2026/07/16

POST#1909 今日からはビットコインを介して貨幣の価値について考えてみることにする

 

タイ、チェンマイ、ナイトマーケット

親愛なる読者諸兄諸姉!

今日からは、ビットコイン🔗を通じて貨幣というものを逆照射するように考えてみたいと考えてるんだ。うん、新しいおもちゃを見つけたと思ってくれていいさ。

もうずいぶん前、俺の知り合いに出始めたばかりのビットコイン🔗に投資したという若い大工さんがいたけれど、彼は今どうしているかふと気になったってのもあるし、今月末に固定資産税の第二期の支払い期限が迫ってるっていう、実にしょぼくれた庶民的な考えから選んだテーマさ。

俺にはビットコイン🔗に関する知識なんかまったくない。そして、実はあんまり興味もない。もちろん、そもそもそれを購入するだけの資産もない。だって、お高いんでしょ?

いま話題のサナエトークン🔗とかも、阿呆らしいなんのこっちゃと、内心呆れながら見てるくらいだ。

にもかかわらず何をいまさらこんなことを?!というような素人みたいなことを手掛かりにして考えていくことにしたのは、それを考えておかなければ、今日の社会を理解するために重要なパーツを見過ごしてしまう事になるからなんだ。なぜ、そう思うかって?俺の本能がそうやって俺に告げているのさ。そこで浅学非才・無知無能を顧みず、無謀にもこの巨大なテーマにいどむことにしたのさ。

とはいえ、真理へと至る道程ってのは、まず無知の知🔗から始まることは古代の枢軸時代🔗から洋の東西を問わず鉄板だ。わかったふりをして躍らせられるより、わからないことを自分なりに考えて突き詰める方が建設的だし、誠実じゃないか?

まぁ、そんなことで行ってみよう。

まず、手始めにビットコインとは何ぞやってことだ。面倒だからパソコンで検索した見たところ、手短にまとめてくれた。それが以下に挙げる項目だ。

ビットコイン(Bitcoin)とは、インターネット上で使える「管理者のいないデジタルのマネー」です。

世界で最初に作られた暗号資産(仮想通貨)であり、以下のような特徴を持っています。
3つの特徴
  • 国や銀行が管理しない
    特定の国や銀行ではなく、世界中のコンピューターネットワークが共同で管理・監視しています。
  • 偽造や不正ができない
    「ブロックチェーン」という暗号技術を使い、すべての取引が正しく記録されます。
  • 直接送金できる
    銀行などの仲介挟まないため、いつでも世界中に安く、早く直接送金できます。
    [1, 2, 3, 4, 5]
一言で言えば、「みんなで監視し合うことで、銀行なしでも安全に取引できるインターネット上の共通通貨」です。
だそうだ。これだけ見るとまことに結構、国家というシステムから独立した未来的な輝きを持った貨幣のように見えるよね。しかし、なんでも疑ってかかるのが俺の卑しい性根だ。

ビットコイン🔗は国家から独立した価値のある通貨だってみんな言ってるけど、よく考えたらその価値は円やユーロ、そしてなによりドルで表示されるわけだから、ドルとリンクしてるとしか思えないんですけど、どんなもんですかね?

「法定通貨から独立しているはずなのに、なぜ価格はいつもドルや円で表示されるのか」という疑問を持つのは、ごく自然なことだろう?

結論から言うと、ビットコインはドルにリンク(連動)しているわけではなく、単にドルという「世界共通の物差し」を使ってその価値を測定されているだけだそうだ。

この仕組みをわかりやすく3つのポイントで解説してみよう。

1. 「通貨」ではなく「商品(コモディティ)」として見る 

ビットコインの価格がドルで上下するのは、金(ゴールド)や原油の価格がドルで表示されるのと同じ仕組みだ。

  • 金の価値は、米ドルと連動していません。
  • ドルが暴落したとき、金の価値(物差し)が同じなら、金のドル表記の価格は跳ね上がります。
  • ビットコインも同様で、ビットコイン自体の価値が変わらなくても、ドルの価値が下がればビットコインの「ドル建て価格」は上がります。

2. 独立しているのは「発行・管理の仕組み」

「国家から独立している」と言われるのは、価格のことではなく、その中央銀行に左右されない仕組みを指しています。

  • 法定通貨:政府や中央銀行(FRBや日銀)が、お札をいくらでも刷ることができる。ま、実際にはPCの画面上で操作するだけって場合が多いよね、今時。
  • ビットコイン:発行上限が2100万枚とプログラムで決まっており、政治家や銀行が勝手に増やすことはできないそうだ。

