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| 那覇 分岐点 |
大体、標準的な経済の成長の目安がこの数字、年率3%から5%だ。
しかし、年率3%で20年成長したり、20年お金を借りていると、資産はほぼ倍になり、負債はほぼ倍になる。これが富裕層が益々富み栄え、負債を抱えている庶民がいつまでたっても富裕になれないからくりの一つだ。
この基準ってのは、もともと地主が土地を貸していた時の年間所得をもとに標準とされているんだ。要は、一年間その土地を借りると、土地代金のおおよそ3%から5%を支払うことになるという慣行だ。
これが金融の仕組みにそのままビルトインされたってわけだ。
この辺りのことは、トマ・ピケティの『21世紀の資本』や『資本とイデオロギー』などを読むと詳しくわかる。まぁ、資本主義って大きなシステムは、資本家が富み栄え、庶民はいかさぬように殺さぬようにカツカツやっていくというように設計されているということだ。まるで徳川幕府のようだが、そんなのよりもさらに巧妙だ。
この世界に、ほかの道はないのか。俺は思案に暮れる。
さまざま思案した末に、イスラーム金融論に関する本を買って読んでみることにした。名古屋大学出版会刊行 長岡慎介京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 教授の書いた『現代イスラーム金融論🔗』という硬派な本だ。ビックテック企業のAmazonではなくて、近所のくまざわ書店にe-hon🔗で注文して取り寄せたんだ。近所の本屋さんの利益になってほしいからね。近所の本屋さんがなくなると、その地域から知の前線基地が消える。知の前線基地が減ると、ますますみんな阿呆になっていく。だから地域の本屋さんを応援しないといけない。
イスラム金融は古くから、イスラム法にのっとって、利子を取ることを禁じていた。
これは、中沢新一が述べているように、一神教と深く結びついているという見方もある。キリスト教圏で発達した近代金融は、神と子=イエスキリストの間に増殖してゆく精霊とい存在を置いた。この精霊が増殖することが、資本の増殖へと援用されたという見方だ。
一方で、同じイスラム教では神と預言者ムハンマドの間に、精霊のような存在は考えられていない。融資は相互の信頼と一種の喜捨=イスラム教徒が行うべき善行の一つとしてとらえられている。
イスラム教というだけで、拒否感を示す人々は多い。しかし、それは人間を記号に還元する愚かな行為だ。その意図するところを現代的な意味を知りたいと思ったのさ。
見れば見るほど、知るだろう。
知れば知るほど、わからなくなる。
わからなくなるという、森の中を歩くような感覚を愉しみたいのさ。
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