2011/04/24

Post #163 Fragment Of Fragments #15

HongKong
本日、眠ってばかり。昨日まで、選挙カーがうるさくて、夜勤明けでも眠れなかったが、今日は投票日なので、誰も俺の眠りを妨げないのさ。
しかも、最近仕事が夜ばかりで、旅行から帰ってきても、時差ボケが続いているようなのだ。まいったなぁ。
そりゃそうと、なんだかもう少し、暖かくならないものだろーか?桜はすでに散り果てたのに、いまだに薄ら寒いのさ。おかげでなかなか布団から出る気にならないんだ。
よって、今日はあっさりと写真だけ。今夜こそ35本の旅行のネガを見たいんだよ。
読者諸君、また会おう。今日はこんなんですまない。まぁ安息日って事で勘弁しておくんなさい。

2011/04/23

Post #162 On The Corner

On The Cornerといっても、あの超有名なマイルス・デイビスの名盤“On The Corner"の話しではない。あしからず。単に、曲がり角であった印象的な話ってだけだ。
フランスとドイツという、EU圏の2大国に挟まれた小国ベルギーの首都ブリュッセルは、その立地からEUの首都になっている。その関係もあるんだろうか?さまざまな人種が集まっている。MIDI駅(直訳すると中駅なんだが、別にCentreつまりセンター駅があるから日本では南駅とされている)でトラムに乗った時から、あまりにもエスニックな雰囲気が濃厚なんで、ワクワクしてきたぜ。つまり、黒人やアラブ系、モロッコ人や中国人なんかのほうが、いわゆるベルギー人よりも多いんだからな。比率としては、8対2くらいで有色人種ばかりだ。俺のすぐそばに座っていたのも、スカーフをまいて子供を連れたイスラム系の女性二組だった。中東の人特有のどぎついアイメークだ。
これらの人々は、なんなんだろう?移民か、それとも出稼ぎ労働者か?あとでわかったことだけれど、どうもこの駅の界隈はアフリカ系やアラブ系の人々が多く暮らしているエリアだったようだ。
満員のトラムを4駅ほど行ったところで、俺と連れ合いは降りたんだが、あまりに満員で、大きなトランクを持った俺たちはまわりの皆さんに、もーしわけないくらいだった。降りるのも一苦労だったんだ。人の波をかき分けて、やっとの思いでホームに降りたんだ。
するとそこで、連れ合いは中華系と思しき中肉中背のメガネに、『マダム、時計を落としましたよ』と声をかけられた。しかし、俺も連れ合いもちゃんと時計は腕についている。
ヤバイな。俺は直感した。なんてったって、俺はかつてバルセロナの地下鉄で財布をすられた経験がある。そうそう何度もカモにはされないぜ。俺もなんだなんだってカンジで合流したんだ。おそらく奴は、俺の連れ合いが一人で旅してると思ったんだろう。時計を落としたとか言って呼び止めて、財布をすったりするっていうあれに違いないぜ。なんて言ったって、何処にも時計なんて落ちてないしな。ホントに落ちてて、呼び止めるくらいなら、拾って渡してくれるってのが筋だろう。
油断がならねぇぜ、まったく。
奴は俺の合流で、なんとなく目算が狂ったのか、そのままトラムに乗り込んで去っていった。貴様の顔は覚えたぜ、次にあったら容赦しないぜ。
ブリュッセルは油断がならないな。真夜中にホテルで寝ていると、何処からか若い奴らが大騒ぎし
てる声が聞こえてくる。まるで、田舎のヤンキーのようだ。
Bruxelles,Belgique さすがに笑ったね、これは
悪戯好きな奴もおおそうだ。俺は嫌いじゃないがね。
証券取引所って歴史のありそうな大仰な建物があるんだが、そのエントランスに飾られたライオンの彫刻の口には、バナナの皮が突っ込まれていた。