つまり、価値の「表示」にドルが必要なだけで、通貨の「存在やルール」は完全に独立しているという事らしい。

3. まだ「物差し」として未熟である

なぜビットコイン自身を物差し(例:リンゴ1個=0.0001BTCなど)にできないかというと、価格の変動(ボラティリティ)が大きすぎるからだ。

  • 今日は0.0001BTCで買えたリンゴが、明日には0.0002BTCになるかもしれません。そんな商取引、おっかなくてできないぜ。濡れ手に粟で儲かるかもしれないけれど、その反面元本割れリスクと常に隣りあわせだ。
  • そのため、現時点では世界で最も信頼され、価値が安定している「米ドル」を基準にして、ビットコインの価値を測る必要があるんだそうだ。なるほど。けど、少なくともリンゴを買うのにビットコインを使うのは賢い商取引とはいいがたい気がするな。

将来、ビットコインの価値が完全に安定すれば、ドルを介さずに「ビットコインそのもの」で買い物を変える時代が来るかもしれないだろうが、現状はまだ「ドルの物差し」に頼っている状態なんだ。

じゃ、この2100万枚しかないとされるビットコインを1BTCまるまる持っている人は、どれくらいいるんだろうか?2100万人?そんなはずはないよね。そんな人ってのは、世界全体で見ると、驚くほどわずかな割合しかいない。

どの視点で比較するかによって、その希少性がよく分かります。
1. 世界の全人口(約81億人)と比べた場合
その割合はざっくり約 0.01% 〜 0.02%で、人数にすると約 85万 〜 95万人だそうだ。意外とおおいな。こいつらのことをホールコイナーというそうだけど、地球上の全人口の中で見ると、1万人に1人とちょっと(腕一本か足一本分くらいかな(笑))しかいないレベルの極めて希少な存在なんだそうだ。
2. 「ビットコインを持っている人全体」と比べた場合
それじゃ、ビットコインを持っている人の中での割合にしてみよう。それでも約 0.18%だ。
つまり、すでにビットコインを所有している投資家たちの中でも、1枚丸ごと持っているのは1,000人中わずか2人未満ってことだ。
残りの99.8%以上の人は「0.01枚」や「0.005枚」といった、1枚未満の細かい単位(端数)で保有していらっしゃるわけだ。
3. じゃ、日本国内ではどれくらいホールコイナーはいるのか?
推定ではその人数は約 1万人 〜 数万人程度 とされているんだ。まぁ、日本の人口に対してわずか 0.01%〜0.05% 程度ってところだな。
じゃなぜこんなにホールコイナーは数が少ないんだ?
それはビットコインの価格が大きく上がったため、一般の人が「1枚丸ごと」買い揃えるためのハードルが年々高くなっているからだ。また、ビットコインの総発行量は「2,100万枚」と上限が決まっているため、理論上も世界で最大2,100万人(実際には紛失されたコインや取引所・企業が大量保有する分があるため、もっと少ない人数)しか1枚持ちにはなれないよな。

俺は正直言ってビットコインは単なる投資商品だと思ってるんだ。。

実際、現在の実態は「通貨」というよりも、完全にハイリスク・ハイリターンな「投資商品(暗号資産)」として市場に受け入れられているんじゃないかな。

多くの投資家がビットコインをそのように捉えている明確な理由こんなとこだろう。

1. 「使う」ではなく「増やす」目的が大半

世界中の大半の保有者は、ビットコインで買い物をしようとは考えていない。コンビニ行って、スナック菓子を買うためにビットコインを使うやつはいないさ。

じゃ、その目的はズバリ!安い時に買って、高い時に売り、ドルや円を増やすことだ
ということはその本質にかかわらず、現状での性質は決済手段ではなく、株や金(ゴールド)と同じ資産運用ツールに過ぎないってことだ。

2. 金融庁や米SECも「資産」として扱っている

各国の規制当局も、これを「お金」ではなく「投資対象」としてルール決めしているらしい。おう、ついでに資産課税してじゃんじゃんと見の再分配に邁進してくれ。それが政治の仕事だ!

