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| タイ、チェンマイ |
初めての場所に旅をする。
自分の足で見知らぬ土地を踏みしめる。
日常暮らしている風景とは、まったく違う景色の中で生活する人がいる。
胸いっぱいに見知らぬ花の香りや、町の体臭のような臭いを吸い込む。
冷たくあるいはぬるい風を肌に受ける。
光を感じる。
カメラのストラップを手首に巻き付け、シャッターに指がかかったまま歩き出す。
眼は半眼で、何を凝視するというわけでもなく全体を見る。
弛緩しているようで、緊張に張りつめている。
刹那、一瞬の風景を写真を撮る。居合切りのようだ。
もちろん、いわゆる映える写真なんて撮らないぜ。
リアルな世界に踏み込んでいくんだ。
そしてフィルムはラボから帰ってくるまで、何が写っているかわからない。お楽しみだ。
どれも携帯の中、ネットの中では味わえない感覚だ。
久々に旅に行きたいものだが、先立つものがござらぬ。人生はこれ不如意なものである。フィルムもひところに比べると5倍以上の価格になり果て、ジャンジャンシャッターを切るのがためらわれるほどだ。
業界あげてデジタルに移行し、消費行動が一巡して市場にいきわたると、今度はノスタルジーをあおって値段を吊り上げた昔の商品を、パッケージを変えて市場に投入する。
資本主義とは何でもありだな。しょせんは写真なんて、工業生産品に依存するしかないはかないものなのだ。今時のアナログレコードブームもおっかないったらないぜ。
せめてそれがし共のような名もなき小国民にも、カタログギフト三万円分ばらまいてほしいもんだ。まぁ、そもそも俺は自民党支持者じゃないから除外だな(笑)
仕方ない。自分が歩くこの場所を、地球を一周してたどり着いたアジアの果ての世界の辺境だと思い込むことにいたそうか。
読者諸君、写真の中から、ここではないどこかの日差しやにおい、肌をなでる風を想像してくれたらうれしいね。

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