2011/07/21

Post #250 Les Fragments de Paris #6

ここんとこ、毎日毎日飽きもせずにプリントばかりしている。今朝も5時までプリントし、昼前にのっそり起きだして、飯食ってプリントだった。そして、今夕食を、そう、今日は土用の丑だからな、うなぎをかっくらって、これからまたプリントだ。これじゃまるで、サルのセンズリだ。止まらないぜ。紙が無くなるまで止まらないぜ。心配ご無用。今日、ネットで印画紙をしこたま注文してしまったぜ。まだまだ、こんな生活がしばらく続きそうだ。
サイコーだ。プリントしていると、全身に幸福感と充実感が満ち溢れてくる。暑いけどね。自分の写真に対して、絶大な信頼感を感じるくらいだ。
仕事の事とかいろいろと気にかかることはあるにはあるんだ。そりゃ、当然さ、大人だからね。
しかし、しかしですね、ひとたび暗室に入り、プリントをはじめると、何もかもどうでも良くなるんだ。いや、ホントは良くないけど、けどどうでもいいんだ。
この狭くて暑い暗室の中こそ俺の宇宙だ。光在れ!ってカンジで引伸タイマーのスイッチを押すのさ。そう、この時、俺は満ち足りてるんだ。パチンコしている奴より、ゴルフをしている奴より、ゲームをしている奴より、札束を数えてる奴より、女とやってる奴より、はるかに充実してる。俺の宇宙じゃ、俺は宇宙一幸せな男なのさ。どーだ、スゲーだろう。
では、最近の写真から行ってみよう。
Paris
自分で言うのもなんだけど、最近、写真が少し巧くなったような気がする。無論、誰かと比べてとかじゃなくて、以前の自分の写真と比べってってことだ。誤解のないよーに頼むぜ。俺はこう見えて謙虚な男なのさ。座右の銘は『実るほど、頭を垂れる稲穂かな』だ。若い頃、バイトしてた八百屋のばあさんに教えてもらったんだ。
それは一見、いいことのように思えるが、俺はこの状況に、若干の危惧も抱いてる。
たとえば、ロックンロールで考えてみようか。昔々、あるところにノイジーで、コードは3つだけ、リズムもあってないし、どの曲を聴いてもまるで同じにしか聴こえないパンクバンドがあったとさ。とにかくテクは無いんだけれど、がむしゃらなエネルギーが演奏にこもってるもんだから、ごく少数の熱狂的な支持者がいたりしたわけだ。
それが、長いことやってるうちに、その、なんての、演奏もなんか巧くなってきちまって、やたらエッジの効いた単調なリフよりも、やたらと小技を効かせてみたり、ストリングスなんか入れてメロディーで勝負するようになったり、唾を飛ばして怒鳴ってるだけだったヴォーカルも、なんだか歌唱力なんか身につけてきちまったりで、もう大変。
風見鶏みたいな評論家には好意的な評価をされるようになってしまい、世間の人気もうなぎ上り。ぶっ殺すとか歌ってたのが、何時の間にやら愛だのなんだの心にもないような日和った歌うたうようになっちまって、見ちゃいられない、聞いちゃいられない。小さなライブハウスで客席に飛び込んで大暴れしていたのが、いつの間にかでっかいホールでライブするようになっちまって、さあ大変。親戚中の恥さらしのイカれたアンチャンだったはずが、なんだか世間様からアーティストなんて言われるようになっちまったりするんだ。なんだか、どこにでもありそうな話だろう。
で、曲ときたら、確かにうまいんだけど、あのパワーは、迸るエナジーは、どこに行ってしまったんだ?あんなに耳障りな曲だったのに、今じゃスーパーのBGMにしたくなるようなどーでもイイ、単なる巧い曲になり下がっちまった。
結果、最初期に熱烈に支持してくれたファンにはそっぽを向かれ、一般大衆の皆さんにはすぐに消費され、飽きられるときたもんだ。めでたしめでたし。
とまぁ、長い譬えになってしまったけど、そんな危惧を抱いてるのさ。
Paris
つまり、あまり巧くなったら、マズイ。
こじんまりとまとまってしまっては元も子もない。なんちゅうのかな、写真を見た皆様が、なんじゃこりゃって、思わずひっくり返るような写真を大真面目に撮って(これ大事、。あくまで受け狙いのおちゃらけ写真じゃなくてってことで)、プリントしたいんだよ。
なんだかよくわかんねーし、下手だけど、見た人にインパクトと違和感を与え、その結果、長く記憶に残る幸せな写真。Oh Yeah! それが、それこそが、俺の理想だ。俺の目指す写真の在り様だ。
とはいえ、まだまだそれほど巧くもないから無用な心配だ。そもそも、自信満々でもPhoto Good!にチェックしてもらえない写真のほうが、はるかに多い。残念だ、まことに残念だ。残念きわまる。
今の俺ときたら、単に映像的クズ拾いだ。
しかし、よく考えたら、一枚一枚の写真の巧い下手など、実はどーでもいいんだ。意味不明な断片の蓄積によって、総体として描き出される世界。うむ、それこそが、俺の世界だ。そんな写真こそ世界の断片だ、フラグメントだ。
そんな心配は十年早い、まったくもって杞憂だ。そんなこと心配してるよりも、とっととプリントはじめるとするか。このパリ無間地獄から早く卒業したいぜ。
読者諸君、失礼するぜ。俺は今夜も明日もしこしことプリントしていることだろう。仕事もこれくらい在れば、とんでもなく儲かるんだけどな…。人生は甘くないぜ、それが人生だ、ロックンロールだ。

