やっとひと仕事片付いた。ここ最近は睡眠時間が2、3時間ほどだった。しかし、俺のまわりの人間も皆、似たような状態だったので、どいつもこいつもイライラピリピリしてやがった。俺は、どうせやっても大した成果はでないと抜かした野郎に、そういう泣き言は精一杯やってからほざけ!それが仕事ってもんだろうと叱咤激励し、話が違うとぶー垂れる奴には、現場は生き物だから、臨機応変に対応してくれ。俺は最後まで付き合うから、やるべきことはやってくれと言いつつも、身体全体から、嫌なら帰れボケ!というオーラを放出しまくっていた。こうして切り抜けた昨日の夜など、這うようにして帰った家の風呂桶の中で2時間ほど眠っていただけだ。疲れがたまって、左足の親指には毎度おなじみの痛風発作が起きていた。ご存じのとおり、足の親指は人間の動きの起点になる個所なので、なにをするにも限界だった。
もちろんプリントするなんて野望は、早々に撤回した。命あってのプリントだ。
俺は今日のやるべき仕事を午前中に片付けると、丸太のように寝床に転がり眠った。時々仕事の電話がかかってきては俺の眠りを乱す。適当に話を進めて、また眠り、次に目が覚めた時にはまったく覚えてないという有様だった。
こんな有様でも、それは俺自身が選んだ生き方だ。文句はないぜ。同じことでも、誰かの鵜飼の鵜のようにこき使われているだけなら、やってられないってもんさ。けれどこれは全て自分で選んだことだもの。死なない程度にやらせてもらうさ。こうして生きるためだけに働いて、気が付けば疲労で目を腫らしたおっさんになっていた。とんだ浦島太郎だぜ。若い奴らに言いたいぜ、親のすねをかじれるうちは、かじっておきなってね。若いうちは2度とないんだからな。
俺はいつも自分の事を話し過ぎる。読者諸君もいい加減うんざりしていることだろう。俺のつれあいは、もう何年も前からうんざりしてる。しかし、俺の世界の中心は、きっぱり俺なので、俺にとって、俺のこと以上に重要なことはない。地球の地軸は俺のケツの穴から頭のてっぺんを刺し貫いているんだ。俺はいつだってそう感じているのさ。スゲーだろう。
閑話休題。
さて、君がマンションに住んでいるとして、時々は自治会みたいなものの会合に出ないといけないとしよう。耐震補強工事だとか、排水管や受水槽だのの定期的な清掃には、自治会員の合意が必要だからね。で、何故かその会合に、いつも必ず日本刀だの金属バットだのを持って参加する物騒な奴がいるとしよう。そいつの上着のボタンはいつも開けられており、左側の胸元には、何だか黒い金属の塊がちらついているようにも見える。冗談じゃない。しかし困ったのはその先だ。そいつは自分の思惑と異なる方向に話が進みだすと、日本刀の鍔を鳴らしてみたり、おもむろに室内でバットの素振りをしてみたりする。あるいはまた、胸元の黒い塊をちらちら見えるように大げさに振る舞ってみたりする。会議の参加者は、その気違い野郎の不気味な態度に恐れをなしてかうんざりしてか、何故だか会議はそいつの意図する方向に曲げられてしまう。不愉快なことだ。
しかも、そんな間抜けが一人じゃなくて、何人もいるとしよう。まったくうんざりするマンションだな。笑えてくるぜ。傍若無人な振る舞いを見るに見かねて、君がそいつをたしなめ、そんなものを持ち込まないように忠告すると、他にも持っている奴がいるから、自分は自分の身を守るためにこれを手放すことは出来ないなんて、酔っぱらいの寝言のような事を平気で抜かすとしよう。呆れて口がふさがらない。出来ればこんな狂犬みたいなクソ野郎が、大きな顔をして横車を押しまくっているマンションなんざ、とっとと引っ越したいけど、30年くらいローンの残りがあるんで、それも難しいときたもんだ。やれやれ。
そこで、今日の問題です。
こんなことが実際にあったなら、君はどう思うだろう。
①ビビりあがって、そんなクズ野郎の圧力に屈し、自分の考えとは違う主張に同調してしまうだろうか。まぁ、殴られたら痛いからな。それも一つの道かもしれんな。
②あるいは陰ながら人間としてそいつを軽蔑したり、③人目につかない非常階段とかで諌めたりするだろうか。ちょっと危険だがな。
④無言の脅しに屈することなく筋の通った主張をして、出来るだけみんなが満足する方向に、根気よく話しをまとめようとするだろうか。
⑤それとも、なんか武器になるものを持ってる方が、自分に利益があると悟り、さっそく通販で三段警棒やヌンチャクなんかを注文して、それが届くまでの間は、とりあえず鉄パイプやバールのようなものを携えて会議に出るようにするだろうか?
