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| 阮朝の旧都フエ、街の中心街では結婚式だろうか。着飾った男女が歩く。羽振りのいいやつも悪い奴もいる。 |
要求はするけれど、在日米軍基地は日本国内にありながら、日本国の法が通用しない世界だから、要求することしかできない。
そして、法体系の面でも、在日米軍いや、世界各地に展開するアメリカ軍は『旗国法原理』という法原則に則って活動している。
つまり、世界中どこで活動しても、その相手国の法律よりもアメリカの法が優先される、もっとストレートに言えば、軍隊の規律が優先されるという法原理だ。
でなければ、海外で(アメリカは自国内で戦争したことは独立戦争と南北戦争しかないことを覚えておいて)海兵隊が乗り込んで、敵対する国の国家元首などを急襲し、拿捕した場合、あぁ、つい最近のベネズエラみたいな場合さ、もし属地法主義、つまり現地の法体系に照らせばそれは明々白々な犯罪行為となる。
それでは、どんなオペレーションも不可能だ。
ちなみにアメリカやロシア、そしてイスラエルなどがICC🔗つまり国際刑事裁判所🔗への加盟を頑なに拒み、なおかつ180日以内の解体を主張している狂気の沙汰の根本には、自国の軍民が、他国の国民へ戦争犯罪ともいうべき理不尽な攻撃を行った際に、国際的に指名手配され、訴追されることを恐れているからだ。ウクライナのブチャ、ガザ、そして今回のイランへの攻撃で小学生140人が突如としてミサイルでミンチにされるようなことになっても、誰も裁かれたりしないようにするためだ。
さて、古い話で恐縮だが、1954年群馬県相馬で、米軍基地内で薬莢を拾い集めていた女性を、アメリカ軍の軍人ジラードが戯れに射殺した。世にいうジラード事件🔗である。
ジラードは彼女の目の前に薬莢を放り投げ、そのうえで射殺した。
この無法に対して、当初は日米双方は日本側で裁判を行うことで合意していたが、アメリカ国内では日本の裁判権行使に対して反対する世論が巻き起こった。
かなり紆余曲折したのちに、日本側で裁判を行うこととなり、ジラードには懲役3年、執行猶予4年という判決が下された。執行猶予4年ねぇ…。
こうした事態が相次いだこともあり、日本各地の自治体の首長たちは、県内の米軍基地に対して反対を表明し、基地の撤去をうったえることとなる。それは、つい先日の沖縄知事選で敗北した玉城デニー氏と何ら変わりない。この日本各地で展開されたオール沖縄のような各地方自治体の米軍基地への強い反発によって、次第に米軍基地は当時未だアメリカ占領下にあった沖縄に集中していくことになる。
玉城デニー氏を中国の手先のように言う右派の方々も多く見受けられたが、けっしてそれは正しくない。自らの県民の生活の安全を守ることは、自治体を預かるものとして当然だからだ。この視点を頭の片隅に置いておいてほしい。
沖縄にアメリカ軍の基地が集中しているのは、右派的な脳みその皆さんが主張するように、対中華人民共和国シフトでも何でもなく、アメリカ軍が日本人に煩わされることなく活動できるところに移っていっただけに過ぎない。今日言われる西南シフトなるものは、沖縄に米軍基地が集中していることと、何ら関係は、ない。
沖縄が本土に復帰した2年後、沖縄県伊江島の米軍飛行場に牛の飼料とするため、演習場のゲートから、警備員にとがめられることもなく入った基地内に入って草刈り作業をしていた男性を、アメリカ軍の兵士がジープで追い回し、信号弾を発射した。この信号弾は日本人男性の腕に命中し、受傷した。
これに対して、アメリカ軍はジープを運転していた兵士と信号弾を発射した2名は、公務執行中であったして、公務証明書を発行し、日本側は両名の裁判権を諦め、アメリカ軍の司法にゆだねることとなった。これは伊江島事件🔗と呼ばれる事件だ。
以降、大雑把な発言をお許しいただければ、アメリカ軍兵士及び軍属(軍隊関連の組織、それは米軍向けのスーパーの従業員も含まれる)の犯罪は、何かと公務執行中ということになることになった。途中でスーパーで買い物をした後に道路を逆走して日本人を殺してしまっても、公務中となった。
今回の女性殺害事件に関して言えば、日本の警察が容疑者の自称メキシカンキラーのデビン・ジェイコブ・バラード海兵隊員(20)の身柄を確保したが、多くの場合、米軍が犯罪者の身柄を押さえている場合、日本司法は、その裁判権を自発的にアメリカ側に譲るという運用がなされてきた。自発的にね。
つまり、日本はアメリカ軍人や軍属の犯罪に関して、よほど迅速に基地の外部でその身柄を確保しない限り、『旗国法原理』の壁に阻まれて、彼らの犯罪を裁くことはできないのだ。
これが、日本だけでなく、韓国やNATO諸国をはじめとした世界各地でアメリカがやっていることだ。
しかし、なぜこんなことがまかり通るのか。
それは、そもそもアメリカ軍という組織が、軍隊であり、軍隊という存在は、どんなにきれいごとで取り繕ったにせよ、自分たちと異なるカテゴリーや国家に所属する人間を、痛めつけ、殺し、制圧し、無力化し、収奪することを目的とする組織だからだ。
アメリカ軍は日本を守ってくれているというナラティブを信じるのは結構だ。これは憲法が保障する内心の自由だ。
しかし、現実問題として軍隊という組織は、まさに凶器そのものであり、国家というシステムの持つ狂気そのものだということだ。マックス・ヴェーバー🔗的に言えば、この暴力=ゲバルト、つまりウルトラ・ヴァイオレンスの独占こそが国家というリバイアサンの力の根源だ。トランプ政権の下で、かつてないほどとち狂ったアメリカが世界のスーパーパワーであり続けているのは、沖縄はもちろん、グリーンランドやNATO諸国、中東各地に米軍基地を配備し、その暴力のネットワークで世界を抑圧しているからだ。
今日の結びに言っておこう。
中国人民解放軍の脅威を主張する人は数多いる。
しかし、中国人民解放軍によって殺された日本人は、戦後80年余りで0人だ。
対して、アメリカ軍の引き起こした事件事故によって命を失った日本人は1600人以上に上る。死亡事故に至らない事件・事故も含めれば21万件以上。そのおよそ76%が公務外のものだ。そして、これらは氷山の一角に過ぎない。
そして、そのたびにわたしたちの政府のできることは、遺憾の意を表明することだけだ。情けない話だ。国家とは、政府とは何なんだろう。明日はそこから考えを進めてみよう。
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