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| 名古屋 |
家にある本の整理を進めている。
といっても、処分したりしているわけじゃない。一体何冊の本があるか、どんな本があるかすべて携帯電話のアプリに登録して分類しているんだ。
まだ、少し残ってはいるが、いまのところ1850冊くらいまで来た。
うち写真集はざっくり220冊ってところだ。
絶滅危惧種の動物を発見して保護するように、希少本や限定版を見つけると家に連れて帰った。海外旅行に行ったときには、見たことのない写真家の写真集をトランクに詰め込んだ。
そうして集めた写真集だ。
森山大道や荒木経惟が多いが、それは好みというものだ。
メイプルソープ
サルガド
クーデルカ、
ウィリアム・クライン
藤原新也
東松照明
ヘルムート・ニュートン
中藤毅彦
中平卓馬
スティーブン・ショア
金村修
エレン・フォン・アンワース
イリナ・イオネスコ
細江英孝
深瀬昌久
ここには書ききれない。なかなか手に入らない本も多いと思う。
カミさんは増え続ける本にうんざりしている。
友人は、写真集カフェでもやったらどう?ってさ。
それも悪くないな。オーティスのレコードでもかけながらね。
| ほとんどみんな写真集 死んだお爺さんの春画の本もあるけどね |
俺の住んでる町はモーニングセットの発祥の地だ。
喫茶店に朝行くと、コーヒーを頼むだけでトーストやサラダ、ヨーグルトなんかが付いてるというのがモーニングセット、略してモーニングだ。昔は小さなうどんがついてきたり茶碗蒸しがついてきたりする店もあった。
俺の死んだおじさん(あさチャンの旦那)も俺の住んでる町で小さな喫茶店をやっていた。
あさチャンのこどもは娘一人しかいなかったので、俺は御幼少のみぎりから、おじさんの息子のようにかわいがられた。正月が来るたびに小学生の俺にビールを飲ませてたのもこのおじさんだ。
若いころは俺の親父の会社で働いていたこともあるそうだが、親父と性格が合わなくてやめた。曲がったことが嫌いで、豪快、言いたいことは言う、そんな人だった。
俺が高校生のころ、小さな自分の店を開き、小商いではあるが癌で亡くなるまで続けていた。死ぬ直前まで、がんで病みつかれてやせ衰えても、家から片道10キロを自転車で通い続けたおじさんだった。決して儲かっていたわけではないけれど、自分の仕事に誇りを持っていた人だった。葬式には大勢のお客さんが来てくれたっけ。
若いころ、鬱屈したことがあれば、このおじさんの喫茶店に行き、コーヒーをすすりながら煙草を吸い、お互い何も言うわけでもなく、時を過ごした。
どんな事情や鬱屈を抱えているか、おじさんはそんなことは聞かない。けれど、自分はお前のそばにいるから安心しろという、無言の父性が伝わってきた。
そしてコーヒーを飲み干し、少年ジャンプを読み終えて、なんだか気分が軽くなり帰る時には尾張弁で「またいりゃあ」とかならず言ってくれた。懐かしいな。
俺は、おじさんのような大人になれているんだろうか。
いま、その店があったところには大きなビルが建っている。おじさんの店の向かいにあったエヴァーグリーンハウスって名前のアナログレコード屋もとっくになくなった。
もう30年くらいまえのことだ。
おじさんの喫茶店の名前はONCE MOREだった。
諸君、失礼する。今日も暇を持て余しているのさ。
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