まともな常識人なら、とるべき態度は④だろうと俺は考える。一番困難だけれどね。
さて、このマンションを地球に、自治会を国際政治の場に、マンションの住民を世界の国々に、そして凶器を持った気違いを、核保有国に置き換えて見て欲しい。バットの素振りなんかは地下核実験とかにあたるだろう。
日本の利益のために、つまり戦争をするためでなく、日本が国際社会で舐められて不利な交渉を強いられず相手国との間で有利な立場を維持するために、核兵器を保有すべきだという呆れた主張をする奴がいる。驚いたことに、そいつは居酒屋でそんな主張を無責任に繰り広げているのではなく、どこかの都知事とかいう責任ある地位にあり、公に出版された書籍の中で、自分の持論として主張しているという。
そしてもっと驚くことに、この気違いを、世の人々は軽蔑したりたしなめたりするどころか、大いに支持しているのだそうだ。冗談じゃない。あくまでそれは張子の虎なんだと言ってみたところで、武器を持てば、そいつを試したくなるのが人間だ。言うまでもなく、試した時には、誰かが傷つき、あるいは死んでいる。もちろん、そんな武器がなければ、使うこともできないさ。
そいつの言っていることを、自分の身近に起こりうることに置き換えてみて、自分の実感に即して判断してみれば、なにが正しいかはっきりするはずさ。
そんなものに頼ることは、人類が歩んできた歴史の針を、逆さに巻き戻すようなことだ。そんな荒唐無稽な主張を認めるってことは、俺達が生きている比較的自由な社会が、この地球に生まれるまで流された実に多くの人々の血を、足で砂にまぶして、はなっからそんな犠牲などなかったのような顔をして、それを冒涜するようなものだ。
そんな奴が、市民たちの手によって選ばれたお偉いさんで、言いたい放題言っていやがるこの国の行く末が、俺にはとっても心配なんだ。
読者諸君、失礼するぜ。季節が変わっても、相変わらずのこの俺だ。
もちろんプリントするなんて野望は、早々に撤回した。命あってのプリントだ。
俺は今日のやるべき仕事を午前中に片付けると、丸太のように寝床に転がり眠った。時々仕事の電話がかかってきては俺の眠りを乱す。適当に話を進めて、また眠り、次に目が覚めた時にはまったく覚えてないという有様だった。
こんな有様でも、それは俺自身が選んだ生き方だ。文句はないぜ。同じことでも、誰かの鵜飼の鵜のようにこき使われているだけなら、やってられないってもんさ。けれどこれは全て自分で選んだことだもの。死なない程度にやらせてもらうさ。こうして生きるためだけに働いて、気が付けば疲労で目を腫らしたおっさんになっていた。とんだ浦島太郎だぜ。若い奴らに言いたいぜ、親のすねをかじれるうちは、かじっておきなってね。若いうちは2度とないんだからな。
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| Paris |
閑話休題。
さて、君がマンションに住んでいるとして、時々は自治会みたいなものの会合に出ないといけないとしよう。耐震補強工事だとか、排水管や受水槽だのの定期的な清掃には、自治会員の合意が必要だからね。で、何故かその会合に、いつも必ず日本刀だの金属バットだのを持って参加する物騒な奴がいるとしよう。そいつの上着のボタンはいつも開けられており、左側の胸元には、何だか黒い金属の塊がちらついているようにも見える。冗談じゃない。しかし困ったのはその先だ。そいつは自分の思惑と異なる方向に話が進みだすと、日本刀の鍔を鳴らしてみたり、おもむろに室内でバットの素振りをしてみたりする。あるいはまた、胸元の黒い塊をちらちら見えるように大げさに振る舞ってみたりする。会議の参加者は、その気違い野郎の不気味な態度に恐れをなしてかうんざりしてか、何故だか会議はそいつの意図する方向に曲げられてしまう。不愉快なことだ。
