2014/12/20

Post #1354

Kathmandu,Nep
人と人の人生の軌跡を、一本の線に喩えるなら、人と人の出会いは、その線の交わる一点だけのことで、2本の線が一つになることはない。

寂しい話だが、それが人生だ。

とりわけ、男と女の線は複雑怪奇。
それぞれの人生で、数多の交点を得て、他の線と切り結ぶような猛者もあれば、
一度交わったきり、もう誰とも交錯しない寂しい人もいる。

まれに交わった二つの線が、ひょんなことから縒り合されるようにして、
同じ軌跡を描いてて所帯をもったりするわけだが、それとて、決して交わらない二重らせんのようなものかもしれない。
そして一度、線と線が激しく火花を散らすように交わったとしても、それはほんの一瞬のことで、再び見える事すら出来るかどうか怪しいものだ。
その後の人生を、かつて味わった愉悦の記憶のみを、思い返し蒸し返すようにして生きることは、生皮をはがされて、熱い鉄板の上を転がされるような残酷さだ。

それを想えば、そんな線と線の、男と女の出会いが良いことかと言えば、酷なモノだなとしか言えない気もする。

どれほど愛しいと相手の身体を抱きしめて、錨を打ち込むようにして一つに繋がり、舌と舌を絡めてみたところで、その愛しく柔らかい肉体のうちに潜んでいる実態は、抱きしめる手指の間を、合わせた口の吐息の合間を、するりと抜けだしてしまって、けっして掴み取ることはできない。

それよりなにより、如何に皆さまに喜ばれるお金を山と積んだとて、人が人をモノのように所有することなどできない。
喩えひととき、90分3万円なりの金で買ったとしても、それはほんの短い時間、身体を交え、刹那の快美に酔いしれるだけのことで、漁師が根こそぎすなどるように、相手の喜びや悲しみの底の底まで、味わい、分け持つことなどできっこない。
それを想うと、泣きたいような底なしの寂しさに打ち震えるのだ。

どうやら人間というのは、肉体という牢獄に繋がれた孤独な囚人のようなものだ。
16歳のあの日に漠然と抱いた思いは、46歳になろうとする今、はっきり確信に変わっている。

いつも、誰とでも、本当に分かり合えない寂しさ切なさを感じるのは、俺の気質的な不具なのだろうか。

知ってほしい、わかってほしい、受け入れてほしいという切なさと、
知りたい、わかりたい、すべてを受け入れてしまいたいという愛しさ。

それでも、その切なさ寂しさは、相手への愛おしさとあいまって、
えい、次こそは、と厭きることない営みに向かわせ、
挙句手ひどく拒絶されたり、前よりむしろ謎が深まったりし、
貧しい心をかき乱すことになる。

生きるというのは、こんな俺には、残酷な刑罰のようなものさ。

読者諸君、失礼する。俺は毎日こんなことばかり考えている。この切なさが俺の言う、『もののあわれ』という奴さ。生きているのは愉しいけれど、同じ分だけ寂しく悲しい。

2014/12/19

Post #1353

Boudhanath,Nepal
本日、体調不良につき写真のみお送りしよう。
咳が酷くて寒気もする。
つまりは、風邪をひいたのだ。
だからと言って、家でいつまでも眠っているわけにもいかないのだ。厳しいもんだぜ。

読者諸君、失礼する。ぐっすり眠りたいよ。

2014/12/18

Post #1352

Ratnanagar,Nepal
久々に夜仕事に出撃し、朝外に出てみると、雪がどっかり積もっていた。
朝6時。15センチ以上積もっていやがった。

ロマンチックな風景だ。写ってるのが俺の車じゃなけりゃな。
冗談じゃない。俺の車はノーマルタイヤだ。

さて、何とかノーマルタイヤで帰るか、雪が溶けるのを車の中で待つか。難しい選択だ。
エンジンをかけっぱなしにしても寒さをしのぎ切れない気がするぜ。練炭火鉢でも用意しとけば良かったな。
さて、どうしたものか・・・。
よく考えてみると、以下のようになる。
①雪が止んで、道路の雪が溶ける保証はどこにもない。
②既に車によって潰された新雪は、アイスバーンになりかかっている。
③通勤時間帯に突入すると、とんでもなく渋滞する。

以上の項目を考えあわせてみると、ここは一丁おっかなびっくり帰ってみるのが正解に思えた。
ボンネットに積もった雪は、視界を遮っているので、何とか払いのけたんだが、凍傷になりそうな冷たさだ。
最初はフロントグラスの雪だけ払いのけて発進したんだが、何も見えないことに気が付いて、信号待ちの間にせっせと除雪したよ。笑えてくるぜ。

雪道をノーマルタイヤで走るにはコツがいる。
決して急発進、急ブレーキ、急加速しないことだ。
アクセルも、踏んでるのか踏んでないのかわかんないくらいにしてた方がイイ。
出来たら、のろくさ走ってる奴に、車間距離を開けてついて行くのがイイ。後続車からの余計なプレッシャーを感じなくていいからな。俺はこう見えて繊細なんだ。
路面はトラックの轍で凍っちまって、ガッタガタだぜ。駱駝に乗ってるんじゃないかってくらい揺れまくるんだ。笑えてくるぜ。
国道沿いのヨーロッパの城をモチーフにした下衆なラブホテルが、アナと雪の女王に出て来るんじゃないのってくらい、素敵に見えたぜ。
雪道を運転しながら撮ってるんで、構図もへちまもあったもんじゃねって!死ぬよ!
まぁ、何はともあれ無事に帰ってきたんだけど、問題は今夜どうやって仕事に行くかだ。

読者諸君、失礼する。面白がってる場合じゃないぜ。一眠りしてから考えさせてもらうさ。