのといった幻想よりも、女性への幻想のほうが、俺にははるかに重たく、重要だよ。君はどうだい?