俺は、それを見て大笑いしちまったぜ。通りがかりの地元の親子連れも気が付いたらしく、ベビーカーを押した若いお母さんが、『あんなところにバナナ…』って呆れていたぜ。
他にも、証券取引所から、例のMIDI駅の方にくだりながら写真を撮っていた時には、裏通りの教会の、地面から3メートルくらいのところに設けられた街灯の上に、赤ちゃんの実物大の人形の股間に、実物大の陰茎を模した大人のおもちゃをテープでとめたのが、これ見よがしに置いてあったっけ。これも俺は目ざとく見つけて、トムとジェリーみたいに大笑いしてたら、近所のおじいさんが、こりゃたちが悪いねぇといった顔で苦笑いしながら、あれは君がやったのかねって聞いてきたくらいだ。冗談じゃないぜ。脚立もないのに、出来っこないだろう。
俺は笑ってNON!と答えておいたぜ。
いずれにしても、親切な人も多いが、思っていたよりも治安が悪いっていうか、ざわっとした雰囲気だ。そんな街を、俺は毎度おなじみのモジャモジャ頭に、派手なパイソン柄のスキニーパンツ、オレンジ色のパイソンの皮をあしらったウェストバック、そしてピンクのパイソン皮の横着そうな靴を穿いて歩き回り、じゃんじゃん写真を撮りまくった。まぁ、俺の格好が最も性質が悪そうなんだがね。おかげさんで、子供たちには、ぴとん!ぴとん!と呼ばれて大人気だったぜ。ぴとんってのは、ニシキヘビ=PYTHONのフランス語読みだ。子供と年寄りとホモにはいつも大人気なんだけどねぇ…。
はぁ~。
一日みっちり歩いて、陽が傾いてきた頃、さっきも話した証券取引所の横の交差点で、横断歩道を渡ってきた中年のがっちりしたおやっさんに呼び止められた。俺は、逆光の中を歩み寄ってくる男に一瞬身構えたが、表情がわかるとニコニコしてるから安心したぜ。
見ればオレンジ色の作業服を着ている。片手にはビールだ。仕事帰りの職人のおやっさんって風情だ。これなら日本でもおなじみだ。一見いかついが、気のいい人たちなのは万国共通だ。
Paris
『ムッシュウー、それはあんたの独自のスタイルなのかい?』おやっさんはでかい声で訊いてきた。
うむ、というのはこのモジャモジャ頭に、パイソン尽くしのいでたちの事かな。『そうだよ』俺は答えた。
『なかなかユニークでいいぞ!素晴らしい!ダッハッハッ!』いや、うれしいね。『ありがとう!』
『ところでムッシュウー、あんたはどこから来たんだい?』『日本だよ』
『そうか、ジャポンか、津波は大変だったが、あんたは大丈夫か?』『OK、俺も家族も問題ないさ』
『そうかそうか、そいつはよかった、俺はモロッコから来たんだ。ここはモロッコに比べて、家賃は高い、喰いもんも高い、何でもかんでも高くてうんざりだが、これだけはサイコーだ』おっさんは、にやりと笑ってビールの缶を振って見せた。俺とおっさんは街角で、笑いあったぜ。そりゃイスラム圏じゃ、戒律上ビールをガンガン飲んだりできないもんな。
『これからどこに行くんだい?』おっさんは聞いた。俺は連れ合いと夕食を食べるのにもってこいの店を探して、ぶらつきながら写真を撮っていたんだ。おっさんの来た方角には、どうにも地元の華僑の人々の住むエリアがあるように見受けられる。面白そうだ。ちょっと行ってみようかな。
『この通りを渡って、あっちに行ってみるつもりだ』俺がそういうと、おっさん、ビールを一口飲んで、『そりゃいい、あっちはビューティフル・プレイスだ』とのたまった。
俺と連れ合いは、おっさんに挨拶して別れ、道を渡った。
ブリュッセルで、一番印象に残ったモロッコ人のおやっさん。もう会うことはないだろうが、どうぞいつでもお元気で。

