秋桜を目にすると、コスモスを好きだと言っていたあのひとを思い出す。
それが路傍のショボくれたものであっても。
朝の光に伸びた影が、コスモスにかかると、現ではない想念の世界で、自分とそのひとがふれあったような気がして、すこしうれしく、また切ない気持ちになる。
読者諸君、失礼する。そのひとはきっと、一面のコスモスのなかで、にっこり微笑んでいるのがふさわしいとしても。
2015/11/12
2015/11/11
Post #1673
| サンパウロの森山大道をDVDで鑑賞 |
おかげでどうにも力が入らないが、力を振り絞って今日も働いてしまった。
おかしい。今日こそとっとととんずらして、療養させてもらうつもりだったのに。
まぁ、いい。今日も生きてる。どうってことないさ。
鳥雑炊を食いながら、日本が世界に誇る写真家・森山大道がブラジルのサン・パウロでストリートスナップをしているDVDを見る。
いいなぁ・・・。
あんなところを旅したら、360度、どこを向いても写真になってしまうだろう。とにかく、ニンゲンがうじゃうじゃしてる。それも、いろんな人種が入り混じって、カオスのようだ。
俺もブラジルには前々から写真を撮りに行きたいと思っていたんだ。
そう、中学生くらいから・・・。開高健の傑作ドキュメント『オーパ!』を読んだあのころから、ブラジルは、アマゾン川は俺の憧れの地なのさ。
| マエストロ森山大道、悠然と写真を撮り歩く |
しかし、大方の皆さんは思うだけで踏み出せず、毎日虚しく満員電車の座席を奪い合い、運よく座席にありつくと、眠りこけることになるのだ。あるいは、吊革につかまりながら、手にしたスマホでどうでもイイ情報を漁るかだ。
しかし、本当の人生はそげんところにはなかとですとよ!
今までいろんな国に行った。俺たちが考えもしなかったところにも、ニンゲンはうじゃうじゃ生きている。俺はそれが見てみたい。
言葉も通じぬ見知らぬ街を、カメラを片手に煙草をふかしながら、朝から晩まで歩き回ってみたい。
そうして、暗室に引きこもり、心安らぐほのかな赤い照明の中で、自分だけの街を印画紙の上に築き上げたい。
そうしているとき、俺は本当に自分が自分らしく存在しているって感じるよ。
見ていて思わず泣けてくるほどに、森山大道が羨ましい。俺の頬を伝った涙が、鳥雑炊の中におち、思わぬ隠し味になりそうだ。ふむ、それはそれでなかなか乙なもんだな。
| 写真についてぼそぼそと語る森山大道 |
読者諸君、失礼する。人生は、しょせん一つの長い旅路にすぎないのさ。
2015/11/10
Post #1672
| 近所の神社。桜の落ち葉から、桜餅の様な香りがする |
俺の腫れ上がった盲腸だ。
点滴打ってるあいだにも方々から電話がかかってきやがる。仕方ない。俺は電車にのって仕事に出かけたぜ。病院まで歩いてきたっていうだけで、馴染みの看護婦さんにはびっくりされてたってのに。安静に仕事をしてますとありえないことをテキトーにいってごまかしておいたぜ。
なにしろ現場は混乱を極めているんだ。毎日のようにわからんちんの施工業者が次々と参戦してくる。俺はそれをさばいていかなきゃならないんだ。力技だ。
家でぽんぽん痛いとか言って、布団にくるまってるわけにいかないんだ。
なにしろ、俺の社是は『倒れるまでやれ!倒れたら這ってでもやれ!』なんだ。
ここは迷わず行くしかないだろう。
仕事があるにも関わらず、俺が家で布団にくるまってるなんてことは、女の子に冷たくされた時くらいしかないのさ。ブログのバックナンバーを見て、この時はそれかぁ!とかチェックするのはやめてくれよな。
| 仕事帰りに。広角レンズは足が長く見えるものさ。 |
圧倒的な大声と、細かな気配り、そして絶対的な存在感だ。
どうしても欠かせないお昼の会議も、いつも通りに乗り切った。
誰も俺が腹の中に爆弾を抱えているなんてことには気づきもしない。
イイだろう、ここでもう一丁伝説を作ってやるのさ。レジェンド級超人の道は険しいんだ。
この会議だけ済ませて、さっさと帰って寝るつもりだったんだが、来客だ、会議だ、施工業者へのメール配信だの次から次へと仕事が押し寄せてくるんで、結局夜の七時前まで働いてしまったぜ。
さて、このまま上手いこと抗生物質だけで乗り切れるのか?
それとも、やっぱり一泊二日で手術をする羽目になるのか?
それとも、腹膜炎とかになって酷い目にあうことになるのか?
はたまた、敗血症とかおこして死んじまうなんて展開になるのか?
自分でも楽しみだな。リアル黒ひげ危機一髪の気分だぜ。死んだら死んだで関係ないさ。
安全牌きって生き延びることより、限界に挑んで伝説をつくるほうが俺にはふさわしいんじゃないか?
読者諸君、失礼する。どうでもいいけど、素うどんとかお茶漬けしか食わしてもらえないんで、腹が減ってかなわないぜ。
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