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| 東門、台北、台湾 |
愛情が、ホールケーキのように、切り分けて与えることがっ出来るモノだったなら、どれほど容易いことだろうと、常々思う。
けれどお生憎様、愛情というものは、そんな確かなものではない。
追いかけると消えてしまう蜃気楼のような、
雲の隙間から差し込む陽の光のような、
不確かなものとしてしか、俺たちには感得できない困った代物だ。
形も質量もないものを、人間は量ろうとし、また独占しようと試みる。
とはいえ、必死に紡ぎ出した言葉も、全身全霊を込めた愛の営みも、すべて儚く一瞬で過ぎ去ってしまう。
捕まえたと思っても、それは形のないものなので、すぐにするりと手の中から滑り落ちてしまうような不安な気持ちになる。
男も女も、独占欲は強いものだし、そもそも形のない愛情に、目に見える担保が欲しくなる。
それは貞操であったり、
それは盤石の値打ちの金であったり、
或いは愛の営みの結果である子供であったり・・・。
そうなってくると、話は途端に生々しく、生臭くなってくる。
本来の愛情はどこへやらで、その担保の方が重要になってくる。
愛情を求めるよりも、愛情を注ぐ方が、ずっと幸せだ。
それには保証なんて必要ないんだから。
思えば即ち、自分の心にそれは確かにあるのだから。
形がないものだから、どれだけでも、誰にでも注ぐことが出来るだろうし、
見返りさえ求めなければ、心安らかにいられるってものさ。
見返りさえ求めなければね・・・。
とはいえ、無償の愛情ってのが、世の中いちばん難しいんだよねぇ・・・。
読者諸君、失礼する。いい年をしたおっさんが、愛情について考えるなんて、想像できるかい?けど、いくつになってもこいつは重要な問題なのさ。そう、何よりも重要なのさ。
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