読者諸君、また会おう。今夜も急に仕事が入ってしまったぜ。君たちが家族や恋人と過ごしている頃、俺は男の仕事だ。モロッコ人のおやっさんといい勝負だぜ。
まったく、ゆっくりじっくりプリントする日はこないんだろうか?なんだか不安になってくるぜ。

2011/04/22

Post #161 Fragment Of Fragments #14

結局今日も、仕事関係の雑事に忙殺されて、プリントどころか、ネガをチェックすることすらできなかった。いつもながら、自分のヤルヤル詐欺っぷりには驚くぜ。まぁ、締切とか期限がないとその気にならないのは、ガキの頃からだ。仕方ない。
しかも、急遽明日の朝からひと仕事安仕事入っちまったもんだから、今日はあんまり遅くまでブログを書いている訳にもいくまい。ましてや35本のネガチェックなんて、絶対に夜が明けちまうぜ。ダメダメダメ…。時間を守るのは、まっとうな社会人の基礎の基礎だ。時間にルーズな奴はイマイチ信用ならないからな。睡眠不足で運転して、通学中の子供さんを轢き殺す羽目になったりしたら、俺のこの人生、どうにもならないぜ。
だから今日は、流す。宣言する。あっさり行こう。
だいたい俺の統計によれば、金曜の夜は、あまりPVが伸びない。花金なんて言葉はとっくに死後の世界に突入している感がある。20世紀末を思わせる響きだ。しかし、時代は巡っても、世間の皆さんの傾向としては、金曜の夜くらいは飲みに行ったり、デートしたり、クラブに繰り出して朝まで踊ったりと有意義に人生を謳歌しているのだろう。そう、人生には何かしら楽しみが必要だからな。金曜の夜にシコシコブログを書いてたり、夜通し仕事をしているなんて、客観的に見ると、いささか悲しいもんだ。しかし、海外旅行に、フィルムに、現像にと今月はすっかり散財してしまったので、まぁ、俺としては家で大人しくしているべきなんだが。
まぁ、いいさ。週明けの25日は給料日だ。自分で銀行に行って、自分の会社の口座から、自分の口座に振り込むのさ。儲かってないからささやかなもんだ。ふふふ…、零細企業なんてモノ悲しいもんだぜ、ホント。
Barcelona
ヨーロッパに行くと、黒人をたくさん見かける。移民だろうか。そーだろうな、俺の記憶ではヨーロッパには白人が住んでたはずだからな。一口に黒人といっても、ブラックアメリカンとは、歴史もルーツも違うから、微妙に顔立ちが違っている。つい最近まで、アフリカにすんでいたような雰囲気の人も多々ある。まぁ、人それぞれってことだ。
ぱっりとしたスーツを粋に着こなして、ビジネスマン然とした奴もいれば、しけた商店で店番をしてる奴もいる。いや、俺が今回パリで見かけた店番の黒人のアンちゃんたちは、あれはただ店で音楽を流して、店番をしてるふりをしながら、リズムをとっていただけだった。何しろ、彼らの店には、それは露店だったんだが、パッとしないTシャツが10枚くらいぶら下げてあっただけだったからな。真面目に商売してるようには、う~む、見えなかったな。まぁ、人にはそれぞれ事情があるか。

以前訪れたバルセロナでは、道端で大きな布を広げて、その上に、どう見てもパチモンのブランドバックやベルトやサングラスなんかを並べて、通行人に売りつけている黒人をよく見かけたぜ。大通りのブランド店の前で、堂々とそのブランドのパチモンのバックを、地面に広げた布の上にぎっしり並べて売っているんだ。驚くぜ。いやむしろ、凄いユーモアだ。しかも、どう見てもいかさまのパチモンにしか見えないそれを、買ってる奴がいるんだろうな。それもまた驚きだ。そういや、香港じゃ、ニセモンの時計買わないかってよく声をかけられたりしたっけ。得る方も売る方なら買う方も買う方か。いや~、まいったなぁ。

図太いというか、バイタリティがある。

俺たち日本人も、多少は見習ったほうがいいかもしれない。いや、そのパチモン商売のほうじゃなくて、もっとその、なんていうかね、精神的な逞しさに関してだね、見習うべきじゃないのかなということが言いたいわけだ。誤解すんなよ。

Baby!逃げるんだ!
当然、営業許可なんか受けてるわけじゃないから、当局の取り締まりなんかがあるだろう。そうすると、奴らは一体どうするか?下手にそんなところで挙げられたら、強制送還とか食らっちまうかもしれないしな。そうなったら、彼らが頭の中に描いているサクセスストーリーも台無しだ。
見ものだぜ。
いかさま商品が乗った布の四隅には、長い紐がついているんだ。彼らはその紐を握ったまま商売しているのさ。
そして、いざガサ入れだってぇと、その紐を一気に引っ張るんだ。
そうすると、いかさま商品を満載した布は、あっという間に風呂敷っつうか、マンガのドロボーかサンタクロースが担いでいる大きな袋みたいになるって訳だ。
そうして奴ら、その袋を担いで、蟻の子を散らすみたいに、みなてんでバラバラの方向に一目散に逃げていくのさ。まさにスタコラさっさってカンジだ。

世間の風は冷たい。故郷を離れた人間が、生きていくのは大変なもんだぜ。

読者諸君、また会おう。
今回の旅行の写真は、もう少しお預けだ。
俺も大いに気になってはいるんだがね。
いつもながら、こんなだらしのない俺を許してはくれないかい?