2011/06/11

Post #211 この痛みは、もしかして痛風?

読者諸君、痛風ってご存知かな?
肉やアンキモ、ビールやラーメンといった男どもの好きそうな食い物によって、身体に取り込まれたプリン体(ぷっちんプリンとかとはきっと関係ないと思うぜ)が分解される過程で、尿酸が生成されるんだが、この尿酸、普段は血液の中に溶け込んでいるんだ。ある一定の濃度まではね。しかし、発汗などで血液の水分が失われ、相対的に尿酸の血中濃度が上昇すると、血液に融けていた尿酸は、それ以上血液に溶け込むことが出来ず、結晶化する。これがまた、針のような形をしていて、見るからに痛そうな形をしてるのがいやったらしい。この結晶が関節の神経にぶすぶすと刺さって痛風の発作は起こるのだよ。想像するだけで、胸苦しくなってくる。
その発作は、主に足の親指やくるぶしなんかで起こりやすい。体の末端のほうが体温が低いから結晶化しやすいし、こういった不純物も大いなる地球の引力のおかげ様で、下の方に溜まりやすい。結果、足の親指の付根や関節が、じわじわと腫れてきて、最初は鈍い痛み、そして、じきに風が吹いただけでも痛いという程の激痛に見舞われることになるんだ。その痛みは、骨折の痛みに匹敵するとまで言われている。結石の痛みともいい勝負だろう。
うぅ、書いているだけで痛くなってきそうだ。
Tokyo
しかし、女性の読者の方は安心してくれ。痛風患者の99.9%が男性だ。何故か、女性はかからない。昔から、高タンパク、高カロリーな食生活によって発症することから、世間では俗に、『贅沢病』と呼ばれている。だから、痛風だと言っても、なかなか同情してもらえない。やけに詳しいだろう、俺。なにせ俺自身が痛風患者だからね。そうさ、俺は痛風患者なのさ。成人病の贅沢病だ、泣きたくなってくるぜ。あの発作が起きたなら、愛用の髑髏の握りのついた杖をついて、肩でゼエゼエと息をしながら、脂汗を浮かべて病院まで歩いていくのさ。
幸いなことに病院は、俺の家から50メートルだ。有難いぜ。しかも、先生は俺の高校の同級生の岩田君だ。とはいえ、俺は彼の属していたサッカー部からは嫌われていたからな。向こうはそんなこと覚えちゃいないだろうが、俺は忘れないぜ。もっとも、俺もこう見えて分別のある成人男子だ。成人男子というだけあって、男性特有の成人病なわけだが、そんな昔のことで喧嘩を吹っかけたりしない。どっちにしても、痛風の発作が起きていたら、やったとしても、俺の必殺のローリングソバットをお見舞いすることはできないし、それ以前に、激しい痛みのために、それ以外の事はどうでもよくなるんだ。
痛風、実に恐ろしい病気だ。しかし、俺の親族にはごろごろいる。別に贅沢一族という訳ではない。遺伝的に、痛風になりやすい体質のようだ。痛風患者は2つのグループに大別されるんだ。つまり、体内で尿酸がドバドバできやすい奴と、体内から尿酸を排出する機能が弱い奴の2グループだ。俺は後者なんだ。どうせなら、金が出ていきにくいほうが良かったが、生憎、金は俺の懐からドバドバと排出されていく。ディーゼル車の排気ガスのようにドバドバ出ていくんだ。まったく笑えないぜ。

そういえば、初めての発作もこんな時期だったっけ。
俺が最初に、痛風の発作を起こした時には、捻挫かと思い、行きつけの整体の先生のところに診てもらいに行ったんだ。そうしたらそこで俺はアイシングされてしまった。なにしろ俺の足首は腫れあがって発熱していたからな。しかし、痛風にはアイシングは禁物だ。冷えることで尿酸の結晶化に拍車がかかってしまう。つまり、前の車にぶつかりそうなのに、アクセルを踏むようなものだ。
思い起こせば、あのときの発作は酷かった。息をするだけで、痛くて脂汗が出てきた。あまりの痛さに会社を早退したが、最寄の駅にたどり着くまでに意識が無くなりそうだった。大げさに言ってるんじゃない、マジだ。君も痛風になってみれば、俺が吹かしてるわけじゃないって分かるさ。実感するさ。
俺はそれで、仕方なく整形外科に行ったんだが、そこで初めて痛風だと診断されたんだ。そういえば、その何年か前から健康診断で尿酸値だけが引っかかっていたっけ。いつかこうなる運命だったというのか。痛風は、俺の体に埋め込まれた時限爆弾のようなものだ。こんなものを抱えて生きていかねばならないなんて、厄介なもんだ。しかし、それが人生だ、ロックンロールだ。
Tokyo
今日、仕事を終えた俺は、左足の親指の付根に鈍い痛みを感じている。
ヤバい。痛風の発作かもしれない。
蒸し暑くって今日は汗もかいた。夜型人間の俺が、早起きしていることだけで、大きなストレスだ。そして連日の満員電車の息苦しさと言ったら、それこそ拷問のようだ。ストレスなんてもんじゃない。そういえば今日、昼飯に食ったラーメンのスープをごくごく飲んじまったしな。あれはプリン体の濃縮液みたいなもんなんだぜ、知ってたかい。最悪だな。
紛らわしいことに、俺は疲労がたまってくると、ココが必ず痛くなってくる。特に立ちっぱなしとか、長距離歩いた後とかには、しばしば痛くなる。うむ、そうあってほしい。電車通勤と監督業務で、ここ最近は立ちっぱなしだったからな。多少痛くなってもおかしくはないぜ。そんな痛みは痛風の痛みに比べれば、屁のようなもんだ。お子様ランチだ。ココ壱番屋のカレーで言えば甘口だ。ちなみに痛風は優に10辛だ。もしかすると10辛に、激辛パウダーをかけたくらいかもしれないぞ。まったく侮れないぜ。
いずれにせよ明日が楽しみだぜ。明日は仕事が空いたからな。しっかり睡眠をとって、ゆったりと風呂で温まれば、明日には痛みはとれているだろう。しかし、それは希望的観測に過ぎない。政府の無能な役人どもが考える需要予測のように、バラ色の希望に満ちた希望的観測だ。
しかし、もし、本当に痛風の発作だったなら。ふふふ…、明日が楽しみだぜ。何といっても明日は日曜日、岩田君の整形外科もやっちゃいないからな。もちろん月曜日も仕事だ。痛いからって文字通りに、家でゴロゴロ転がってるわけにはいかないんだ。
世間は週末だってのに、俺は黒ひげ危機一発のような状況におかれてるんだよ。余りのタイミングの悪さに、思わず笑えてくるぜ。本当に明日が楽しみだ。心の底から楽しみだ。なんとなく、足が腫れてるような気もするんだがな…。
読者諸君、また会おう。出来ることなら、俺のこの痛みが、痛風の痛みじゃないことを、君たちの信じる神様でも仏様でも何でもいいから祈ってはくれないか?頼むぜ。君たちの祈りのパワーにすがるしかない無力な俺なんだ。
では、失礼する。また会おう。

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