米国では2024年にビットコインのETF(上場投資信託)が承認され、株と同じように買えるようになったそうだ。そいつは良かった。翻って日本ではどうだ?法律上の名称を「仮想通貨」から「暗号資産」へと変更しているわけだ。通貨じゃなくて単なる資産=金融商品扱いにしてるわけだ。

3. 値動きが激しすぎて「お金」の役割を果たせない

そもそも通貨の最も重要な機能は「価値の保存」だ。つまりどういいう事かといえば、明日も同じ買い物ができることだ。

これが通貨価値の暴落などでハイパーインフレになると、さぁ大変。有名どころでは、20世紀初頭のドイツのように、みんなお金が手に入った瞬間に、パンや燃料などの必要物資やカメラや時計などの価値が減価しにくい高級品を買い漁って、お金以外のもので資産価値を保持しようとすることになったわけだ。

この通貨というモノの持つ性質を考慮すると、ビットコインがどんだけ通貨としては都合が悪いかよくわかる。

現状では、1日で10%以上も価格が上下することがある。
ということは、今日、百円で買えたものが、明日は90円になるかもしれないし、110円になるかもしれないというおっかなさだ。
これでは怖くてお店も価格をつけられず、俺たちも給料としても受け取れないよね。

つまり、開発者がどれだけ「新しい通貨だ」と主張しても、市場の結論は「値動きの激しい、魅力的な投資商品」になっているのが現状なんだ。

そう、トヨタや AppleやスペースXの株券を持ってたところで、コンビニでパピコが買えるわけじゃないし、ビットコインを持っててもコンビニでジュースが買えるわけじゃないだろう。それと一緒だよ。Appleの株もビットコインも、「価値はあるけれど、そのままでは買い物に使えない資産」という点で完全に一致しているんだ。

現在の経済において、コンビニでジュースを買うために必要な「お金(通貨)」の条件と、株・ビットコインとの違いは以下の2点に集約さるだろうな。

1. 「流動性」のワンクッションが必要

まず君が、トヨタの株券か1BTCをもってコンビニに行ったとしよう。当然ながら、株もビットコインも、そのままではレジで受け付けてもらえまないよね。この株券やビットコインの持つ『資産価値』を『使用価値』に変換するためには、ちょっとしたプロセスが必要だ。

そのプロセスとは、株券やビットコインを取引市場で一度売却し、日本国内の法定通貨である「円」に代えるというお手間が必要だ。ついでに手数料も。
そうして初めて君はコンビニでジュースを買うことができる。
株券とビットコインの共通点はなにかって?
どちらも決済の道具ではなく、「円を増やすための手段(投資商品)」として機能しているってことだ。

2. 法定通貨(円)だけが持つ「強制力」

なぜコンビニは「円」しか受け付けないかというと、法律で守られているからだ。

日本国内では、日本円には強制通用力がある。

日本の法律で「円での支払いを拒否してはならない」と決まっているんだ。

それはなぜか?日本の政府が税金を日本円でしか受け取らないからだ。これが、この法律にダメ押し的な、もっと言うなら決定的な強制力を与えているんだ。

これに対して株・BTCはどうなのよ?これらは私的な資産に過ぎないため、お店側に受け取る義務がないとされてるんだ。

結論として、「そのまま使えないのだから、株と同じ投資商品である」という見方が、現代の経済実態に最も即した正しい解釈なんだ。

そうすると、dポイントとかVポイント、楽天ポイントとかはどうなのよ?って疑問に思う向きもあるかもしれない。

あれは、単なる割引なんだ。ただ、割引のタイミングが違うってことだ。

ドコモポイント(dポイント)やVポイントなどを支払いに使う仕組みは、法律や会計の定義上、「お金(通貨)」ではなく「値引き(割引)」の権利を行使しているという扱いにってるんだ。
ポイントはお金に似ているけれど、全然違う。本質は企業が顧客を囲い込むためのプロモーションなんだ。
ポイントが貯まる時ってのは購入時に「次回使える値引きの権利(ポイント)」を事前にもらっている状態なんだ。
ポイントを使う時ってのは、その権利を使って、商品の合計金額からその場で値引きをしてもらっている状態なんだ。
「値引きではなく、お金として運用したい」という場合は、dポイントやVポイントをそのまま使って株や投資信託を買う「ポイント投資(ポイント運用)」という選択肢もあるけれど、これは本来値引きしてもらう分の金額を投資として運用してることになるわけだ。で、投資したポイントを売却すれば、現金として口座に引き出すことも可能だね。
つまり ケーズデンキ が ポイントを付ける代わりに、その分割引をすることで我が社はお客様に還元します!ってやってたのとまったくおなじ構造なんだ。
仕組みを比較すると、以下のようになるだろう。