しかも、そんな間抜けが一人じゃなくて、何人もいるとしよう。まったくうんざりするマンションだな。笑えてくるぜ。傍若無人な振る舞いを見るに見かねて、君がそいつをたしなめ、そんなものを持ち込まないように忠告すると、他にも持っている奴がいるから、自分は自分の身を守るためにこれを手放すことは出来ないなんて、酔っぱらいの寝言のような事を平気で抜かすとしよう。呆れて口がふさがらない。出来ればこんな狂犬みたいなクソ野郎が、大きな顔をして横車を押しまくっているマンションなんざ、とっとと引っ越したいけど、30年くらいローンの残りがあるんで、それも難しいときたもんだ。やれやれ。
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| Paris |
こんなことが実際にあったなら、君はどう思うだろう。
①ビビりあがって、そんなクズ野郎の圧力に屈し、自分の考えとは違う主張に同調してしまうだろうか。まぁ、殴られたら痛いからな。それも一つの道かもしれんな。
②あるいは陰ながら人間としてそいつを軽蔑したり、③人目につかない非常階段とかで諌めたりするだろうか。ちょっと危険だがな。
④無言の脅しに屈することなく筋の通った主張をして、出来るだけみんなが満足する方向に、根気よく話しをまとめようとするだろうか。
⑤それとも、なんか武器になるものを持ってる方が、自分に利益があると悟り、さっそく通販で三段警棒やヌンチャクなんかを注文して、それが届くまでの間は、とりあえず鉄パイプやバールのようなものを携えて会議に出るようにするだろうか?
まともな常識人なら、とるべき態度は④だろうと俺は考える。一番困難だけれどね。
さて、このマンションを地球に、自治会を国際政治の場に、マンションの住民を世界の国々に、そして凶器を持った気違いを、核保有国に置き換えて見て欲しい。バットの素振りなんかは地下核実験とかにあたるだろう。
日本の利益のために、つまり戦争をするためでなく、日本が国際社会で舐められて不利な交渉を強いられず相手国との間で有利な立場を維持するために、核兵器を保有すべきだという呆れた主張をする奴がいる。驚いたことに、そいつは居酒屋でそんな主張を無責任に繰り広げているのではなく、どこかの都知事とかいう責任ある地位にあり、公に出版された書籍の中で、自分の持論として主張しているという。
そしてもっと驚くことに、この気違いを、世の人々は軽蔑したりたしなめたりするどころか、大いに支持しているのだそうだ。冗談じゃない。あくまでそれは張子の虎なんだと言ってみたところで、武器を持てば、そいつを試したくなるのが人間だ。言うまでもなく、試した時には、誰かが傷つき、あるいは死んでいる。もちろん、そんな武器がなければ、使うこともできないさ。
そいつの言っていることを、自分の身近に起こりうることに置き換えてみて、自分の実感に即して判断してみれば、なにが正しいかはっきりするはずさ。
そんなものに頼ることは、人類が歩んできた歴史の針を、逆さに巻き戻すようなことだ。そんな荒唐無稽な主張を認めるってことは、俺達が生きている比較的自由な社会が、この地球に生まれるまで流された実に多くの人々の血を、足で砂にまぶして、はなっからそんな犠牲などなかったのような顔をして、それを冒涜するようなものだ。
そんな奴が、市民たちの手によって選ばれたお偉いさんで、言いたい放題言っていやがるこの国の行く末が、俺にはとっても心配なんだ。
読者諸君、失礼するぜ。季節が変わっても、相変わらずのこの俺だ。


こんにちは。
返信削除例え話、分かりやすいですね。
例える前の話・・・もっとわかりやすいです(笑)
そういう連中ばっかりですよ、私の周りは。
ずるい人間はどもまでもずるく生き続け、
改心なんてしませんから周りの人間は
たいていの場合泣き寝入りさせられることが多いですよね。
その手の人に「馬っ鹿ぢゃねぇ?」と言ったことがありますが、
その後予想通りの展開になりましたが生きています。
はっはっは、Kentilfordさんも、そんな経験お持ちでしたか。そんな気持ちを持って生きているのは、自分一人じゃないってのは心強いです。お互い筋を通して生きていきましょう!そんな時にひるまないためにも、寄る年波に抗って、気力体力だけは充実させておきたいもんですわ。
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