2012/06/27

Post #577 写真は熱くならないモノさ

うぅ、つかれはてた。肉体精神ともに疲労困憊だ。今時は、身体使って、頭使って、気も使って、金は使うなってもんだ。勢い疲れもするってもんだ。だったらとっとと眠ればいいようなものだが、そうはイカン。俺にも矜持がある。そうは言っても、いくら出張してるからといって、朝昼晩とセブンイレブンのお世話になっているってのは、どうんなもんだろう。いただけないねぇ。
で、昨日の夜のことだ。もそもそと宿でTVを見ながら、肉団子弁当を詰め込んでいた。TVではNHKのクローズアップ現代がやっていたんだ。俺はほとんどNHKしか見ない。芸人と呼ばれる連中が内輪ネタで笑い転げたりするようなものを見ているほど、俺は暇じゃない。俺はもっと真剣なコメディーが好きなんだ。真剣に馬鹿なことをやるという姿勢に好感が持てる。人間、そうでありたい。
で、現代社会の様々な問題に焦点を当てる硬派な報道番組が取り上げていたのは、脱法ドラッグだった。
Tokyo
こんなに浮浪困憊すると、ユンケルとかを通り越して、そんなものに頼りたくもなるのは気持ちとしては分かるが、酒もドラッグも、いかなる問題も解決はしてくれない。むしろ、問題の原因になりがちだ。俺は問題が生じると、宇宙から見れば、取るに足らない問題だし、俺にとって大問題でも、いずれは死んでゆく身だから、まぁ、なるようになればいいと自分に言い聞かせる。
もし俺がロックミュージシャンだったら、アシッドをキメテ、フルテンでギターを鳴らすと、スゲーもんができるような気がするかもしれない。
しかし、俺は写真を選んだんだ。残念ながら、写真に選ばれた訳ではないがね。
写真は、らりぱっぱーになってちゃ、撮ることもできない。モチロン、プリントすることもできない。集中力と持続力、空間認識力と空間構成力が求められる。訳の分からん化学物質によって脳みそをかき回された状態で、そんなアビリティーは発揮できないってもんだぜ。
若い頃さんざんクスリをやりまくっていた忌野清志郎も、イイおっさんになった後には、『ドラッグでできるもんなんかたかが知れている』とおっしゃっておいでだった。Ok、俺もイイおっさんの年齢だ。本当にそう思うよ。ゲージュツ家には丑三つ時が大切だなんてことも言っていたな。一人夜中にプリントしていると、ビシバシに冴えわたって、自分が天才になった気がしてくるほどだ。まったく丑三つ時サイコーってカンジだぜ。
天才アラーキーはカッコいいことを言っていた。記憶によって再現すれば、『写真は熱くならないんだ。どんなに熱くなっても、シャッターの音でさめちゃうんだよね』そんな様な事を言っていたっけな。確かにそうかもしれないと思う。
まったく今更、脱法ドラッグなんてアホらしくて付き合っちゃいられないぜ。そんなもんで浮かれてちゃ、写真道楽はできっこないんだ。善人ぶって言ってるんじゃない。熱い心と冷静な頭脳と、俊敏且つ持久力の備わった身体。俺の思い描く写真にはそれらが全て必要なんだ。とはいえ、パイプでタバコを吸ってると、そういう人に見られがちな俺なんだが・・・、まったくいやになっちまうぜ。

読者諸君、失礼する。明日も俺にはキツイ男の仕事が待ち受けている。たまらないぜ。

2012/06/25

Post #575 車を転がしても、どこにもたどり着けない

昨日の午後から、今日にかけて世間様並みに仕事が空いたので、ブラブラしていた。
ヨコハマに住んでいる知人が、鎌倉に遊びに来ているというので、久々に食事でも一緒にどうってことで、俺は車を転がして、ホテルのある小田原から鎌倉まで行ったんだよ。距離にしておよそ40キロ。名古屋人の俺の感覚では一時間もあれば、余裕のはずだった。更に余裕を見て1時間半後に約束したんだが、どうにもこのあたりは道が狭い。狭いッたら狭い。結局2時間30分もかかってしまった。冗談じゃない。俺は解き放たれた競争馬のように車を転がしたいのに。
で、そのあと結局、横浜の中華街までドライブして友人と夕食をたらふく食べて、家までお送りしてきたんだ。もちろん、そのあとひたすら車を飛ばして小田原に戻ってきたときには、日付はとっくに変わっていた。
HomeTown

そして今日。一日仕事がOFFになってしまったんだが、一日ホテルでだらけているわけにはいかない。掃除してもらわなけりゃならないからな。で、カメラを握りしめ、小田原城に行ってみたり、さほど広くもない昭和の香りがプンプン漂う小田原の中心街を歩き回ってみたんだ。
どこに行っても、同じような日本の地方都市を歩きながら、イスタンブールやマラケシュの市場を歩いているようにイメージすれば、もっと写真が撮れるだろうと考えていた。しかし、目に映る人々はおなじみの平たい顔族だ。ふと、そんな感覚に目覚める瞬間が訪れるのだが、それはなかなか持続しない。うむ、ここはひとつ自分自身が日本人じゃないとイメージするべきなんだろうか。これは今後の大きな課題だ。
ぐるぐると半日も歩き回ったおかげで、安い駐車場も見つかったし、すっかり小田原で迷うことが無くなった。それは大きな収穫だったな。自分の内なる領土が拡張されたということだ。
で、歩き疲れてホテルに戻った俺だが、相も変わらす暇を持て余していた。そこで、性懲りもなく車に乗り込んで、今度は芦ノ湖まで車を転がしてみた。夕方の芦ノ湖は、閑散としている。どんよりと曇った空が、これまた陰気な雰囲気を盛り立ててくれるぜ。しかも気温も低く、どこか肌寒い。岸辺にはブラックバスを釣っているのだろうか、ぽつぽつと釣り人の姿も見えるが、こんなに肌寒くっちゃ、魚の活性も下がっちまうというもんだ。そして、気のないカンジで湖畔の風景を撮ったり、陸に引き上げられたスワンボートを撮ったりしてから、旧の東海道と言われる峠道をひた走って戻ってきたんだ。
充実した休日だったのだろうか?なんだか不完全燃焼な気もするぜ。車を転がし続けても、どこかに行きついたといいう気がしてこないんだ。しかし、まぁイイだろう。人生ってそんなもんさ。

読者諸君、失礼する。相も変わらず本文と写真に何のカンケーもなくてスマン。しかし、紙芝居じゃないんだから、そんなカンケー、必ずしも必要ないんじゃないかって俺は思ってるんだけどね。