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| Singapore |
ファインダーも見ずに撮った写真が、ズバリと決まっていた時の手応え感ちゅうのは、どうにもたまらないものがある。
ただ、自分がズバリと決まってるぜと思っても、世間の皆さんがそれを見てキマッテルと思うかどうかは別のことだ。これが職業写真家だと、死活問題となるんだろうが、こちとら道楽でやってるだけの遊び人なんで、自分が良ければ何でもイイという訳さ。
このばあい、左側のおっさんの横顔がイイと思うんだけどな。
昨日の帰り、近所の行きつけの中華料理屋で油淋鶏定食780円を喰っていたら、向かいの席に座っていたおじいさんが、喰いさしのどんぶりを持ったまま、フラフラ外に出て行ってしまった。
俺は食い逃げか痴呆老人かと思い、店の人に『おじいさん、どんぶりもったままフラフラ出て言っちゃったけど、イイの?』と訊くと、おじいさんはお店のすぐ近所に一人で住んでいて、一人前のご飯が食べきれないんで、自分の飼ってる犬のえさにするために、いつもああして食事しながら出ていくんだそうだ。
しばらくするとじいさん、どんぶりを持って帰ってきて、時折せき込みながら食事を続けていた。
人生には、面白いことが結構あるものだなぁと思ったぜ。俺が自分の写真に感じる手応えなんてのも、しょせんはその程度の面白さみたいなものかもしれないな。
まぁ、どうでもイイと言えばどうでもイイことなんだけどね。
読者諸君、失礼する。働いて、飯を食い、年老いて、死んでいく。大方の人生はそんなもんさ。