2011/07/20

Post #249 Les Fragments de Paris #5

思いっきりヒマでござる。そろそろ仕事がしたいもんだよ、まったく。
ヒマに任せて、昨日は真夜中にプリントし、18枚。
で、昨日の仕事から2枚、お送りしよう!
Paris
Paris
ふふふ…、どうすか?しか~し、まだまだこんなもんじゃないぜ。
今夜もヒマに任せてプリントするとするかな。あいも変わらず、パリの写真と格闘してみるつもりだ。だけどこれ、いつまでパリが続くのかなぁ。焼きたい写真は門前に列をなしてる勢いなのに・・・。とはいえ、ここで途中でやめてしまうと、続きを焼くのはいつになるのかさっぱり見当もつかないからな。紙のある限り、ヒマのある限りプリントするべしだな。
読者諸君、ヒマだヒマだという割には、至極あっさりでスマン。しかし、ラーメンだってこってり背油ばかりじゃ食傷してしまうぜ。時にはあっさりも悪くないもんだ。俺は時折、むしょうに昔ながらのシンプルなラーメンが食いたくなるのさ。

2011/07/19

Post #248 台風が近づいているぜ

台風が近づいている。今回の台風はなかなかデカそうだ。強力だ。地震に津波に台風、土石流。この国は災害でいっぱいだ。気の抜ける暇なんかありはしないぜ。しかし、何時も台風が来ると、不謹慎だとは思うが、なんだかワクワクするんだ。俺の住む治安の悪い街では、ここ何年も台風に肩透かしを食っているが、今回はマジできそうだ。なかなかに勢力が衰えない。家の中にいる限りは楽しみだ。
俺は運がイイ。まさにLucky Boyだ、いやいやLucky オジサンか。こんな夜に仕事が詰まっていたら、たまらないぜ。だいたい俺の仕事ときたら、台風だからって延期とか中止にはなりっこないんだ。仕事が切れてるのは考えもんだが、こんな時にはありがたいもんだぜ。
Paris ダリも通ったステッキ屋 オヤジは商売っ気なし
今日は午後からフィルム一本分、20カットプリント。で、キリのいいところで食事を作り、ダラダラしてたのさ。今日の夕食は茄子入りミートソースのスパゲティだ。俺の得意料理だ。家にあるもんで、適当にやっつけるんだ。ちょろいもんさ。そう、こんな日に外をほっつき歩くよりも、一人暗室に引きこもってプリントするに限るぜ。う~む、今日の出来はなかなかのもんではなかろうか。我ながら満足だ。近々読者の皆様にもお見せしよう。
今夜もうちの連れ合いはいないので、この後もゆっくり朝までプリントするとするかな。なぁに、明日もどうせ台風だし、仕事の予定もない。気楽なもんさ。
Paris
こんなチャンスはまたとないんだ。出来るときにやっとかないとな。
読者諸君、失礼する。最低でも今夜中にフィルムもう一本分やっつけたいのさ。