![]() |
| Paris |
一見、暮らしは平穏だが、震災、津波で家を失い、何より家族を失った多くの人々は、元の暮らしに戻れないでいるし、残念ながら、元の暮らしには戻れっこない。何故って、いくら風景が元通りになったとしても、失われた命は帰ってはこないからだ。それを背負って生きていくしかない。残酷な物言いのようだが、許していただきたい。
しかし、復興とか言って、インフラや企業が再生しつつあることだけを指すのならば、それはなんだか仏作って魂入れず的なモノを感じるってもんだ。
愛する人々の不在。そして、それによって生じる悲しみ。
自分の身に置き換えてみると、想像するだけでも、長い間泣き暮らすしかないのだろうということが実感される。
けれど、その一方で俺達は忘れっぽい。
まだ、放射能の問題はちっとも片付いていないのに、俺たちの(俺は選んだつもりはないけど)選んだ自民党政権は、原子力発電所の再稼働に意欲満々だ。電力業者の集まり、電気事業連合会は原発がなけりゃ、日本の経済はどうにもこうにもなりゃしないんだって顔で、やる気満々だ。原子力発電所が活断層の真上に立っていると、科学的に立証されても、自分たちの子飼いの学者を使って、否定させたり、ごまかしたりと躍起になっている。
そんなに安全なら、大都市の真ん中に作ってみればいいだろう?
日本は、どこだってそんな大地震に見舞われる可能性があるんだって、いい加減解ってくれないかな?
真夜中、仕事を終わって空を見上げる。雲がかかっている日には、はっきり分かる。
空は暗くない。漆黒の闇など、よほどの田舎に行かなけりゃ拝めない。真夜中でもこうこうと燈っている照明のおかげさんで、空はどこか赤味を帯びた、不気味な色合いだ。一時期の節電はブームだったのか?
俺達は忘れっぽいんだ。政治家や電気事業者だけじゃない。俺達ほぼ全員が忘れっぽいんだ。忘れないのは、かけがえのない人を失ってしまった人々だけだ、残念ながら。
読者諸君、失礼する。俺は原子力発電には、明確に反対だ。

0 件のコメント:
コメントを投稿