構造は完全に一致しているケーズデンキの方式
10万円の家電を買う時、その場で1万円引きにして「9万円」で販売する。

共通ポイントの方式
10万円の家電を買う時、1万ポイント(1万円分の値引き権)を使って「9万円」で販売する。

どちらも、企業側から見れば「本来の価格から1万円分を削って(身を切って)売っている」という点で、やっていることは完全に同じ「割引」なんだ。

じゃ、何が違うのかっていえば、その違いは、割引を「今すぐやるか」か「次回に回すか」というタイムラグだけなんだ。
ケーズデンキ(その場で現金値引き)
割引のタイミングが「今(購入時)」。顧客の縛り付けは弱いんだけど、「一番安く買えた」という強い満足感を与えられるってビジネスモデルだ。
dポイント・Vポイント(後から値引き)
割引のタイミングが「未来(次の買い物時)」。「ポイントを使わないともったいない」という心理を働かせ、自社グループ(または加盟店)に必ずもう一度足を運ばせるための仕組みなんだ。
まぁ、これはわき道にそれたけど、おかしな理解を避けるためにあらかじめダンジョンの脇道に入っていき、そこは行き止まりだと確認するようなものだと考えておいて。

これを突き詰めて言えば、ビットコインの高騰なんてのは、ぶっちゃけ言ったら幻想の産物なんだよ。みんながそれに価値があるっていうから価値があるっていうだけで、昔オランダを席巻したチューリップバブルと全く変わんないと俺は思ってるんだ。よ。

ビットコインの本質が「みんなの信用(幻想)」で成り立っているという指摘は、金融・経済の歴史に照らし合わせても100%正しい解釈だ。そして、17世紀にオランダで起きたチューリップ・バブル🔗とも、構造的には非常によく似ているといえるだろう。

ただし、ビットコインがチューリップと決定的に異なるのは、その「幻想の頑丈さ(寿命)」と「仕組み」にあるんだ。

以下の3つの違いがあるため、ビットコインは簡単には崩壊しきらずに15年以上も生き残り、資産としての地位を今も築いているんだ。

1. 供給が「絶対に」増えない(チューリップは増やせた) [1]

チューリップ
価格が高騰した結果、みんなが球根を植えまくって供給が爆発し、バブルが弾けましたとさ、めでたしめでたし。
ビットコイン
どれだけ人気になっても、プログラムで2100万枚と上限が固定されており、絶対に増やすことができない。おかげさんで、1BTCをもっている者は、希少性が担保されているためにその価値の上昇を確信している。故にこそ、それを分割しようとは思わない=塩漬けする選択をするだろうし、そうでないものは価値が上がった、今が売り時だと判断した際に、細分化して売りに出すことになるだろう。

2. 国際的な「送金ツール」としての実用性がある

チューリップ
ただの植物なので、腐るし、持ち運びも不便で、観賞用以外の使い道がなかった。残念だ。
そもそも何でこんなものにみんなが飛びついたのか、後から考えたら理解しがたいものがあるぜ。
対してビットコイン
スマホ1台あれば、国境を越えて何百億円分もの資産価値を、銀行を介さずに数分で他人に送れるという、強固なデジタル技術(ブロックチェーン)の裏付けがある。

3. 実は「円やドル」も同じ幻想である

ここが一番面白いポイントなんだけど、俺や君たちが毎日使っている1万円札」も、ぶっちゃけ原価20円程度の紙切れ(幻想)なんだ。

1万円札
「日本政府が保証しているから価値がある」とみんなが信じている幻想。
ビットコイン
「暗号技術と限定された枚数に価値がある」とみんなが信じている幻想。 

つまり、ビットコインは「デジタル版のチューリップバブル」としてスタートした側面を持ちながらも、独自の希少性と実用性によって、現在は「ドルや円のライバル」になろうとしている非常にしぶとい幻想だと言えるだろう。

しかし、この3には若干の補足、そして決定的な違いがあることを考えに入れておかないといけないだろう。

それは国家は法定通貨でしか、税金を受け取らない。

そして、逆説的だけど、国家が税金を万人に課し、それを法定通貨で受け取ることこそが、貨幣という紙切れのもつ『幻想』に対して、強固な現実世界とのリンクを与えているという点だ。(もっと言えば、法も国家も社会もすべて幻想だといってしまえば、まさにその通りで身もふたもないんだが、その視点は今は一旦措く。それについて知りたい向きは、吉本隆明の共同幻想論をお読みになることをお勧めするよ。)

さて、この話はしばらく続くよ。俺はねちっこいことにかけては定評があるんだ。

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